ニューデリーのショッピングモールで、うんざりするほど時間をかけて、夫はインド映画のDVDを選んだ。帰国以来、毎晩のように、それらを観ている夫。なにしろ騒がしい。なにしろうるさい。
「ミホ〜! 面白いから一緒に見よう!」 しつこく誘うので数分付き合う。どこがどうおもしろいのか全然わからない。激烈にくだらない。どの映画も似たり寄ったり。区別がつかない。脱力する私の傍らで、「うひゃひゃひゃひゃ!」と、ソファから転がり落ちんばかりに大笑いする夫。映画そのものより、彼のその反応の方が興味深いというものだ。
この人は大丈夫だろうか……?
今夜もまた、そう思う。インドって、変な国。インド人って、変な人。