■マンゴーテイスティングの日々。
スジャータに勧められていた、バダミマンゴーをようやく食べてみた。これは確かに、無難なおいしさ。アルフォンソマンゴーを少々マイルド、あっさりさせたような味で、しかし風味はしっかりと、癖がない味。店の人に勧められて買ったラスプリマンゴーもまた、ジューシーで甘みが強く、おいしかった。
……マンゴーの味を表現するのは、なかなかに困難であるな。結局は、個人的な味覚に拠って、「すごくおいしい」「おいしい」「そこそこ」「まずい」くらいを訴えるのが関の山のような気がして来た。
■インドで初検眼。コンタクトレンズを買う
気づかぬふりをしてきたが、そうも言っていられないようだ。コンタクトレンズよりも度が弱い眼鏡をかけているときには、不自由はないのだが、コンタクトレンズを着用している際には、不便が際立って来た。
レストランのメニューを読むときなど、つい、メニューをぐっと後方にずらしてしまう。その仕草が我ながら、ばば臭い。いやだわ。老眼。だいたい「老」っていうのが、やな感じ。
移住前、米国で買いだめていた使い捨てコンタクトレンズも底をついたので、先日、インドで初めて、眼鏡店に行き、検眼してもらった。検眼の結果、視力は上がっていた。うれしいが、これは老眼のせいなのか? よくわからん。
ここ数年、ちょっぴり老眼な旨を検査師に告げたら、マルチのコンタクトレンズを購入するよう勧められた。ちなみに、検眼の機材などは米国のそれと同様で、方法も同じだ。
店内が薄暗かったり、ティッシュペーパーの代わりにトイレットペーパーが用意されているところは「インド」だが、まあ、正しく検査してもらえればそれでいい。
「マルチ」ゆえ、サンプル用を取り寄せるのに数日かかるとのことだったので、一週間後の昨日、受け取りに行った。ボシュロムの1カ月使用可能な使い捨てコンタクトレンズである。
今まで使っていたジョンソン&ジョンソンのものよりも、分厚いのが気になる。これは「マルチ」ゆえ、少々分厚いらしい。見え方は楽になった気がする。メニューをぐっと追いやらなくても見える。しばらくこれで様子を見て、購入しようと思う。
■日本人マダムらと過ごす午後。……カレジ?
さて、今日は「桜会」のランチ会合であった。以前も一度、参加したことがある、日本人女性の集いである。前回同様の中国料理店に50名ほどが集い、食事をしながら親睦を深めるのである。
食事のあと、8名のマダムが我が家へやって来た。主には、30歳前後の「お若いマダム群」である。わたしを含む4名は、インド人伴侶を持つ人、2名は米国人伴侶を持つ人、3名が日本人駐在員夫人である。
お茶やらコーヒーやらを飲みながら、やんややんやと数時間、楽しいひとときであった。
さて、インド人伴侶を持つ人は、みな一様に「いろいろ大変だった」経験を持っていて、やはりなにやら、ドラマティックである。
我々の場合、なんにもなくて、よかったにはよかったが、よその話を聞くに付け、誰一人として反対しなかった我が家周辺は、いったいなんだったのかと思う。話として、おもしろみに欠けるね。
今度は日を改めて、インド人伴侶を持つ妻の集いを開こうと思う。
さて、ゲストが帰りし夕方。幾度もお茶を出したり下げたりしていた家政夫モハンが、キッチンで、わたしに言う。
「マダム。カレジ? カレジ?』
「カレジ? って何?」
「ジャパニ、カレジ? ユニバシティ?」
ん? 大学? ひょっとしてこの男、マダム群を学生かと問うておるのか?
「ノー、ステューデント (students)。ゼイ アー アダルト (They are adults)。ハウスワイフ (House wives)」
彼の目に、日本の若いマダムは「女子大生」に映ったらしい。欧米人やらインド人に比べると、日本のこの世代の人々は、かなり若く見えるからね。雰囲気が初々しいし。一般的にインド人マダムは何かと、ふてぶてしい態度だからな。
で、その「女性大生」に、当然わたしも含まれているのよね。などと、老眼な身の上で詰め寄るのはあまりに浅ましいので、黙っておいた。
ところでこの写真。横浜のJR関内駅前にて激写された一枚である。
我がニューヨーク時代から、ホームページの読者でいらっしゃるところの女性が、わざわざ撮影して送ってくださった。ふふふ。
ご本人の許可を得て、ここに掲載。
さて、夕飯の折、夫に午後の件、告げる。
「今日ね、日本のマダムがいっぱい遊びに来たんだけどさ。モハンが、みんなを大学生と勘違いしてたんだよ」
「え〜、そうなんだ。今度、その人たちを週末に招いてよ。そしたら僕も家にいるし。旦那さんは呼ばなくていいからさ。あ、そうだ、プールサイドパーティーていうのは、どう? ビキニパーティーっていうのも、いいねえ……!」
きらきらと、瞳輝かせ、満面の笑顔で、この男は……。