南インドとはいえ、標高900メートル超えの高原に位置するバンガロール。一年中、過ごしやすい気候だが、4月5月の盛夏はなかなかに暑い。その年によって暑さの度合いは異なるのだが、今年は格別に暑かった。普段であれば4月ごろ、マンゴー・レイン、もしくはマンゴー・シャワーと呼ばれる雨が降るのだが、今年はそれがほとんどなかった。水不足が懸念され、市民は節水を呼びかけられてもいる。プールなども使えない。
エジプトへ行く前に、「一度だけも雨を見せてください」と天に願っていたら、本当に一度だけ、束の間、雨が降った。
エジプトからバンガロールへ戻る前に、「バンガロールに雨を降らせてください」「ナイル川の水を連れて帰りたい」と切望していたら、ちょうど空港に降り立つ直前に、大雨が降っていた。空港の外を出た瞬間、雨に濡れた土の匂いがして、バンガロールに「おかえり」と言ってもらえているようで、うれしかった。
それから土曜日、そして昨日月曜日と、まとまった雨が降った。特に昨夜は、雷雨と豪雨から、しとしとと小降りの雨が降り続いた。街の緑や建物や道路をきれいに洗い、大地をしみじみと、潤してくれた。
今朝の空気はひんやりと軽やかで、本当に気持ちがいい。暴風で散らかった庭の風情もまた、自然の恵みを偲ばせる。潤って冷たい草の感触が、とても心地よい。
庭のTULSI(ホーリーベイジル/聖なるバジル)の葉っぱを摘んで、白湯にいれて飲みながら、一日のはじまり。
さて、わたしはといえば、エジプトの記録を書き終えておらず、心もまだナイル川界隈に残しているが、昨日からはバンガロールでの日常に強制移行している。朝から4猫らの餌を1カ月分、大量に仕込んだ。キッチンで、額に汗して、大鍋4つの料理をブレンダーにかけて細かくし、ブレンドして、容器に移し、冷まして冷凍庫に入れる。
幸せな猫らよ。
今日はこれから女性たちの勉強会。その後、新居の様子を見に行く。2軒の家の管理はたやすくないが、よい気分転換にもなる。来週開催のイヴェントの準備などをしつつ、2週間後の一時帰国の準備もしつつ、エジプト旅の記録も完結させよう。
エジプト旅を経て、物事の優先順位がよりクリアになった。どんどん、どんどん、削り落として、自分ならではを、見出そう。
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