✈︎昨日金曜日はSTUDIO MUSE、ミューズ・クリエイションの活動日だったのだが、参加者は前代未聞の1名! 日本のゴールデンウィークに合わせて会社がお休みで旅に出ている人が多数の模様。とはいえ、せっかく1名参加なので、「課外活動」をしようということに。
『バンガロール・ガイドブック』の編集に際し、当地の見どころなどもいずれは掲載しようとの思いがあり、未踏の観光地らし場所を少しずつ訪れてみようと思っていた。先日のSTUDIO MUSEで、以前から気になっていた航空宇宙博物館に行きたい人はいないかメンバーに尋ねたところ、唯一「行ってみたい!」と言ってくれたAKARIさんが昨日参加の1名だったので、目的地は即決。
バンガロールはインドの航空宇宙の拠点。インド宇宙研究機関 (ISRO)の本拠地もここだ。過去20余年のインドのロケット開発のすさまじい進展ぶりを知っていただきたく、下部に大まかな出来事を抜粋しておく。日本の衛星も、幾度もインドで打ち上げられている。2年前には、人工衛星「104基」を搭載したロケットを打ち上げ、すべてを軌道に投入するという驚きの技も実現している。
にも関わらず、航空宇宙博物館(Heritage Centre and Aerospace Museum)の素朴なことといったら!
過去の足跡を辿る写真展示などがメインで、現在のインドにおける宇宙産業の躍進ぶりは、まったく伝わらない、インドにして昭和っぽいムードが漂う場所だったが、それはそれで勉強になった。
過去のバンガロールの、インディラナガールも、コラマンガラも、全部「森」のような写真を見るにつけ、この都市の変貌の著しさを思う。不動産大手のDFLによって急速に都市開発が進んだデリー近郊のグルガオンの情景とも重なる。
ともあれ、敷地内は家族連れも少なくなく、花々が揺れるハーブガーデンや遊具などもあったりして、ちょっとした遠足気分が楽しめるいい場所であった。
以下、ぜひ目を通していただきたい。
◎1992年/1980年代より開発されていた小型ロケット、ASLV(Augmented Satellite Launch Vehicle)の打ち上げにようやく成功。
◎1994年/極軌道打ち上げロケットPSLV (Polar Satellite Launch Vehicle)の打ち上げに成功
◎1999年/ドイツと韓国の衛星を搭載したPSLVの打ち上げに成功。商業飛行として初の成功となる。
◎2001年/欧州宇宙機関とドイツの衛星(偵察衛星)を搭載したPSLVの打ち上げに成功。
◎2008年/日本、カナダ、ドイツ、オランダなどの人工衛星10基を積んだPSLVの打ち上げに成功。一度に10衛星を軌道投入、インドの45年に亘る宇宙開発計画にとって画期的な成功。
◎2012年/日本とフランスの衛星を搭載したPSLVの打ち上げに成功。インド宇宙研究機関 初の、完全な商業打ち上げ。
◎2014年/2013年11月5日に打ち上げたアジア初の火星探査機「マンガルヤーン」が9月、火星周回軌道に入る。
◎2016年/衛星20基を搭載したロケットPSLVの打ち上げに成功。20基には、自国の地球観測衛星(EOS)のほか、米国、カナダ、ドイツなど海外の衛星17基が含まれている。
◎2017年/人工衛星104基を載せたロケットPSLVを打ち上げ、すべての衛星を軌道に投入することに成功。一度のロケット打ち上げで軌道に投入した衛星の数で世界最多記録を樹立。
帰りに、インディラナガールにある、バンガロール発の高級チョコレートブランドBLISSが擁するカフェ、SMOORに立ち寄る。コーヒーを飲みつつ、おしゃべりしつつ、話題のルビーチョコレートを味わう。やはりおいしい♥ 先日、夫に買いそびれたお土産も購入。楽しい課外活動だった。