わずか数日の間にも、ささやかながら、いろいろな出来事がありました。
たとえばこのカゴ。みほさんがGood Earthというお店の半額セールで買ってきました。ROCKYの寝床にしていた「靴箱を改良した箱」がすっかり小さくなったので、ナチュラルなかごを探していた矢先のこと。せっかくだからとNORAの分も、二つ買ってきました。
ところが取っ手の部分がとても雑に作られていて、すぐに壊れてしまいました。なんということ。でも、NORAもROCKYも、気に入った様子なのでよかったです。
ところで数日前から、NORA姉さんは不機嫌です。なぜなら、「ご近所パトロール」ができなくなったからです。そもそもまるおさんもみほさんも、NORAには家と庭だけで過ごして欲しくて、パーティションなどを作ってきました。ところがNORAは賢くて、すぐに逃げ道を見つけます。少々太って身体が重くなり、仏像の背後からジャンプして逃亡できなくなってからは、このパキラ〈マネープラント〉を足場にして脱出していました。
ところが最近になり、ROCKYがこの木によじ上るようになりました。NORAは帰り道がわかりますが、ROCKYは若干おばかさんっぽいので、一度外に出たら、帰って来られるかどうかわかりません。
それにこのごろは、NORAの外出も派手すぎて、毎晩、埃だらけで帰宅していました。そしてみなさんもご存知の通り、獲物の捕獲数がどんどん増えてもいました。
NORAの自由を尊重したい反面、隣家の工事現場にも出入りするNORAの身の安全、そしてROCKYのことも考えると、やはり庭と家だけで飼うのが一番いいと判断しました。
とはいえ、このマネープラントは、まるおさんがインドに来たばかりのころにオフィスに飾るため買っていた思い出の観葉植物です。伐採するには憚られますし、かといって地中深く根を張っているはずですから、移植というのも難しそうです。
そこでみほさんは、思いつきました。トリミングすればいいのだ! と。
まるおさんは、最後まで渋っていましたが、「NORAやROCKYの安全と、木と、どっちが大事なの?」と詰め寄られて、みほさんに任せることにしました。
で、こうなりました。
と、わたしですら、思わず叫ばずにはいられませんでした。まるおさんも、茫然としています。どこからどうみても、伐採ですね。でもみほさん曰く、
「大丈夫大丈夫。そのうち新芽が出て来るから。根も丈夫になって幹も太くなるはずよ」と、言います。本当でしょうか。
「インドの10年目の節目だし、また新しい気分で成長すればいいのよ」
と、たいへん、もっともらしいことをおっしゃいます。このことにたいそう不服なのは、もちろん、NORAです。
でもきっとNORAは、数日後にまた、別の逃亡ルートを見つけ出す気がします。
一方のROCKYは、相変わらず自分の世界を謳歌しています。最初のころは、お食事中のテーブルにジャンプしてくることもありましたが、みほさんの厳しい教育のお陰で、テーブルに上る頻度は大変減りました。
この日は残り物メインの夕食で、カリフラワーと牛肉のパスタに、庭のパセリをまぶしたものが主菜でした。この地味な料理のいったい、どの匂いに引き込まれたのでしょうか。
まるでピカソのようです。
まるおさんが見かねて、カリフラワーを与えました。ROCKYは野菜好きなので、もぐもぐと食べていました。
食後は大好きなまるおさんの傍らにもぐりこみ、一緒にテレビを観たり、うたた寝をしたりします。
書斎では、みほさんの仕事の邪魔ばかりするので、しばしば叱られています。
ROCKYが足場にしているこれは、EPSONの新興国市場向けカラープリンタで、カラーインクが「タンク」で販売されているそうです。
このプリンタのお陰で、それまで超割高だったカラーインクのカートリッジを買わずにすみ、廉価でタンクを購入、カラー印刷ができるようになり、セミナーなどの資料作りにとても役立っているのだそうです。と、みほさんが熱く語っていました。
ただ、途中で給紙のトラブルが起こると、その時点からの印刷を続けてくれず、また一からやり直す状況になるところが、ご不満のようです。
目を閉じると切れ長の、この目が最高にかわいいのだと、みほさんは言います。
NORAとROCKYが仲良く寝てくれるようにもなりました。ROCKYを連れて来たときの、みほさんの願いでしたので、とてもうれしそうです。
それにしてもROCKY、こうしてみるとわずか1カ月半の間にも、とても大きくなりました。
ROCKYをかわいい、と思うのは、自分ちの猫だからだろうか。身内の贔屓目なのだろうか。とみほさんは自問しつつ、しばしばご友人たちに、客観的な意見を求めます。飼い主バカ、にはなりたくないそうです。
でも、もうすでに、十分に、飼い主バカ、ですけどね。
ところで昨日の金曜日、ミューズ・クリエイションの集まりのときに、みほさんのお友達のU-KO隊員が日本から遊びに来ました。もともとバンガロールに住んでいた人だそうです。
この写真は、二人で何度も「セルフィー」をしたなかの、最もましな1枚です。セルフィーはやっぱり、難しそうです。わたしが撮ってあげられればよかったんですけど。
みほさん同様、U-KO隊員は「肉食女子」で、以前は、「ローカルフード探検隊」を結成して、他の賛同者たちとともに、しばしば地元の「濃い店」を訪れ、「濃い経験」をしていたそうです。
U-KOさんは、3年以上前にバンガロールを離れましたが、毎年バンガロールに遊びに来ているし、みほさんが日本に一時帰国する時には、なぜかいつも、タイミングよく会えるので、あまり久しぶりの気がしないそうです。みほさんいわく、彼女は「特殊な友達」だそうです。
豚肉好きなコラーゲンU-KO隊員のために、みほさんは豚肩肉の塊をたっぷりのキャベツとともに、午後から、ことことと煮込んでいました。
それから、オーガニックのジャガイモとグリーンピーを炊いたもの。
サロン・ド・ミューズのティータイムには、ブレッド・プディングをオーヴンで焼いていたのですが、キッチンは、ブレッド・プディングの匂いよりも、豚煮込みの匂いが勝っていて、メンバーの人たちは、「あ〜、いい匂い〜」と言っていました。我慢できず、蓋を空けて中を見る人さえいました。
ちなみにブレッド・プディングは、トムズ・ベーカリーのサンドイッチ用の食パンで、十分においしいものが作れるそうです。リンゴやレーズンをバターで軽く煮たものもいれて、さらにはヴァニラビーンズやラム酒の香りも効いた、牛乳&卵たっぷり、おいしいブレッド・プディングのようでした。
夕飯の前、まだ日が高いうちに、NORAと外を散歩することにしました。NORAが玄関口に張り付いて、外に出かけたそうにするので、みほさんは根負けして、なんどか散歩に連れ出していたのです。
表情を硬くしたあと、ものすごい勢いで走り出して他の猫を威嚇したり……。
この排水口からお尻を見せているところを、みほさんから引っ張り出されて今日に至ります。よく生き延びていてくれたものです。
寝起きのみほさん。NORAとROCKYを無理矢理抱きかかえての記念撮影です。
毎朝、みほさんの食事を食べたがるROCKY。それを冷たく眺めるNORA。本当にすてきなコンビです。
ところで! たった今、みほさんはNORAの気配がないので庭を探したところ、案の定、脱出していました! 隣の敷地でうろうろと散歩をしていたそうです。
さすがNORA。どこから逃げたのか、賢い猫です。パキラは伐採され損、なのでしょうか? いえいえ。当面、ROCKYの脱出を防げているだけでもよしとしましょう。
NORAがまた、獲物を捕獲して来ると思うと、気が気ではありませんね。
では、みなさんよい週末を。ごきげんよう!
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