二都市生活に加え、国内外を旅することの多いわたしたちの生活。1~3週間に一度は飛行機に乗っていることもあり、ムンバイからの引っ越しを終えたこの年末は、バンガロールでゆっくり過ごしたいと思っていました。
そこで思いついたのが、アーユルヴェーダの集中トリートメントを受けること。南インドのケララ州発祥のアーユルヴェーダについては、以前数回に亘りご紹介しました。
バンガロールの郊外には、アーユルヴェーダのトリートメントやヨガ、呼吸法などを学べる宿泊施設がいくつかあり、中でも伝統的な療法を提供しているアーユルヴェーダグラム (AYURVEDAGRAM)には、以前から訪れたいと思っていました。
尤も、わたし自身は近所の診療所で定期的にオイルマッサージを受けたり、薬を処方してもらったりしたことがあり、特に顕著な問題はないのですが、夫の方に少々問題があります。
遺伝性の高脂血症や高血圧、それに加えて肥満。彼も毎朝ヨガをやっていますし、食生活も健康的な方だとは思うのですが、決して健康体とはいえません。
そんな彼は、「休みはモルディヴに行こう!」と、リゾートを望んでいるのですが、すでに訪れたことのあるモルディヴよりも、アーユルヴェーダ道場で、修行気分の年末を過ごすのもいいのではないかと提案しました。
夫、あからさまに渋ります。最初は行く気ゼロでした。しかし、まとまった休みがとれるときにこそ、こういうことは実現すべきなのです。
渋る夫を説得し、ともあれ1日体験をしよう、もし自分たちにとっていいとわかったら、勧められている最低限のコース(1週間)に挑戦しよう、ということになりました。
かくなる次第で、今日、1日体験をすべく、アーユルヴェーダグラムを訪れました。
わが家からアーユルヴェーダグラムまでは車で1時間余り。朝9時半に到着しました。ケララ伝統建築の、風が通る、風情ある建築物です。まずは受付でチェックインをしたあと、ミルクコーヒーをいただきます。
ひと息ついたあとは、診察室でドクターによるコンサルテーション。問診、脈診、触診などが行われます。
ドクターの説明は、個々人の性格、体質双方に及び、心理学のカウンセリングを受けているかのような側面もあります。身体を統合的な視点から治癒することの肝要さを、改めて学ばされます。
コンサルテーションのあとは、アビヤンガと呼ばれるマッサージです。全身のオイルマッサージを受けたあとは、スチームバスで15分ほど蒸らされ、シャワーを浴びます。
そのあとは、呼吸法のクラスです。プラナヤマ (PRANAYAMA)と呼ばれるそれは、呼吸によって心身の調子を整える方法で、さまざまな疾患に対して効果を発揮するとのこと。
この呼吸法はぜひ身に付けたいと思っていることの一つです。
呼吸法のクラスのあとは、ランチです。ヴェジタリアンメニューですが、種類が豊富でおいしく、お腹に優しい料理です。
その後、再びコンサルテーションを受け、瞑想のクラスに参加して、一日のプログラムが終わりました。
一日を過ごしたあと、わたしはもちろん7日間のプログラムに参加したい意向でしたが、夫に無理強いをするわけには行きません。
ダイニングでコーヒーを飲みながら、彼に感想を尋ねました。
男性からマッサージを受けるのがいやだ、南インドの料理はココナツ風味が口に合わない、宿泊施設のベッドが寝心地悪そうだ……などと、ネガティヴな要素はあるにせよ、ドクターのコンサルテーションで思うところがあったのか、全面的には否定しません。
ここぞとばかり、妻は説得に回り、成功。最終的にはアーユルヴェーダ合宿を決行することにしました。
そんな次第で、12月23日から30日までの7泊8日をこのアーユルヴェーダグラムで過ごします。
アルコールなし。ケーキなし。肉料理なし。エンターテインメントなし……。史上最高にストイックな、しかし心身にはとてもよいクリスマス、そして年末となりそうです。楽しみです!
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