昨夜、アーユルヴェーダグラムから戻って来た。夫の仕事の都合上、1日早めに戻ったものの、実質6日間、じっくりとリフレッシュして来た。
朝昼晩、ヴァラエティ豊かな野菜類による、健康的で美味なるヴェジタリアン食。朝と夕方の、オイルマッサージなどを中心としたセラピー。そしてヨガ、瞑想、呼吸法といった1日3回のクラス……。
空いた時間には、庭を歩いたり、本を読んだり、ぼーっとしたりして、過ごした。
去年はまだ「大晦日は賑やかに過ごしたい」との思いがあったから、25日の夜にチェックインして、無理矢理31日の夜には戻って来た。
しかしながら、毒気を抜かれた我々は、夜の街へ繰り出す気力も衝動もなく、家で静かに、ただシャンパンをあけただけの新年を迎えたのだった。
従っては、今年はいっそアーユルヴェーダグラムで年を越してしまえとばかりに、ド賑やかなクリスマスパーティの翌々日から、急遽「道場入り」を行ったのだった。
さらには午後10時には就寝という、老人子どももびっくりな、超健康的というか地味すぎる年越しをやってのけたのだった。
今回の滞在の収穫は、ゆっくりと本を読めたこと。
ガンディーの生涯(上下巻)。
ガンディーとタゴール。
先日、日本へ帰国したおりにまとめて購入していた本の一部である。タゴールの生涯(上下巻)も購入しているので、近々読もうと思っている。
ガンディーにせよ、タゴールにせよ、インドを代表する人物としてあまりに有名で、あまりに有名なあまり、自分でも「知った気」になっていたが、読みすすめて、何一つ知らなかったことに愕然としながら、読み進めた。
ガンディーの行ってきたことが、今のインドに息づいていることを確認しながら、読んだ。
インドの手仕事を守らねばならぬ理由。一部の人間の富のために使われる機械への懸念。暮らしながら、なるほど、と実感して来たことの答えが、この本のなかにはちりばめられていた。
もっと早くに読むべきだったとも思う一方、今、身を以て感じたことを、活字で再認識したことで、重みが増したとも感じる。
丸5年の歳月をこの国で過ごして、住めども住めども、深淵を覗き込むような心持ちは変わらず。
「試しに」と書き始めたブログは、すでに5年分が溜まってしまい、流れ落ちた記録、言葉は、川底に沈んだまま。
今年は「ライター」としての自分もさることながら、「編集者」としての自分を呼び覚まし、過去を集め編み、未来を紡ぐような、実りある作業をもっと、心して努めたいと思う。
途方に暮れるほどに広く深く豊かな、この国の片隅で。
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片隅。と言えば、先刻、自分が書き記した「片隅の風景」を読み直し、自分が書いておきながら言うのもなんだが、「なんと味わい深い」と思う散文が見受けられたので、ここにリンクをはっておく。
読んでいただければと思う。
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