今週は、社交的なわたしである。今日もまた、ゲストをお招きである。自ら準備をする必要がないから、「うちで、ランチでもいかがです?」などと気軽に誘える。非常にいいご身分である。
さて、本日のゲストは、デリー在住の泰子さん。ご主人はインド人で、99年よりインドにお住まいの方だ。彼女と知り合ったのは、例の「じゃんく王デリーに住む」のいそたさんのブログを通してである。
すでに日本へ帰任されたいそたさんのことは以前も書いたが、彼のサイトにわたしが残したメッセージをたどり、我がホームページを尋ねてくださり、わたしが渡印する以前に電子メールをくださっていたのだ。
泰子さんは旅行や取材のコーディネーション、通訳などの仕事をされており、今回は取材でバンガロアにいらしていた。昼頃、クライアントを見送ったあと、ご自身の夕方のフライトまでお時間があるということで、我が家でランチでも、という話になった。
カリフォルニアの大学を卒業されたあと、日本に戻って旅行添乗員の仕事を久しくされていた彼女。わたしとの大いなる共通点は、「福岡市出身」ということだ。彼女は南区。わたしは東区。
故郷から遠く離れた場所で出会う同郷人とは、妙に親しみを感じるから不思議である。実家の周辺を歩いていて、ご近所さんに親しみを感じるなんてことは、ないのに。
さらには、彼女の高校に、わたしはバスケットボールの試合でよく訪れていた。聞けば年齢もほぼ同じ。彼女はソフトボール部だったとのこと。ひょっとすると、校庭の一隅ですれ違っていたかもしれない。
日本語の堪能なご主人と5歳のご子息、それから義理の両親、兄弟とともにデリーで暮らしていらっしゃるとか。「同居している」と聞くだけで、わたしはいたく感心してしまう。
もしもわたしが、封建的な親と同居せねばならなかったとしたら、わたしは結婚してなかったな。と毎度思う。アルヴィンドもわたしのその見解を、よく理解している。理解していながら、「もしもデリーに引っ越すことになったら、パパの家の3階(1世帯が住めるスペースがある)に住もうか」などと嫌がらせを言う。
それにしたって、同居している人々の話を聞いていると、我ながら、なんて浅い愛なんだと情けない。いやはや、こんな話題はさておき。
さて、実態の明らかでない絆で結ばれた我が伴侶は、今日もまた自宅仕事である。彼のオフィスは我が家と同じカニンガムロード沿いにあるのだが、ここで働いているのは彼ひとりであり、実際には、どこで仕事をしようと同じである。
それでも、気分的けじめとして、わたしは毎朝、会社に出かけてほしかった。書斎はわたしが使いたいし。ところが、わたしの整えた書斎が、自分のオフィスよりも使い勝手がいいと判断した彼。ここ数日のうちに独占してしまっているのである。やれやれ。
こんなことなら、もっと違うタイプの机を二つ買うんだったとか、異なるタイプの書棚にするんだったとか、あれこれと思えどもあとの祭り。
そんな話題もさておき、夫はまたしても、我々のランチに参加する。昨日の夫の「しゃべりすぎ」を戒めていたので、今日は少し控えめだったが(もともと、そんなにおしゃべりな男ではないのだが、ときに、弾ける場合がある)、それでも1時間以上は同席していた。
詳細を綴りたいが綴りきれない話で盛り上がり、などと思わせぶりで恐縮だが、今日もまた楽しい午後であった。昨今、「楽しい」だの「うれしい」だので、極めて軽薄な所感に終始しているが、つまらないことはつまらないこととして、また別途、記すつもりではある。
が、やはり、いいことを記していると、いいことが舞い込んでくる気がするので、主にはこれからも、いいことを中心に綴っていこうと思う。