今年最後の1冊に選んだのは、『7つの習慣 最優先事項 生きること、愛すること、学ぶこと、貢献すること』
初版は30年前に出版。世界的なベストセラーらしいのだが、わたしは今年、友人に教わって初めて知り購入した。ありがちなビジネス書とは一線を画した「人間の本質」を見つめる書だ。速読するには難しい。内容が重複してくどいと感じる点も多々ある。それでも読み飛ばさず、ノートを取りつつ、自分に当てはめながら読んでいる。
結果、わたしがこれまで我流でやってきたスケジュール管理や日記に基づいてのプランニングが間違っていなかったと確信でき、自信がついている。
その一方で、自覚していた自分の問題点、「具体的な目的意識」の欠落を突きつけられている。わたしにとっての「大きな石」とは何なのか。これまで「中くらいの石」「そこそこの石」ばかりを瓶の中に詰め込んで来た。これからは、そこをはっきりさせようと実感している。
新たな年を目前にして、今年の月々の、心に刻まれた出来事を選んだら、来年への指針が見えて来た。
それと同時に、自分の中では、「脇役」の位置づけだった「ミューズ・クリエイション」という存在が、自分が思っていた以上に意義深い要素を包摂しているということを再確認できた。この本の副題でもある「生きること、愛すること、学ぶこと、貢献すること」のすべてを、その程度の差はあれ、実現しているということに思い至ったのだ。
別にあるべき「わたしの本業」という概念に、囚われすぎていたかもしれない。
帯状疱疹になったときには、収束をも考えていた「ミューズ・クリエイション」の活動だが、異なる視点から捉え、新たな企画を盛り込みつつ、前向きに活動を見直すべきかもしれないと思い至っている。
かくなる次第で、月々の、心に刻まれた出来事を選んだら、来年への指針が見えて来た。以下は当然ながら、公開可能な出来事のみ記載。ネガティヴで薄暗い出来事も含め、こうして自分の一年を書き出す作業。簡単にできるわりに、自分の一年が復習できて、なんとなくすっきりする。なかなかに、意義深いですよ。
◎1月
・ミューズ・クリエイションのメンバー有志でEduMuse始動。
◎2月
・毎年恒例の日印交流イヴェント(ジャパン・ハッバ)にて、ミューズ・クリエイション、歌に踊りに販売にと貢献。
・ミューズ・クリエイションのメンバー有志と『宗教勉強会』を企画・実施。インドにおけるクリスチャン&仏教を学ぶ。
・YPOのフォーラム友と女子旅@マルタ島。その前後のアムステルダム一人自由旅も格別。
◎3月
・ミューズ・クリエイションメンバーと慈善団体ニューアーク・ミッションを訪問。何度訪れても、心に刺さる実情。
・サリーランに参加。この国の女性の新しいパワーを肌身に感じる。
◎4月
・EduMuseの成果物第1弾、オンライン情報誌『バンガロール・ガイドブック』を創刊。今後の進化も踏まえ、形にできたことに達成感。
・ミューズ・クリエイション初企画の「チャリティ・ミュージックフェスト」開催。外部パフォーマーも招いて楽しき週末の午後を実現。
◎5月
・週末、日本人駐在員含む希望者20名以上と、慈善団体ニューアーク・ミッションを訪問。多くの人にインド現実の断片を見てもらえた。
・月下美人鑑賞会。年に1度の機会につき、タイミングよく集えた人たちとのご縁を思う。
・毎年恒例のニューヨーク里帰り旅。帰路、経由地のロンドン滞在に加え、ダブリンに飛んで初のアイルランド旅。ゴールウェイで久しぶりに運転。心踊る開放感。
◎6月
・ミューズ・クリエイション7周年ポットラックランチパーティ。
・バンガロール日本人会主催で『インド・ライフスタイルセミナー必修編』。短時間にて不完全燃焼ながらも、これが端緒のご縁もあり。
◎7月
・手漉き紙の工場、BlueCat Paperを訪れ、木材パルプでの製紙もまた環境破壊に甚大なる悪影響を与えていることを知り、衝撃を受ける。
・日本人の友人数名とで、自分を見つめる勉強会「マサラ・ピーナッツ」を実施。毎月のインド友とフォーラムとは異なる視点で自省する好機。
・慈善団体バンガロール・ホスピストラストを訪問。「こんな場所で死ねるなら、死は怖くない」と同行メンバーの言葉にぐっとくる。
◎8月
・7月の『インド・ライフスタイルセミナー必修編』に続き、若者向けWセミナーを2回実施。達成感の一方、想像以上にエネルギーを使っていた様子。
・SAKRA WORLD HOSPITAL訪問。リハビリ病棟で歌やダンスを披露したあと知人夫婦に遭遇。脳梗塞で意識なく横たわる、まだ40代の彼の姿に絶句。
・31日。54歳の誕生日の朝、帯状疱疹というギフトを神様から授かる。「速度を落として自分の在り方を見つめ直せ」と言われていると確信。
◎9月
・ミューズ・チャリティバザール&コンサート実施。帯状疱疹中につき、意図的に低速で過ごすが「安静」の困難さを知る。
・YPOのヘルス関連イヴェントで「よく噛んで食べる」ことの重要性を説かれる。貝原益軒の『養生訓』に立ち返るべきではないかと思う。
・EduMuseメンバー主催で『帰国後の復職を考える座談会』実施。日本女性の立場がリアルにわかる意義深い企画につき、議事録はホームページに掲載。
◎10月
・今年2度目の『インドのテキスタイルとサリー講座』。職人技を映す布の魅力を再認識。
・年に一度の日本旅。夫も合流しての瀬戸内&有馬温泉。安藤忠雄設計のベネッセハウス@直島滞在は「自分にとっての快適な空間」を見つめる大いなる契機に。
◎11月
・日本の雑誌の仕事でバンガロール取材。「旅行誌の編集者/ライター」という自分のキャリアの端緒に戻ると同時に、バンガロールの魅力を再確認できて新鮮。
・インド各地の手工芸職人が集うバザールへの出店、ジャパン・フードフェストへの出演と、ミューズ・クリエイションの活動@2019も佳境に。
◎12月
・YPOフォーラム友との旅。アムリトサルの印パ国境ワガ・ボーダーで国旗を降ろす儀式を目にできた感慨。ダラムサラでダライラマ法王14世とお目にかかれた光栄。
・在バンガロールの日系企業にCSR予算を託され、慈善団体JAGRUTHIに寄付できたことの光栄。ミューズ・クリエイションを通してやりたかったことのひとつが実現。
・ムンバイでU2コンサート! 今年最後に血が騒ぐ。ムンバイ郊外、未踏のカイラス洞窟仏教遺跡で2000年前に軽く時間旅行。伸縮自在なインドの時空感覚を再認識。