日曜日だというのに、今朝は5時半起床。夫が出張でウダイプールへ飛ぶためだ。
ニューヨーク本社とムンバイオフィス、そしてバンガロールオフィスのスタッフが、湖畔のリゾートホテル、オベロイ・ウダイヴィラに集う「慰安旅行」的な出張らしい。
ウダイプールといえば、わたしたちの新婚旅行先。2年前に「新婚旅行やりなおし旅」を実施したが、しかし今回は違うホテル。
わたしもついて行きたいワンダフルな場所なのだが、妻の同伴は勧められていないらしく、今回はおとなしく留守番だ。
夕べの荷造りの際、夫が言う。
「バレーボールするときの、Tシャツと短パンも持って行かなきゃ!」
バ、バレーボール?
数カ月前、やはりスタッフがムンバイに集結したときはクリケットの試合をして、爪を負傷。その傷がようやく癒えたころなのに。
なにゆえ湖畔のリゾートに、バレーボールコートがあるのか?
あったとして、なにもバレーボールをすることはないのではないか。
もっと大人っぽい、こじゃれた過ごし方はできんのか。
ニューヨークに本社があるとはいえ、インド人が首脳陣の会社。なにかとミステリアスな社風である。
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などと夫のことはさておきだ。上の写真。どこだとお思いだろうか。
ふふふ。バンガロールなんですよ、バンガロール!
今日のわたしには、このビッグなイヴェントが待っていたので、夫を送り出した後も、わくわくと期待に胸を膨らませていたのだ。
夕べなんて、夢で見たからね。
5時半起床で夫を送り出した後、二度寝して、目が覚めたら2時っ!
っていう夢。どんだけ、気合いが入っていたかっていう話だ。
それにしてもだ。2005年にバンガロールへ移住したときには、こんな日曜日が来ることなど、想像できなかった。
インドで、こんな寿司刺身を一挙に目にできるだなんて……。
2009年末にバンガロールにオープンした高級ホテル、ITCガーデニア。そこに去年開業した日本料理店EDOが、先週からサンデーブランチを開始したのだ。
インドの高級ホテルや、富裕層に人気のレストランでは、わたしたちが移住した前後から、「サンデーブランチ・ブッフェ」というものが定着し始めた。
たいていはインド料理と欧州料理(コンチネンタル)がミックスのスタイルで、ワインやビールなどもついてくる。バンガロールだと、たとえばOLIVE BEACHでは、各種カクテルも含まれる。
タージやオベロイなどの高級ホテルでは、MOETのシャンパンなどを用意し、フォアグラやキャビアなどの高級食材を出したりする。
ちなみにわたしは、OLIVE BEACHのサンデーブランチの生ガキに当たって死ぬ思いをしたのが、インドに来て唯一の食あたりだ。
まあ、生ガキは、当たるときは、当たるからね。
そんな興ざめな話題はさておき。
冷菜やデザートなどはディスプレイされていて、ピザやパスタ、グリルといった温菜は、注文をすると作り立てをサーブしてくれるところが少なくない。
デリーには日本料理店のサンデーブランチがすでに存在するらしいが、バンガロールでは初めてのこと。
これが行かずにはいられようか。いや、いられまい。
日本食大好き。寿司刺身大好きなマイハニー。
「僕も行きたかったなあ。ねえ、本当に日曜だけ? ウィークエンド・ブランチじゃないの? 土曜はやってないの?」
などと、事実をねじ曲げてまでも行きたそうにするところに、彼の日本食に対する熱意が感じられる。
ブッフェとはいえ、そんなにたっぷりと食べられるものではない。飲み過ぎ食べ過ぎで具合を悪くしては意味がない。好みのものを、厳選して選ぶ。
寿司、刺身のほか、炉端焼きグリル(右上写真)や天ぷらなども出してくれる。夫の大好物な茶碗蒸しもある。
これらもグリル用の素材。食材は、刺身を含め、国産/輸入が混在しているようだ。
どれも上品な味付けで、おいしい。ひじきや卵焼きなども、小鉢で少しずつ味わえるのがうれしい。
刺身も寿司も、なかなかのおいしさだ。そら、おいしい海の幸にあふれた福岡を故郷とする我。それなりに、美味なる刺身を口にして来たものとしては、「猛烈に美味」とは言い難いが、ここはインド。
インドでこのクオリティの日本食を口にすることができるだけでも、もう、幸せなことである。
ここでクローズアップされるは、ヤクルト。ワインとコーヒーの合間に、「ラクトバヂルス・カゼイ・シロタ株」(コピペ)も、供給だ。
なぜに、ヤクルトを強調?
実は本日のブランチ。バンガロールの日本人駐在員、ヤクルト王子のA氏ご夫妻が、誘ってくださったからにほかならない。
ヤクルト王子が隣席の小さな女の子に、さりげなくヤクルトを勧めていた姿が印象的であった。
千里の道も一歩から。
千本の売り上げも1本から。
「じゃ12時15分で!」
という微妙なタイミングで集合した本日。デザートを終えて時計を見れば、4時を過ぎている。
一応、他に1組の客が残っていたが、あとはもう、閑散としたものである。
都合4時間滞在。うち、3時間3分くらいは、わたしがしゃべっていた気がする。いやもう、ご機嫌な酔っぱらい状態であった。
ビール小瓶を1本に、白ワインを2杯ほど。そんなに飲んだつもりはないのだが、このごろは、弱くなっているようだ。まあ、そもそも、見かけによらず、強い方でもなかったのだが。
その後、帰宅して爆睡。夜の10時を過ぎて今、ようやく、頭が冴えてきたところだ。
先ほど、ウダイプールに到着した夫から電話。自分のことを言うより先に、
「今日のブランチ、どうだった?」
と、興味津々だ。近々、彼と一緒にまた、出かけようと思う。
【以下、過去のヤクルトに言及した記録。結構、書いてるのね】
■インドにヤクルトおばさん?/ プチ・クッキングクラス 2007/06/26
■[Delhi] 新型インフル/イヌも喰わぬ/歯科第三意見/ヤクルト 2009/08/13
■[Bangalore] 眼鏡哀歌/140字/イタリアン美味/何不自由なく 2010/03/14
■[Mumbai] 最果てホテルに滞在中@ムンバイ 2010/06/23
■[Bangalore] 蓮華/母来たりて1週間/ヤクルト 2010/08/25
■[Bangalore] ホームページ "MuseIndia.info" 作成中につき。 2011/06/23