人生2度目のナーグプル。同じ3泊4日でも、前回に比べると穏やかな心持ちで、しかし新たな課題を抱えて、帰路に着いた。
今回の滞在中、それぞれ短い時間ながらも、3度、佐々井上人にお会いし、お話しすることができた。そもそもから、日々お勤めをされている御身に加え、昨年、日本のTV番組『世界ふしぎ発見!』にて取材・放送されたこともあり、日本からの来訪者もあとを立たないご様子。お疲れであろうとお察しするが、COVID-19ロックダウンの最中にお電話でお話ししたときに比べると、声にハリがあり、お元気そうだった。
無数の方々にお会いされているにも関わらず、ご記憶は鮮明で、わたしと夫のニューヨークでの出会いのことなども覚えていらっしゃる。佐々井上人のもとを訪れる日本人の方々の中には、少なからずわたしのブログや動画をご覧になった方がいらっしゃるようで、話題に出ることもあるようだ。
わたしの記録について、人から聞きはすれど、ご自身がわたしのブログや動画をご覧になったことはない。ゆえに「何が書いてあるか、読みたいんだ!」「印刷して送ってくれ」「まとめて本にしてくれ」とのリクエストを受ける。今なお日々精力的に読書をされている佐々井上人。視力の低下が著しいようで「目が見えるうちに、読んでおきたいんだ!」と、テーブルの上には数冊の本が重ねられている。「このごろは老眼で読書しにくいのよね……」などと言い訳めいたことを考えてしまう自分を恥じる。
ひとまずは、これまでの記録を整理して印刷し、ファイルに綴じてお送りしようと思う。
今回の滞在では、お弟子の竜亀さんや、岡山県の曹源寺にて十年以上修行をされていたインド人僧侶、また佐々井上人の生活拠点であるインドラ寺 (Indora Buddha Vihar) を管理されている方など、関係者各位とお話しできたことも有意義な経験であった。
先日、ナーグプルの様子をして「20年ほど前のバンガロールのようだ」と表現したが、カジュアルにインド料理以外の軽食を楽しめる店が少ない。そんななか、滞在先したホテルから徒歩圏内にモール(といっても8割方、終わっている😅)のは幸いだった。普段は入らないマクドナルドに入り、極力シンプルなフライドポテトとコーン、そしてフライドチキンを注文。ポテトとコーンはマサラなしを確保できたが、チキンはスパイスでマリネされており、諸々、辛い。
そんな中、オアシスだったのは、ムンバイはコラバ発のお気に入りのベーカリー、Theobromaの存在。ナーグプルはムンバイと同じマハラシュトラ州ということもあり、通りの雰囲気などがムンバイと似通っているところもあり、「同じ州だな」というよりは「同じ国だな」との印象を受ける。
それから今回は、インドラ寺まで2kmほどの近距離に立つホテルを選んだ。前回は空港近くのホテルにある大型ホテルに滞在したが、インドラ寺まで遠かったことから、今回は最寄りのエリアで探したのだった。街中にリーズナブルなホテルはたくさんあるが、清潔で安全な場所というと選択肢は減る。あれこれと検索した結果見つけたこのホテルは、周辺の宿に比べると割高だが、4つ星ホテル程度の設備が整っており、なかなかに快適だった。日本からの旅行者にもお勧めできる。
ところで、この写真は我が夫。わたしが旅に出るのに合わせて、自分はヒンドゥー教はシヴァ神の霊山、アルナーチャラへと向かった。わたしが竜樹連峰に登り仏教遺跡を見下ろしているころ、彼はアルナーチャラに上り、シヴァ寺院を見下ろしていた。
なかなかに、いい味出してる夫婦である。
🐉
わたしは、ヒンドゥー教が主たる宗教であるインドという国に、異邦人の立場で住まわせてもらっている。しかも終の住処として。わたしは「東西南北の人」として、好奇心の赴くに任せ、いろいろな場所へ足を運び、経験をする。しかし、宗教やイデオロギーの差異を取り沙汰し、軋轢に加担するつもりはない。白黒をつけられない、左右をつけられない、つける必要がない事象が、世界には溢れている。
わたしは、自分が置かれた「身の程をわきまえた」うえで、この国のイデオロギー、政治や宗教について、なるたけ偏見なく、平和的な視点から見つめ経験し、これからもそのときどきに自分が思うところを、真摯に綴り続けようと思う。
⛰霊山アルナーチャラを訪ねて。聖地旅の記録(2023)
https://museindia.typepad.jp/2023/arunachala-聖地旅/
🏨M2 SQUARE BY MONDAY PREMIUM
https://www.mondayhotels.com/m2-square-by-monday-premium/
コメント
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