日曜の夜、インドに到着して以来、月曜から木曜まで、毎日どこかへ出かけている。母曰く、
「インドでは、ちょっと買い物に出かける以外は、ゆっくりするつもりだから」
とのことだったが、あまりにも、何もせずにいいこともあり、午後になると時を持て余し、出かけたくなるようである。とはいえ、今日はわたしも、集中して仕上げたい作業があり、外出せずに過ごすことにした。
さて、今日は3月3日、桃の節句、雛祭りである。上の写真は、本日のランチの様子。母の背後にあるのは、先日ワシントンDCから届いた、わたしの雛人形だ。
下関の大学を卒業し、上京した折、雛人形らもわたしに付いてきたのだった。そもそもは、ガラスケースに収められていたのだが、いつしかケースは壊れてしまい中身だけ。
ニューヨークやワシントンDCでは、お内裏様とお雛様、あるいは三人官女までが飾られ、他の男衆は箱に封印されたままであった。しかし、今回は、飾り付けにちょうどいい棚がある。全部を取り出して、飾ることにしたのだった。
顔にひびがはいっていたり(!)、手首がちぎれていたり(!!)、首が折れていたり(!!!)と、痛ましい姿の人形もあったが、「糊」で応急処置を施し、なんとかうまく飾る。
40年目にして、最も豪華な舞台である。雛人形も雛人形冥利に尽きると言うものだろう。
この写真は、わたしの「初節句」のときのもの。わたしは8月31日生まれであるから、これは生後6カ月と数日の写真である。
4000g超で生まれただけあり、すでに腰の座った、どっしり感のある赤ん坊である。顔なんて、ぱんぱんしてるし。
そんなことはさておき、このわたしの背後に写っているのが、同じ雛人形なのだ。
よくもまあ、こんなところまで、来たものだ。