夕べのムンバイのテロ。「ミホ、新聞見ない方がいいよ。特にTHE HINDUの最終面は」と夫。そういわれて、見ずにはいられようか。朝刊に血なまぐさい写真の数々。インドの新聞では、凄惨な写真も、隠さずに掲載する。それがどういうことを意味するのか。爽やかではない、朝もある。
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また、ムンバイでテロが起こった。今のところ死者は20数名。しかし重篤な負傷者が多いようで、その数は増えるかもしれない。
なぜ、インドでテロが起きるのか、については、これまでも幾度か記して来た。2008年11月26日のムンバイ多発テロは、邦人を含む外国人も多数犠牲となったことから、日本でも大きく報道された。
しかし、大小のテロが、ムンバイだけでもこの10年間に、すでに7回、起こっている。今回で8回目だ。
1993年3月 死者257人
1998年1月 死者4人
2002年12月 死者2人
2003年3月 死者11人
2003年8月 死者52人
2006年7月 死者188人
2008年11月 死者166人
それ以外の場所でも、デリーで、ハイダラバードで、北部カシミール地方で……。
1947年の独立以来、この国はテロリストたちとの戦いを強いられて続けている。その事実をして、どう受け止めるのか。
ともあれ、いたずらに恐怖心に煽られるも無意味。内戦や暴動が起こっているなら別だが、このようなテロは予測しようがない。
また、インド渡航を自粛する人が増えるのだろうが、それは個人的に、あまり意味のないことに思える。
「インドは怖い国」と、また新たに烙印を押されそうだが、それは否定しない。ただ、恐ろしさは、目に見えるものと、目に見えないものがある。
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ところで、今回のテロの第一報。夕べ、西日本新聞の『激変するインド』を担当してくださっている編集部の方からのメールで知った。
ニューヨークの911のときは、福岡の父が電話で知らせてくれたのだった。妙なものである。
ムンバイ出張が多い夫だが、昨日はたまたまカルナタカ州のフブリという街への出張だったので、問題はなかった。
今回のテロが起こった場所は、前回とは異なり「庶民的なエリア」だったこともあり、外国人の被害者もなかったはずだ。
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このところ、テレビの映りが悪いので、TATA SKYの人に来てもらった。アンテナ(ディッシュ)のまわりのブーゲンビリアは常々切っているので、妨げになっているとは思えない。
アンテナに問題があるに違いないと思ったのだ。
上の写真がその様子。昨日の昼間、撮影した。
TATAの担当者曰く、
「ヤシの葉がじゃまです。左右のヤシの木の葉を、2、3枚ずつ、カットする必要があります」
とのこと。
「樹木が伸びても、差し支えない」と、つい数日前に書ききっていたのだが。力一杯、邪魔になっていた。
アンテナの場所も、ここが一番いいと選び抜かれた場所であったから変えられない。これはもう、ヤシの木登りの名人に来てもらって、ばさばさと切ってもらうしかなかろう。
ヤシの木登り名人とは、即ちヤシの実穫りのおじさん(にいさん)である。するすると上手に登るのだ。それはそうと、彼らをどこでヘッドハンティングすればいいのやら。
ちなみに以下2枚は参考写真。2004年のケララ旅の際に撮影した。
見事な登りっぷりであった。
そんな次第で、なぜかニュース番組ばかりが揃いも揃って受信できず、昨日のテロの様子は、インターネット上でしか確認できなかった。
しかし、それはそれで、よかったのだと思う。
悲惨な映像を見続けたところで。
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明日は第14回チャリティ・ティーパーティ。昨日は、サリー講座のための資料作りに追われていた。集中しすぎてちょいと疲れたが、今日は気分転換。
買い物に出かけ、午後は、明日のためのお菓子作りを。
今週は原稿2本のうち、まだ1本が残っている。それをすませたいところだが、ちょっと気分がとっちらかっているので、菓子作りに集中して精神を鎮めよう。
コンピュータを離れ、手作業に集中するというのはまた、いいものである。明日の午後は、きっと楽しいものとなるだろう。