過去2回のバザールの教訓を生かし、
今回はあらかじめ、会場(拙宅)の配置図を作った。
約10の外部ヴェンダー。
個性豊かに自己主張もばっちりで、
自分の売り場を徐々に拡張する人もあり。
非営利団体からは場所代を徴収していないが、
純粋にビジネスのヴェンダーからは、
売り上げ5%以上の寄付を募っている。
中にはわずか6時間程度で、
15万円ほども売り上げたところもあり、
このバザール、なかなかに、「やる」のである。
そんなこともあり、
配置図を送ると同時に、
「スペースに関しては、こちらの指示を受け入れてください」
と記したにも関わらず、
「今年は広めのテーブルを」とか、
「もう少し、大きなスペースが必要だ」とか、
非常にインド的な反応を得……。
SMSが届いた直後に電話で返事。
「そうは、いきません。どうぞご理解ください」
文章だと強さが出せないので、
口調で強さを表現、である。
ともあれ、外部ヴェンダーさえきちんとやってくれれば、
ミューズ・クリエイションのメンバーによる店舗は、
前日までに準備も万端の予定である。
去年までは、当日にかかる、
わたし自身の負担が大きすぎた。
動き回りすぎる一日であった。
それは、いいことではない。
あれこれと、抱え込まずにすむように、
予めの準備を整えて、メンバーに作業を分散、
自分の中の慌ただしい雰囲気を、
緩和させたいと思っている。
ところで現在、
インド北部のカシミールは、たいへんな水害に見舞われている。
今回もバザールに出店予定の友人のディピカから、
今朝、悲痛に満ちたメールが届いた。
カシミールの山岳地帯に暮らす羊飼いの女性たちを支援する彼女。
彼女の誘いでカシミールの手工芸品を巡る旅に出たことは、
わたしにとって、かけがえのない思い出だ。
その舞台である州都スリナガル、
そして渓谷の町、パハルガムが、
洪水で甚大な被害を受けている模様。
折しも彼女はカシミールに滞在中で、
数日遅れでようやく昨日、戻ってきたようだ。
本当は、たくさんの新作をバザール用に持って来るはずが、
洪水のため、あまり用意できなかったらしい。
それでも、現地の人々が丹精を込めて織り上げた、
上質のパシュミナを仕入れてきたという。
彼女はビジネスではなく、あくまでも「支援」のために行っており、
だからパシュミナも、自分の利益を考えず、
職人からの卸値に輸送費だけを加えて、
「とても廉価」で販売するとのこと。
バザールにいらっしゃるみなさん。
質のよいパシュミナを安くで購入できる好機です。
1枚平均7500ルピーとのことなので、
関心のある方は、現金を多めにお持ちください。
というわけで、彼女は今、知り合いの誰とも連絡がとれず、
非常に心配している様子。
わたしもまた、カシミールで出会った人たちの
無事を祈るばかりだ。
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