ニューヨークに行くと思い出す音楽のひとつ。
坂本龍一、YMOに思い巡らせ、『ライディーン』を聞きたくなり、YouTubeを検索していたら、戸川純の『玉姫様』にたどりついた。『玉姫様』は、作曲が細野晴臣だからだろう。
1984年に発売された戸川純のファーストアルバム、『玉姫様』。興味深くインパクトの強い曲が収録されていた。
大学時代(梅光女学院大学)、夏目漱石研究の第一人者でもある学長の佐藤泰正氏が、講義の折、幾度となく戸川純のことを語った。彼女のファンでもあったのだ。そんなこともあり、彼女の曲のメッセージ性について、思いを深く馳せたこともあった。
ただし、『隣のインド人』に関しては、その限りではない。と思う。
あのころ、面白がって聞いていたこの曲。当時のわたしは、自分が将来、隣どころか、ご近所全体、夫から家族親戚にいたるまで、インド人にまみれることになろうとは、当然ながら、予想だにしなかった。
なかなかに、感慨深いものだ。人生。
【隣のインド人】作詞:佐伯健三/作曲:比賀江隆男
「僕にもターバン、巻き方、教えて」 「日本の夏は、蒸すけど、涼しい〜」
【玉姫様】作詞:戸川純/作曲:細野晴臣
「中枢神経 子宮に移り 十万馬力の破壊力 レディヒステリック 玉姫様 乱心」
月経をテーマに、これだけの言葉を編めるとは、壮絶だな、と思う。
【諦念プシガンガ】作詞:戸川純/作曲:Acosta Manuel Villafane
個人的には、この曲が好き。
「その暴虐の仕打ちさえ もはやただ甘んじて許す 牛のように豚のように殺してもいい いいのよ我一塊の肉塊なり」
こちらのライヴの映像の方が、迫力もあり、かなりよい。当時は、こういうシンガーが歌番組に出ていたと思うと、ワンダフルだと思える。
そして、肝心のYMO。東風(TONG POO)がまた、懐かしい。みんな若い! 矢野顕子がかわいい!
ほんと、いいなあ。
年を重ねてもすてき。ふざけててもすてき。