日本のニュースは、インターネットのニュースサイトを通して読む限りだ。情報が限られているとはいえ、まったく何もないのに比べれば、遥かに便利である。
日本発の、ネガティヴなニュースを目にし、いちいち反応してはいるものの、敢えてこのサイトに記すことはない。けれど今回は、記さずにはいられない。
ただ心情を記すばかりで、その出来事に対する分析や提言など気の利いた言葉はないのだが、しかし書いておく。
事故米やら汚染米やらのニュースが、どうにも許しがたいのだ。殺虫剤やらカビ毒に汚染された米を、平気で売っていた首謀者も、そして気づいていて阻止しなかった人も、みんなまとめて許しがたい。
無差別殺人が許しがたいのと同じくらいに許しがたい。
大勢の人々の身体に取り込まれるもののなかに、たとえ「致死量」ではないにせよ、毒を混ぜているのと同じことだ。それも自らの利益のために。しかも日本の食の生命線とも言える「米」。食文化への冒涜だ。
中国産の餃子だなんだと騒いでいるが、他国製の食品問題を隠れ蓑に、国内でこのような悪行が蔓延(はびこ)っていたとは。責任者は「極刑」に処されるべきだと思う。
極刑で思い出したが、つい先日、小さいニュースの中に、しかし極刑にすべし、と思われた事件を見つけた。
「100%天然成分のみで製造されている」をうたい文句に、アトピーが治る化粧品「NOATO(ノーアト)」が、口コミで人気を集めていたという。株式会社ラバンナという会社から通信販売されていたこの商品。
実は医薬品並みに高濃度なステロイドを含んでいたというのだ。
にもかかわらず、商品回収の告知(←文字をクリック)の、なんと他人事な書きっぷり。本当に許しがたい。このニュースを目にしたときも、責任者は極刑に処すられるべきと思った。
わたしはごく短期間だが、東京でのフリーランス時代に、アトピー患者を救うための組織の手伝いをし、その実態について見聞きした。自分こそアトピーではないが、身近にもアトピーを煩っている人を何人か知っており、その辛さは間接的に知っている。
じんましんができやすい体質になった30歳以降は、自分の身を以て、アトピーはこれよりもひどいのだということを知り、その辛さに思いを巡らした。
そんな苦しむ人々をさらに苦しめるような商品を売っておいて、なにが商品回収だ。この会社の責任者は傷害事件で逮捕されたりしなかったのか? どう考えても犯罪だと思うのだが。
世間の明るみに出るケースは氷山の一角で、実はこのような事態が世間で一般的だったとしたら。別に正論をふりかざすわけではない。
ただ、人として、どうしても許しがたいニュースだったので、一言書かずには、いられなかった。