Thu, Jul 01
●調査の一環で、久々に日清カップヌードル(MAST MASALA)を食する。4年前に食べたときは、インド対応でスープは麺に吸い込まれ、麺がやわやわ、辛かった。今回、汁は相変わらずないし、辛みも直球のまま。しかし麺がおいしくなっていた。のびてなくコシがある。気のせい? 完食した。
●夕べ、ハイダラバード日帰り出張より夜遅く帰宅の夫。米国版結婚記念日、しかし疲れきっていたのか地味に就寝。今朝、行って来ますのハグに感情を込めつつ、「ハッピーアニヴァーサリー」とひとこと。「美穂、忘れないでよ。アメリカとの時差。今、向こうは6月30日だからね!」うまく逃げたな。
Fri, Jul 02
●本日は半年ぶりにチャリティ・ティーパーティ。2年前に初めて以来、8回目。地道に続いている。講座は4回目(3種類)。今日はインドの紅茶について。資料もできあがり、茶菓子の準備も整い、今日の朝食は、焼きたてスコーンを夫と共に。生クリーム超撹拌のできたてバターを添えて。美味なる朝。
●Facebook。普段は使う頻度が低いけれど、keep in touchには便利だと思う。過去のメールのやりとりを、「相手別」に即座に見られるところがいい。交流頻度は低い離れた土地に住む人と、しかしいつでも連絡がとれるというのは魅力。放置しておいても問題ないところがなおよい。
Sat, Jul 03
●チャリティ・ティーパーティ。楽しい午後のひとときであった。ところで7月2日。亡父の誕生日。生きていれば73歳。亡くなるには、早すぎたよと、自分が年を重ねれば尚更のこと、思う。
●我が家のメイド、プレシラ。怪力。食器洗いは丁寧に、優しく、を何度も繰り返すのだが、ガシガシ洗う。陶器、陶磁器、グラス……。なぜか「思い入れのあるもの」「比較的高価なもの」をピンポイントで割る。普段、大切なものは自分で洗うのだが、今日もやられた。丈夫なはずのウェッジウッド。泣。
Mon, Jul 05
●オフィスに到着した夫から電話。「ビルディングに、誰もいない。エアコンも入ってない」。そうだ、今日は交通機関のストライキなのだ。街にはオートもタクシーもバスも走らず、つまり働く人々は出勤できず、街は静かなのだ。
●ドライヴァー、メイド、ガーデナーの給料日。しかし現金がなく、銀行へ向かうストの朝。道路は見事に閑散としており、ホーンの音もなく、静かだ。しかしATMも閉まっている。ようやく見つけて引き落とし。いつもの八百屋も閉店。雨が降って来た。家でひっそりとランチ。木々のざわめきが優しい。
Tue, Jul 06
●ダライ・ラマ14世75歳のお誕生日。先日訪れたバイラクーペで盛大な祝祭が行われてる。バイラクーペ在住チベット人は26,000人、カルナータカ州全体では45,000人とのこと。亡命者の言葉。「我々の文化や歴史を子どもたちに引き継いでいます。いつか故国に戻るのだという決意のもとに」
Wed, Jul 07
●七夕。出会い記念日。14年前の今日、マンハッタンの、ブロードウェイ66丁目の、バーンズ&ノーブルの、スターバックスで相席になった。出会いに感謝し、プジャーコーナー(ガネイシャ像)に蠟燭灯し、線香を上げる朝。何か違う。うふ。
●インド政府によると、アーユルヴェーダの生薬にも、臨床実験が必要となるらしい。ホメオパシーの薬品も、アロパシーの薬品と同様のプロセスが要求される。アーユルヴェーダの「いい加減な薬」が出回っていることは耳にする。患者(消費者)にしてみれば、望むべくの気もするが、何やら「難しそう」だ。
Fri, Jul 09
●いのちなき文字のかなしさよ さらさらと綴れば 網(ネット)のあひだより 落つ
●他人の顔』を著した安部公房が生きていたら、なにを思うのだろう。→35歳の男性に他人の顔全体を「完全移植」 フランス http://www.asahi.com/international/update/0709/JJT201007090023.html
●UB Cityのimagineにて、MacBookの不調を相談&新しいソフトの購入とダウンロードの依頼。「超慣れた手つき」で我がMacBookを操るお兄さん。マウスなしではいられないわたしとは対照的に、スイスイと滑らかに。機能を使いこなしていない自分を思い知る。とほほ。
●ホームページの更新ができなくなって久しい。古過ぎるソフトウエアと、進化するコンピュータと、変化するサーバーの設定の渦の中で。新しいドメインを取得して心機一転、と思いきや、あちこちで躓いて、もうわけがわからん。初めて作ったときの方が困難だったはずなのに、なぜ今、途方に暮れるだろう。
●今夜ご近所の一家が遊びにくる。お嬢さんが「日本のファン」(アニメ起源)とのことで、日本食体験をしてもらおうと思う。母親のみヴェジタリアンとのことで、野菜料理も潤沢に。それにしてもだ。典型的日本食とは、なんて醤油まみれ。どれもこれも醤油醤油醤油! 野菜やエビの揚げ物でメリハリを。
Sun, Jul 11
●ポテトサラダを器に盛る。庭に出て、小さな菜園の、パセリ。きれいなところを小さくちぎり、水で晒して、添える。その小さな、幸福の感じ。
Mon, Jul 12
●バンガロール在住、TADAO KAGAYA氏の作品展へ。夫も楽しんでいた。南インド、混沌の日常がコミカルにシニカルに、しかし温かく描かれている。自分たちが、画中の世界に属しているのかと思うと、奇妙な感覚。「こんな場所に住んでいるのだ」と思うと可笑しい。悲哀のかけらもない。喜劇。
●電気系統の配線。水道の配管。電話の配電盤。入り組むケーブル。むき出しのライン。垂れ下がる電線。破裂して寿命を終える電球。プロパンガスの取り替え。破れた舗装路からはみ出すケーブル。先進国では「引き出しに収められている」舞台裏が、インドでは、はみ出し、あふれ、あちこちで、あらわで。
Thu, Jul 15
●マイクロファイナンス。貧しい女性たちが、貯蓄を始めている。それを支援するのは慈善団体。昨日訪れたドミニカン・シスターズ。女性の自立が、低所得者層の未来を変えると実感する。
Fri, Jul 16
●夫、ムンバイ1泊出張。部屋がきれいなまま。静か。仕事に集中できる。夕飯適当でいい。夜が長い。時間がのびる感じ。常に関わっているわけでもないのに、一人と二人とでは、時の流れがどうしてこんなにも違うのだろう。いい意味でも、悪い意味でも。ともあれ、こんな時間は、非常に、貴重。
●さまざまな慈善団体で、貧困層の子どもたちに出会ってきた。5歳に満たない幼い彼らの利発さ、お行儀よさにいつも驚かされる。翻って富裕層の、目に余る悪ガキたちの多さ! あちこちで子どもを叱ってはや5年。とまれ託児所の子供のダンスの動画、ご覧あれ。http://bit.ly/9EwQRl
●マニプール産、黒い土鍋(ウェザーストーン製)を重宝している。煮込み料理が本当においしくなる。強火でも焦げない。今日は豚肉(骨&脂身付き)と大根、ナスを和風に甘辛く炊いた。とろりと美味。熱々のご飯にホウレンソウも。「大根と豚肉のコンビネーションがたまらない」と夫。日本人化した味覚。 >
Mon, Jul 19
●「インドは暑いでしょ」と言われるが、暑くないのだバンガロールは。特に木々に囲まれた1階の我が家は。だからエアコンがない。同じ場所でも最上階(4階)は、直射日光で暑いらしい。ここ数日は朝晩、冷え込み、わたしも夫も、今朝は喉を痛めて風邪気味だ。南インドとはいえここは高原。靴下要着用。
Tue, Jul 20
●個人のブログでは、比較的「素(す)」を、キレイなブログでは少々、「優雅さ」を意識しつつ……。と思っていたのだが。今日の「キレイ」の話題は、個人向きだったと、今、タイトルを読んで、思う。「象やら毛やら」って……。我ながら、やれやれだ。
●インドでは嫁側家族の負担が膨大なダウリ(持参金)問題が一般的。嫁が追いつめられるケースが多い中、今日のニュースは「夫の自殺」。結婚前に交際していた女性のことを妻に責められる新婚生活。挙げ句、ダウリ・ハラスメントで訴えられ、夫は自殺。「法はいつも女性にやさしい」との遺書を残し。
Wed, Jul 21
●我が家の定番、丸ごと鶏料理。一羽を解体、もしくはそのまま。現在、マニプール鍋でことこと煮込中。ごま油で玉ねぎ(インド産は濃厚。調味料代わり)じっくり炒め、生姜も炒め、大根をたっぷりと。それに鶏肉どすんと載せて醤油その他で煮込む。〆に大量ネギ入れ完成。上質のラーメンスープ。激うま!
●夕飯時。夫と「エルメスは超高い」に始まり、高級ブランドのバッグの話題。「プラダはシーク(chic)だよね」と夫。「え? その発音、シックじゃないの?」「それじゃ、病気(sick)だよ」。「じゃ、シーク教徒は?」「それはSikh」。話題が本筋からそれていく。もう、何が何だか。
●先週から、どうにもおはぎが食べたい。小豆に酷似の豆を買って煮ている。約3年前に同じ症状に見舞われ、同じように豆を煮たが、火の通りが遅いにもほどがあると業を煮やした。今回もまた、同じ状況。いつまでも硬い豆。でも「汁粉」部分はかなり美味。餅米がなく、うるち米を潰した。早く炊けて豆よ。
Thu, Jul 22
●現在この場所を、主に「書きたいことを書くだけ」のために活用している。思うところあって、他の方々との交流を図ってはいない。コメントやご挨拶に対して一つ一つ返信をすることも、当面はないかと思う。悪気はないのだが、なにやら居心地が悪い。このような活用法、あってもいいと思うのだが……。
●しとしとと、一日のうちのどこかで雨が降る日々。雨を喜ぶ植物と喜ばない植物がある。雨露に、いきいきしているものと、ぐったりと色あせている花。そろそろ照りつける太陽が欲しいところ。このごろの外出時は長袖なのだ。
●夫が私をダメにする」と24歳妻が48歳夫に離婚申し立て。豊胸手術を強要され施したが、気に入られず戻すよう言われる。「毎月約50万円の小遣いを使いきれ」「アウディで外出しろ」「アメックスカードを好きなだけ使え」「社交界に溶け込め」と強要されて妻、耐えられず。バンガロールにて。
●三度目を迎えるバンガロール・ファッションウィーク(半年に一度)。2時半開場が前日4時開場となり、スタートは結局4時半。デリーやムンバイ拠点の、世界的に有名なインド人デザイナーズはほとんど見られないものの、初日の今日は4人のデザイナーを楽しむ。8時に退散したが、まだ続いていた。 >
●日本から発せられる声は「暑い」に満ちあふれている。一方このバンガロールの涼しすぎること。夜、駐車場で待つドライヴァーはフリースを着用している。アパートメントの門番は、ネズミ男のようにストールをぐるぐる巻きにしている。わたしはサンダル履きだが、車内に靴下を持ち込んで着用している。 >
●去年。iPhone3GSのインド発売が8月とのことだったから、自分の誕生日プレゼントに買おうと思っていた。しかし待てど暮らせど発売されず、結局今年に入った。いよいよiPhone3GSを買おうと思った矢先、iPhone4発売のニュース。インドは9月になるという。きっとまた、遅れる。
●村上春樹の『1Q84』3巻を読了。夢と現の交錯のようだが、個人的に超現実にすら思える世界。青豆が1Q84に紛れ込んだ時の経緯に似た体験をしたせいか。あれは用賀に住んでいたころ、確か1993年前後。ストで地下鉄が止まったが出社せねばならず、タクシーに乗ったが……。続きはブログに。 >
Sat, Jul 24
●涼しいを超えて寒い土曜日。届いたオーガニック野菜で早速料理。玉ねぎみじん切り炒め、キュミン、ターメリック、塩など。ジャガイモとみじん切りのメティ(フェヌグリークの葉)、水少々を加えて蒸し焼く。ほんのりメティの苦みと、ほくほく甘いジャガイモの相性がいい。夕べのカボチャも美味だった。
●写真に写る表向きは「いい感じ」に見えるけれど、実際は混沌。時間とか段取りとか、ともあれ忠実な日本人と、その対極にある多くのインド人。律儀な自分の方が、むしろおかしいのか。
●スイスで、あのような事故が起こるとは、本当に信じ難い。何もかもが綿密に、きちんと施されており。標高数千メートルの山間や、氷河を縫い走るその列車は、身体の自由が利かない人、年老いた人にさえも、等しく大自然を肌身に満喫させてくれるものであると感じていた。史上初、だけに、衝撃も大きい。
Sun, Jul 25
●灯りを落としたリヴィングルームで、夫がさっきから、サイモン&ガーファンクルを繰り返し聞いている土曜の夜。このCDは、わたしが東京在住時代、今から20年前に買ったもの。あのころ「懐かしい」と思って聴いていた日々が懐かしい。歳を重ねて蓄積される経験と記憶。途方に暮れる。
●途方に暮れると言えば「そして君は途方に暮れる」。大沢誉志幸。あれは大学1年のころ。下関の山陰本線沿いの、無人駅の、梅ケ峠にある女子大の、野の花寮の、4畳の古びた部屋の、畳に寝転がり、繰り返し聞いた。作詞は、銀色夏生だった。彼女の紡ぐ独特の歌詞が、遣る瀬なくて、よかった。
●「ロンドンに行く必要はない。バンガロールはロンドンと同じ気候だから」と、訳のわからんお天気情報。ここ数日、涼しいを通り越して肌寒いバンガロール。低気圧が停滞しているとのことで、上空を重い雲が覆っている。今日はまた風も強く。風邪を引きやすい気候。要靴下。さておき、ロンドンではない。
●低所得者層に属する使用人(ドライヴァー、メイドなど)に対して、やるべきではないと思う処分は「減給」。よほどの問題があったときには、むしろ解雇だろう。彼らの生活を鑑みるに、減給ほど酷なことはない。それをたやすく行ってはならない。
●ニューヨークでミューズ・パブリッシングを起業した時に決めたこと。納品に遅れない。外注(下請け)業者への支払いを遅れない。クライアントからの支払いがたとえ遅れても。非常に簡単そうに見えるが、インドでなくとも、ニューヨークでも、これは難しいことだった。しかし守る価値のあることだった。
Tue, Jul 27
●視察旅行アテンド一日目、終了。初日から、かなり酔っぱらっている深夜。仕事のあとの、愉しき1杯、2杯、3杯、4杯!! さっさと風呂に入って寝るぞ! 夫が幸いムンバイ出張中。いろんな意味で、羽根を伸ばせてラッキ〜!!
Wed, Jul 28
●南インドのミールス(定食)を出すNANDHINIへ。『仰天ライフ』http://museindia.typepad.jp/2009/tvtokyo.htmlで放送された店。インド料理がお好きなクライアント氏。すべてのカトリ(小さな容器)を完食。胃腸の強い方との旅は、本当に幸い。
●インドの野菜。薬剤(ホルモン)によって野菜の成長を促進させている農家が増え始めているとのニュース。見た目だけではわからない、野菜の本性。益々、オーガニック野菜、あるいはNAMDHARISなどの信頼がおける生鮮食料品店を利用するのが無難だろう。拘り云々ではなく、もはや身のため。
Thu, Jul 29
●濃厚3日間終了。仕事後、飲む語る。わたしは普段の健康的生活にける貯えがあるから、体力、精神力ともにノープロブレム。翻ってクライアント。かような日々が日常。睡眠時間が数時間という短さ。日本に住んでいるときは、それが普通のように思えていたが、今のわたしに、彼らはあまりにも強靭。
●夕べ。泥酔していたのに、帰宅後ひと言つぶやいている自分に驚く。誤字に気づいていないところが酔っぱらい。ともあれ野心ある人たちの仕事に関われることは、仕事そのものもさることながら、その人たちとの話が楽しいのが常である。
Fri, Jul 30
●不ぞろいの野菜を伝統的石鍋で調理し、素焼きコンポストで堆肥作り、石けんの実で洗濯し、原始的硬いトウモロコシを愛し、衣類は木綿/絹が主流で、炭火使用のアイロン屋に出し、朝な夕なに緑を花を愛で、テレビは見ず、ライフスタイルは、敢えて素朴に逆行し、でもiPad/iPhone欲しい夜。
●バンガロールに3年前設立された「トヨタ工業技術学校」(TTTI)。今日は初の卒業式ということで、プレスとして招かれた。これから市街南西部まで、1時間半ほどかけて赴く。久々に空は晴れ渡り、空気は澄み、青空が爽やかな朝。天気がよくてよかった。
Sat, Jul 31
●この3年間で、今月は唯一の「1カ月間まるごとバンガロール滞在」した月だった。ということに今気づいた。道理で、飛びたいと思ったわけだ。来週、ハイダラバード出張だという夫に「ついて行ってもいい?」と言ったら、今回は2泊だから来なくていいよと却下された。確かに。
●1996年、米国移住前に開設した日本のシティバンクの口座。米国では米国の銀行を使っていたが、日本のクライアントからの仕事は日本の口座に「ドル建て」で入金してもらっていた。つい2年前までは。そして今。使ってもいないのに激減している円換算後の残高。もう、見たくない。
●信じられない日本からのニュース。親になりきれない親、などという問題以前に。加えて周囲の人々は、誰も手を差し伸べないのか? たまらん。http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100731-OYT1T00135.htm?from=main1
●夫と共に、超庶民派食堂でランチ。ドサ、イディリ、プリ、南インドコーヒー。あれこれ食べ過ぎて二人で200円。指先に、何時間も残る食べ物の匂い。この余韻、ちょっと重い。