本日、北ムンバイのジュフという街にあるJWマリオットホテルへと赴く。上の写真が吹き抜けのダイニングの様子。
このホテルへは、ムンバイ移住前から何度か訪れたことがあるが、彼方に水平線を見渡す大きな窓と、広々としたロビーフロア、階下のダイニングフロアのレイアウトが美しく、とても気に入っている。
さて、本日、誰と再会したかと言えば……。
実はミラー家、ムンバイに引っ越して来たのだ。
米国で映画(アニメーション)関係の仕事をしていたビルと妻のユカコさんがバンガロールに越して来たのは、ちょうどわたしたちが移住したのと同時期の2005年末。
以来ビルはバンガロールで、やはり同じフィールドの仕事をしていたのだが、今回ムンバイ拠点の会社に転職したのだ。
住宅環境を考えればバンガロールの方が生活しやすいが、ビジネス面に加え、ソーシャルライフ、エンターテインメントなど他の面を思えば、バンガロールよりもムンバイの方が遥かに刺激的。
そんな意味も含め、彼女たちがムンバイへ移って来たのは、わたしにとってもうれしい限り。
ビルは数週間前からムンバイで仕事を始めていたが、ユカコさんはバンガロールで荷造りと引っ越しを行い、ようやく今週の月曜日にムンバイ入り。現在はゲストハウスに滞在しているが、一両日中には新居に引っ越すとのことだ。
ディワリ前の慌ただしい時期、休みなくの作業で、今が一番たいへんな時期かもしれないが、早くムンバイの暮らしに慣れてくれればと思う。
実は彼女たちの新居はこのホテルの界隈。新興住宅地でもあり、ショッピングスポットなども増え、日に日に便利になっているエリアだ。わたしもこれからは、このあたりへ遊びに来る頻度が増えるだろう。
まだしばらくは、ジェイク君の成長を見続けていられそうで、それもうれしい。
ところで本日のランチブッフェ。新鮮な素材で味付けも上品。バラエティ豊かで、とてもおいしかった。
●俳句ホンダ。心配トヨタ。
インドにおける日本車のディーラーには、「日本語」をその社名に掲げているところがある。今まで見つけたなかで最もインパクトが強かったのは、HIRO HONDA(日本のホンダとインドのヒーロー財閥の合弁会社)の二輪車を販売しているバンガロールのディーラー。
その名も、HAIKU HONDA。
ハイク・ホンダ。
俳句……ホンダ?
町中のバイクの背中にその文字を見つけるたび、
「バイクに俳句はないやろ!」
「パワフルな走りに侘び寂びは似合わんやろ!」
と、突っ込みを入れつつも、いやいや、「HAIKU」とは、たまたま俳句と同じ音を持つ、実はヒンディー語であるかもしれないとも思っていた。
しかしあるとき、エアポートロード沿いのディーラーの看板を見て、目を疑った。そこにはデカデカと「俳句本田」と漢字で書かれていたのだ。しかも、へったくそな文字で!!
今、HAIKU HONDAのホームページをチェックしてみたところ、ご丁寧にも「俳句本田」の文字(←文字をクリック)が載っているではないか!
大きなお世話かと思うが、書道道具を持参して、書道七段(中学生時)のわたくしが、書いて進ぜよう。とさえ、思う。
さて渋滞時、周りの風景を眺めるとき、周辺を走る車にも自ずと目がいく。そこで、車名やディーラーの名前を無意識に目で追ってしまう。
左の写真は、ムンバイ拠点のホンダ四輪車のディーラー名が記されている。
ICHIBAAN HONDA。一番ホンダ。
いちばんを、いちば〜〜んと、強調している(のか?)あたりがご愛嬌だ。
俳句よりは、日本人としても受け入れやすい、ストレートな名前である。
敢えて日本らしい名前を見つけようと思うと、見つからないものである。
街にはホンダ車、トヨタ車、稀に三菱車が走ってはいるが、今日の発見は「一番」だけか……と思った矢先、見つけた。
シンパイ・トヨタ……。
心配トヨタ??
こりゃまた、自動車販売にはあまりにも似つかわしくない、顧客の不安をかき立てるようなディーラー名ではあるまいか。
いやいや、あり得ぬ。しかし、どうみても、SHINPAIとしか読めない。
いったいだれが、こんな名前を。
もしもヒンディー語で「シンパイ」という言葉が存在していて、それがすばらしくいい意味だったとしても、やっぱり心配では心配だ。
そういえば、シンライ・トヨタというディーラーがあったことを。
シンライは、信頼のことであろう。たいへん真っ当な命名である。
ここで、思い当たった。
SHINRAI
SHINPAI
お気づきの方もいらっしゃろう。そう。これは間違いなく、「R」の右脚が何かの事情でとれてしまい「P」となってしまったのだ。
よりによって、そんな微妙な箇所が破損することもなかろうに。
たった一本の棒の有無により、ここまで言葉が変化するとは。それにしても、どうしてこの国は、こういうへんてこな現象が満ちあふれているのだろう。敢えてへんてこなことを探しているわけではないのに。
いや、ほんとに。