2泊の予定で、ひとまずムンバイ。思えばちょうど去年の今日も、ムンバイにやってきて、8日にバンガロールに戻ったのだった。
今朝、目覚めたら少々喉が痛かった。大晦日の日、踊りまくっている途中に暑くなって上着を脱いだり、かと思えばちょっと寒くなって着たりを繰り返し、ちょっと風邪を引いたのかもしれない。
喉によいトゥルシの葉を多めに、今日もターメリックやサフラン、はちみつなどを入れたオリジナルティーを飲む。そうして暖かめの衣類を着用する。先手必勝である。
考えてみれば、インド移住後、風邪はおろか、一度もお腹を壊すことなく、もちろん寝込むような目にも遭わず、ひたすら正常でいられたことはすばらしい。
今年も気を抜くことなく、体力をつけ、免疫力強化を心がけたいと思う。
さて、まだ休暇中のせいか、渋滞の少ない道を速やかに走り抜け、空港へ。2007年も、相変わらずおんぼろなバンガロール空港に到着。キングフィッシャー便にて、ムンバイを目指す。
緑の豊かなバンガロールを上空から見下ろす。写真左の整然と並ぶ住宅街はホワイトフィールドのパームメドウだ。空からでもひとめでわかる、その美しさ。
さて、わずか1時間半のフライトでも、毎度おなじみ食事はきちんと出されるインド国内線。
本日、ファーストクラス(キングフィッシャーはエコノミーかファーストしかない)のメニューは5つほどもあり、わたしはスモークサーモンとエッグベネディクトを選ぶ。
この間は、妙なタイ料理だかヴェトナム料理を頼んで、中途半端な味加減に選択の失敗をみたが、今回はなかなかに美味であった。
こうして、インド料理以外の機内食の味付けも、少しずつ向上していくのだろう。
さて、食事を終えてうとうととするうちにも、間もなく着陸とのアナウンスメント。ムンバイ空港に着陸間際の光景はすさまじい。写真右がそれであるが、貧民のバラックがあたり一帯を埋め尽くしているのである。
Welcome to Mumbai.
夫は到着直後にランチミーティングのアポイントメントが入っている。
わたしはお気に入りの場所、TAJ MAHAL PALACEのSEA LOUNGEへ。
いや、最初は一人こっそり、森本シェフのWASABIに赴いたのだった
少々高くても、新年を祝する気分でおいしい日本食を食べようと思い、しかし念のためメニューを確認したのだが……。
ランチメニューの、たとえば焼き魚ランチが1500ルピー、親子丼や稲庭うどんさえ1500ルピー。税金などをいれたら軽く4000円である。速やかに、方向転換をし、SEA LOUNGEへ。
同じ値段で、ワイン1杯にミネラルウォーターもつくランチブッフェにした。ついでに気のいいおじさん給仕が、
「本当は、食後のコーヒーはつかないけれど、僕がサーヴィスしますよ」
と、毎度調子のいい感じでオファーしてくれる。魚はないの? と問えば、揚げたてのマナガツオのフライもサーヴしてくれる。風邪気味だから食事は控えようと思っていたにもかかわらず、だいたい朝食を食べて、機内食さえも食べていたにも関わらず、なんだか間違っている食欲だ。
インド門を見下ろすお気に入りの窓際席で、ゆっくりとランチを味わい、その後さりげなくラップトップを広げてお仕事。雰囲気のいい店でラップトップを広げるのは憚られるが、このラウンジは微妙にOKなのだ。と、勝手に判断し、毎度書斎代わりにしている。
ランチタイムを過ぎると静かで、集中できる雰囲気。結局3時半まで長居をして、おいとました。
部屋に戻り、インターネットを接続し、滞っていたメールの返信などを一気に行う。と、思い立ち、1カ月ほど前にバンガロールからスイスに赴任した日印カップルの、お好み焼きなY子さんにSkypeしてみたら、ちょうど彼女もコンピュータに向かっていたところらしく、即つながった。
なんだか不思議。
とても元気そうである。スイスに移って、「穏やかな女」に「戻った」そうである。なにしろインド生活。わたしやY子さんだけでなく、多分、誰もがちょっぴり「ビッチ」になっちゃうのである。多分ね。
スイスだと、道路を横断しようとすると、いちいちクルマが停止してくれるから恐縮するらしい。むしろ「先に行って」とさえ思うらしい。
インドじゃ、渡ろうとすると、ドライヴァーは敢えて加速するからね。おらおらおら〜〜っと、威嚇する感じね。全くどれだけ腹が立つか。武器を携行して応戦したいとさえ思うもの。
あるいは合気道かなにかを極めて、「ハーーーッ」と、両手を押し出し、「気」でもってクルマをコロコロと押し転がしたい衝動に駆られるもの。
そんなスイス生活満喫な彼女に、インド素材で作るおいしいお好み焼きの作り方を教えてもらったりして、いったいなんなんだか。
いや、先日福岡に帰省した折、日本の食料はほとんど購入しなかったことは記したが、妹が「おたふくのお好み焼きの素」をくれていたのだった。それがかなり、おいしくてね〜。
具は、卵とキャベツだけという激シンプルだったにも関わらず、「うまい!」のだ。どうも、粉と天かす、山芋の粉などにおいしさの秘密があるようだ。
Y子さん曰く、インドではチャパティを作る全粒小麦粉(atta)を用いて作るとおいしいとのこと。その他、ちょっとしたアドヴァイスも受け、今年は「お好み焼き」を極める所存である。明後日、デリーに行ったら、唯一の日本食料品店に赴き、「おたふくソース」(あるかしらん?)を入手する構えだ。
ところで、昨年は一度も欧州に足を踏み入れる機会がなかった。空港に乗り継ぎどまりである。従っては、「欧州の空気」にたいへん飢えている昨今。今年はぜひとも訪れたい。その折にはスイスにも立ち寄り、彼らと再会したいと思う。
ところで、懸案だった「ひょっとしてムンバイ移住かも」の件は、本日、アルヴィンドと香港から訪れているボスとのミーティングの結果、当面(1年くらいかな)は保留となった。万歳!
というわけで、少なくとも新居には、しばらく住めそうである。いきなり借家にせずともよくなり、一安心。よかった!!
今年もまた、バンガロールを拠点に、あっちこっちを旅する一年となりそうだ。