ヘルス＆ビューティ事情

水の力を高めてくれる、昔ながらの銅製ポット

健康を保つための基本は、水をたっぷりと摂取すること。１日に２リットルほどの「室温の水」を飲むことが健康によいとされています。

同じ水でも、「銅製のポット入り」は、いっそう身体によいと、アーユルヴェーダでも勧められています。夜、銅製ポットに水を入れておき、目覚めたら一番に水を飲みます。この水には、身体を浄化する働きがあるとのこと。

銅には殺菌効果があることから、銅製ポットの水は、長期間、清潔に保たれます。銅製品をシンクにおいておくだけでも、ヌメリやカビ、悪臭などを防ぐ働きがあるそうです。

ある記事に、こういうくだりがありました。アフリカのある貧しい地域で、昔は銅製のポットを使用していたところが、軽くて扱いやすいプラスチックのポットが普及してのち、体調を崩す人が激増した……というものです。

浄水設備が整っていない国では、プラスチックよりも殺菌効果のある銅の方が、「前時代的」なようで、実は必要不可欠な存在だったということでしょう。

インドの水道水も、安全ではありません。

自宅での飲用水は、浄水器を使用したあと、さらにBRITAで濾過して飲んでいましたが、そのあとさらに銅製ポットを使うようになって、気分的にもとても安心できるようになりました。

わたしは雑菌にも強いのですが、夫は胃腸が繊細なので、生水だけには気をつけているのです。もっともインドで生活するには、多少は雑菌で免疫力をつけておいた方がいいのですけれどね。

ちなみに上の写真の銅製ポット。奥のポットは、ローカルの商店で購入したもの。素朴でシンプルな形状です。

手前のポットは、GOOD EARTHで見つけたものです。値段はどちらも同じ程度（約3,000円）ですが、GOOD EARTHの方が、形が個性的で気に入っています。銅製ポットだけでなく、マグカップなども売られていました。

このような「温故知新」的な商品に巡り合えるのは、楽しいこと。さらには美容や健康によいとなれば、うれしさも倍増します。

インド生活、まだまだこれからも、「新たな発見」が続きそうです。

オイルが命！ インドのヘルス＆ビューティ事情

インド古来の伝承医学であるアーユルヴェーダ。そのトリートメントには、さまざまな植物のオイルが使用されます。そのせいか、インドのヘアケア、スキンケア商品には、オイルを用いたものが少なくありません。

上の写真は、現在わたしが愛用している基礎化粧品。左端は、以前ここでもご紹介したピュア・ローズウォーター。右端は、最近使い始めた美容液（オイル）。そして中央はヴァージン・ココナッツオイルです。

インドには、アーユルヴェーダの処方に基づいたプロダクツを製造する化粧品会社が少なくありません。今後、お気に入りのブランドを少しずつご紹介するとして、今日はひとまず「オイルもの」をピックアップします。

インドでヘッドマッサージといえば、ココナッツオイルが定番です。この青いボトルのオイルは、インドで最も一般的且つ大衆的なブランド。１リットルで約300円とリーズナブル。小さなボトル入りもあります。

ココナッツオイルを体温程度に温めて、コットンに含ませ、地肌に塗り込んだあとマッサージします。

インドでは、男女問わず、ヘッドマッサージは一般的。時折すれ違う人が、濃厚なココナッツオイルの香りを漂わせている……ということは少なくありません。

人によってはオイルをつけたまま一晩、あるいは一日放置しています。

「30分ほど浸透させたあと洗った方がいい」との説もあるので、わたしは放置するのが辛いことから洗髪しています。ココナッツオイルにサンダルウッドのオイル（こちらは高価）を数滴垂らすと、より効果が高いようです。

ヘッドマッサージ用には、このほかアムラという果実や、シカカイ、ハイビスカスなどさまざまなハーブをブレンドしたオイルも、ヴァラエティ豊かに販売されています。

パッケージが印象的なナヴラトナ・オイル。９種類の生薬が配合されたオイルで、冷却効果があります。これでヘッドマッサージをすると、頭がすっきりとして気分爽快です。

疲労時にこめかみや首筋に塗るだけでも効果的です。但し、匂いがきつすぎるのが玉に瑕。どちらかというと、男性向きかもしれません。これは100ml入りで100円弱です。

これはKHADIというブランドのフェイス＆ボディマッサージオイルです。

アーモンドオイルにヴィタミンEやサンダルウッドオイル、ターメリック、トゥルシ（ホーリー・ベイジル）などが配合されています。わたしはこれを、化粧落としに使用しています。210mlで350円程度です。

もっとも、いつも同じ商品を使っているわけではなく、あれこれと異なるブランドのオイルなどを試しています。

ニューヨークに住んでいたころ、SOHOにシュウ　ウエムラがオープンした際、創業者である故植村秀氏をインタヴューしたことがありました。

彼の言葉で印象的だったのは、オイルクレンジングを手がけたきっかけについてでした。彼は若かりしころ、メイクアップアーティストとして、ハリウッドの女優たちと関わっていました。

彼女たちの肌の美しさの理由が、化粧落としにオイルを使っていることであると悟り、後にシュウ　ウエムラを創業し、オイルクレンジングを開発したとのことでした。

「オイルこそが肌に負担をかけず、化粧を落としてくれるものだ」という植村氏の言葉を思い出し、取り敢えず、これも同じオイルだからいいだろう、と、インド製品を使用している次第です。

さて、廉価な商品が続いたところで、最近使い始めた「インドにしては高級感ある」ものをご紹介します。まずはココナッツオイル。

これは調理用にも、ヘアケア、スキンケアにも使える、高品質なヴァージン・ココナッツオイルです。

今のところ、肌のモイスチャライザーとして利用しており、調理には使っていないのですが、体内に取り込むと、身体の免疫力を高め、体重を減らし、心臓疾患に効果を発揮するとのことです。

南インドの料理には、ココナッツオイルが多用されますので、近々南インド料理を作ってみようと思います。

500mlで約900円と、上の庶民派ココナッツ・オイルに比べるとかなり高価ですが、先進国基準で考えるとずいぶんお手ごろです。香りもこちらの方がマイルドで上品。使い心地もよく、とても気に入っています。

ところでこの商品AMRITAMは、「Good Earth」のオリジナルブランドです。ローズウォーターと並んで、お気に入りとなりました。

■肌にローズウォーター。目薬や料理にも 　(←Click!)

さて最後は、つい２週間ほど前に、やはりGood Earthで発見して使い始めた美容液。アーユルヴェーダの処方に基づいたプロダクツを販売するブランド KAMA AYURVEDAの商品です。

インド製にしては「超高級」な美容液で、小さいボトルながら1,800円ほどもします。とはいえ、先進国で売られている美容液に比べれば、やはり安いですよね。

サフランなどの生薬を配合したオイルで、香りも薬草っぽいのですが、なかなかの使い心地です。