これは、先週の写真だ。街の随所でヤギやら羊やら、そのどっちかわからない動物やらが、「売られて」いた。毎年この時期に見かける光景だ。
彼らは、ムスリム(イスラム教徒)の生け贄となるべく、売られているのだ。
本日11月7日は、イード・アル・アドハーと呼ばれるムスリムの祝祭日。イスラム暦(太陰暦)では毎年同じ日らしいが、太陽暦(グレゴリオ歴)では、異なる。
今年は、今日がその日に該当するらしく、1億人以上のムスリムを擁するインドでも、本日は全国的に祝日だ。
この日の前後、ムスリムの人たちは、サウジアラビアのメッカへ巡礼へ赴くのだが、メッカまで赴けない人が、動物を生け贄として捧げることで、この日を祝するらしい。
我が家の「ごひいき」であるALBERT BAKERYは、現在休業中。一家揃ってメッカへ大巡礼(ハッジ)に赴いているので、一カ月、お休みするのだとか。
お気に入りのパンが買えないのが辛い。
ALBERT BAKERYについては、下記にも写真入りで記している。
■胃袋から近づく異教。モスク界隈でラマザン食! (←Click!)
今年の我は、今までになく、ムスリムの人々と関わりがある。お隣と2階上に、ムスリム一家が引っ越してきたのも理由のひとつ。
お隣は、4ベッドルームのアパートメントに、大家族が暮らしている。幼児が少なくとも3、4人はいる。女性も3、4人。男性の数、不明。
一夫多妻なのか、親兄弟が同居するジョイントファミリーなのか、よくわからない。
ところで本日。夫は祝日につき、家で仕事をしていた。わたしは外出をしていたのだが、わたしの不在中に、お隣の一家から、マトン・ビリヤニが差し入れられたらしい。
ビリヤニとは、インド風の炊き込みご飯。そもそもはイスラム圏からもたらされた料理だ。
「今日は、マトンビリヤニがたいそう作られるんだろうな。食べたいな……」
と思っていたところだったので、これはまたうれしい知らせだ。
実は夫が、わたしの帰宅を待ちきれず、すでに食べていたので、これは残り。それでも結構な量だ。ずいぶんたくさん、お裾分けしていただいた。
このお隣さんとは、あまり言葉を交わす機会がないのだが、こうして気に掛けてくれてありがたい限りだ。
夫が隣のご主人と話をしたらしいが、
「あなたはどうやって、中国人の奥さんと出会ったのですか?」と尋ねられたらしい。
確かに自己紹介のとき、「日本人です」などと主張しなかったからな。わからんやろうな。
アルヴィンドにも、「奥さんは何人ですか?」と、聞いて欲しかった。こういうことを尋ねるのはタブーなのかどうか、今ひとつわからないところ。
てか、タブーじゃなくても失礼だな。
ともあれ、これから夕飯の準備。ビリヤニも一緒に、いただきましょう。楽しみだ。