数日前のこと。友人がメールで、「マザー・テレサ」の座右の銘だという言葉(日本語)を贈ってくれた。
それは、本当に心に染み入る言葉であったので、出典を調べてみた。米国のケント M. キースという人によるものだということがわかった。
下記、ウェブサイトから、英文を引用する。
The Paradoxical Commandments (by Dr. Kent M. Keith)
People are illogical, unreasonable, and self-centered.
Love them anyway.
If you do good, people will accuse you of selfish ulterior motives.
Do good anyway.
If you are successful, you will win false friends and true enemies.
Succeed anyway.
The good you do today will be forgotten tomorrow.
Do good anyway.
Honesty and frankness make you vulnerable.
Be honest and frank anyway.
The biggest men and women with the biggest ideas can be shot down by the smallest men and women with the smallest minds.
Think big anyway.
People favor underdogs but follow only top dogs.
Fight for a few underdogs anyway.
What you spend years building may be destroyed overnight.
Build anyway.
People really need help but may attack you if you do help them.
Help people anyway.
Give the world the best you have and you'll get kicked in the teeth.
Give the world the best you have anyway.
この英文を、自分の日本語で咀嚼したく、さきほど訳した。下記がそれだ。
逆説の戒律 (ケント M. キース)
人は、不条理で、理不尽で、自分勝手だ。
さあれど、人を愛せよ。
善を行えば、利己的な下心があるはずだと責められよう。
さあれど、善を行え。
成功すれば、偽りの友と、真の敵を得るだろう。
さあれど、成功せよ。
今日の善行は、明日には忘れられよう。
さあれど、善を行え。
率直で正直な姿勢は、人を無防備にするだろう。
さあれど、率直で、正直であれ。
壮大な構想を持つ偉大なる男女は、
狭小な考えに囚われた卑小な男女に撃ち落とされるかもしれない。
さあれど、大きく考えよ。
人は弱者に親切だが、しかし、強者にのみ従う。
さあれど、弱者のために闘え。
歳月をかけて築いたものが、一夜で破壊されるかもしれない。
さあれど、築け。
真に助けを望む人を助けたにも関わらず、彼らに攻撃されることさえもある。
さあれど、人々を、助けよ。
力の限りに献身しても、ひどい目をみることもあろう。
さあれど、力の限りに献身せよ。
わたしの言葉は、同じ英文を訳するのでも、なんというか、柔らかみがないものだと、最初に読んだ日本語と読み比べて改めて思う。
自分で言うのもなんだが、やたら男らしい。ウルトラマン風味が漂っている。
多分、どなたかが訳した、下記の文章の方が、日本の方々の心にはすんなりと、入り込みやすいだろう。同じことを表現するのでも、こうも印象が違うとは。
言葉とは、なんと、重みのあるものだろうと、改めて思う。
人は不合理、非論理、利己的です。
気にすることなく、人を愛しなさい。
あなたが善を行うと、利己的な目的でそれをしたと言われるでしょう。
気にすることなく、善を行いなさい。
目的を達しようとするとき、邪魔立てする人に出会うでしょう。
気にすることなく、やり遂げなさい。
善い行いをしても、おそらく次の日には忘れられるでしょう。
気にすることなく善を行い続けなさい。
あなたの正直さと誠実さとが、あなたを傷つけるでしょう。
気にすることなく正直で誠実であり続けないさい。
助けた相手から恩知らずの仕打ちを受けるでしょう。
気にすることなく助け続けなさい。
あなたの中の最良のものを世に与え続けなさい。
けり返されるかもしれません。
気にすることなく、最良のものを与え続けなさい。