土曜日だというのに、朝6時起床、7時に家を出て、コロンビア・エイジア・ホスピタルへ。インド移住以来、この総合病院で健康診断を受けている我々夫婦。
3度目の今日は、母と二人で赴きました。アーユルヴェーダによる膝関節の治療もさることながら、母の健康状態を、こちらでも把握しておいた方がいいと思ったのです。
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血液と尿検査を受けるには12時間の断食が必要とのことで、水以外は取らずに病院へ。受付で情報を登録し、診察カードを発行してもらいます。
"The most important test of your life"
と記されているのは、Health Screens(健康診断)に関するブローシュア。下の写真が、そのメニューの詳細です。
30歳以下、30代、40代以上の大まかに3つに分けられており、オプションでマモグラフィー(乳がん検診)などがつけられます。
わたしと母が受ける40歳以上のメニューの構成は下記の通りです。
・血液検査
・尿検査
・胸部X線(レントゲン)
・腹部、骨盤、胸部のウルトラサウンド(超音波診断)
・心電図
・肺活量
・子宮がん検診(パップ・スメア:細胞診検体)
・医師らの診断(総合/婦人科/眼科)
これらに朝食が含まれます。母は保険が利かないので高くつくのではと思われそうですが、さにあらず。
インドには優れた病院が少なくなく、最先端の医療を廉価で受けることができます。
そのため、メディカル・ツーリズムといって海外(先進諸国)から手術などを受けにくる人も年々増加しているのです。
ちなみに上記の検査、診察代込みで一人当たり7000円程度。オプションとしての、マモグラフィーを加えても、1万円程度です。
婦人科検診の結果は24時間後にしか出ませんが、それ以外は数時間後に出ることから、朝、検査を受けて、夕方以降、結果を受け取り、ドクターからの診察を受けられます。
つまり、「インド旅行のついでに健康診断」を、ということも可能というわけです。
健康診断だけであれば、平日の方が人も少なく、待ち時間が短くてすむのですが、母の膝を見てもらうべく専門医が土曜日しか来ないとのことで、今日を選びました。
まずは血液と尿の採取です。日本の小さな医院でしか血液検査をしたことがないという母は、その設備の「モダンな感じ」に驚いています。
その後、カフェテリアで朝食です。バンガロールにはコロンビア・エイジア・ホスピタルが2カ所ほどあり、こちらに来るのは初めて。
こちらの病院の方が、カフェテラスが広々としていて、見晴らしもよく、いい感じです。父が肺がんの治療で入院していた福岡の病院は、薄暗く、どんよりとしていました。
「あの病院に、こんなカフェテラスがあったら、よかったのにね」
と、母。
さて、無料クーポンでは食事と飲み物が1品ずつ注文できるとのことなので、プレーン・ドサとスイートライムのジュースを注文しました。香ばしく焼けたドサ、かなり美味です。
食後はやっぱりコーヒーを、ということで、追加料金を払い「サウスインディアン・コーヒー」を注文。これもなかなかいけます。
待合室には、次の患者の名前がこのように表示され、なかなかにモダンです。しかし、健康診断以外の緊急の患者が割り込むこともあるため、なかなか速やかには進みません。
加えて、英語がわからない母の検査には、わたしも付き添う必要があるので、夫と二人で検査に訪れるよりはずいぶんと時間がかかります。
さて、これはマモグラフィーの機械。母は初めて受けるとのこと。まずはわたしが最初に受けます。
二つのボードに胸を挟み、ぐいぐいとサンドイッチのように押し付けられたところでX線を取ります。
検査技師の女性が少々乱暴でしたので、「母には丁寧に、やさしくやってください」と頼みつつ、気が抜けません。痛みの感覚も、インド人と日本人とでは、多分かなり違うのです。
母いわく、さほど痛みもなく、丁寧にやってもらえたとのことで安心しました。
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諸々の検査を終えて終盤。心拍数をはかるべく、トレッドミルの上を歩く検査です。
母は高齢のため、別の方法で心電図を取ってもらう検査ですが、わたしはまだ「若い」ので、運動をさせられるのです。
すでに過去2回やっているにも関わらず、スニーカーを履いて来るのを忘れて後悔。はだしでトレッドミルを歩きます。
最初は平地をゆっくりと、次に傾斜をつけて早めに、更に傾斜が強くなり速度は増加、8分を過ぎるともう疲れて来るのですが、更に更に傾斜をつけて、さらに速度増加です。
前回はこの辺で終わっていた気がするのですが、検査技師は止めてくれません。
「もう疲れました」
「かかとが痛くなってきました!」
弱音を吐いているのに、検査技師は「もうちょっとやってみましょう」と更に速度を増すではありませんか。
しまいには「ストップ!」と叫ぶ始末。
「あなたの心拍数が安定しているから、もっと大丈夫だと思ったんですよ。あなたは運動選手?」
検査技師が尋ねます。そう。数年前にも、同じ検査で同じことを聞かれました。あなたはアスリートか、と。
膝頭はガクガクするし、息も切れているし、十分に疲れているにも関わらず、心電図は安定しているとのこと。だからって、無茶をさせるあたり、本当に、インドです。
心臓が強いのはなによりですが、だから今現在、かかとは痛いし、太ももは筋肉痛だしで、なにやら情けない状況です。
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すべての検査が終わったのが午後2時過ぎ。お腹はすくし、トレッドミルで疲労困憊だしで、ずいぶんと消耗した健康診断でした。
しかしながら、母の検査も一通り終えて、膝の専門医からの診察を受けることもでき、非常に有意義ではありました。
さて来週月曜はまた、母のアーユルヴェーダのドクターに会うべく診療所へ。
翌火曜日は、この健康診断の結果を受け取り、ドクターからのアドヴァイスを仰ぐべく、再びコロンビア・エイジア・ホスピタルへと赴きます。
面倒! だけれども、健康管理は何より優先すべきこと。といい聞かせつつ、行って参ります。
■西日本新聞『激変するインド』に執筆したメディカル・ツーリズムの記事 (←Click!)
【その他参考記事:インドで健康診断】
■健康診断体験レポート。メディカルツーリズムに納得す。(←Click!)
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