5つ星ホテルで開催されていたファッション関連商品の展示会。
ムンバイやデリー、コルカタ、チェンナイ、ジャイプールと、
インド各地から集まって来るヴェンダー。
相変わらず、インドの色は、炸裂している。
このごろは、手織りや手染めが激減し、
人工的でヴィヴィッドな色、
テキスタイルの機械印刷が急激に増え、
なんだか結構、やりきれない。
目が疲れる。
大勢の女性たちでごった返す会場で、ぽつんと、誰もいない場所。
パトラ織りではないか!!
こんな場所で、とてつもなく不似合い。この、伝統的な経緯絣(たてよこかすり)。
我がサリーのなかで、最も価値が高いものは、
数年前にDastkarのバザールで購入した、オリッサの絣のサリーだ。
見た目は控えめ、地味ながらも、その1枚の背後には「物語」があり、
悩んだ末に購入した。大切な一枚。
しかし、「技術」という点においては、このカラフルなパトラ織りの方が上だろう。
それにしても、この見事な織り。
裏さえも、表のようなこの仕上がり。
経緯絣の技術が残っているのは、
インドと、インドネシアのどこかの島と、日本だけ。
伝統と技術の産物。
しかしこれは、着こなすのが難しいのだ。
実は過去、ムンバイの老舗サリー店で試着させてもらったことがあった。
似合わなさすぎた。
購入するとしたならば、衣類としてではなく芸術品として、だ。
購入しませんけれど。
なにしろ1枚、数十万円。
その手間を考えれば、数百万円でも不思議ではない。
パトラ織りを、より知りたい方は、下記のリンクへどうぞ。
■PATAN PATOLA
■オリッサの絣、マスターピースを買い求める。
■ムンバイのカラ・ニケタンでパトラ織を試着したときの記録
ちなみに、こんな。
……。
店の人が、頭に被せてくれたのですが……。
雪ん子?
ないわあ。