●クリケット勝利:インドが宿敵パキスタンに勝ったため、夕べはたいそうな騒ぎだった。歓声やら花火の轟音やらが近く遠くに響いていた。今朝の新聞を開けば、昨夕のMGロードの写真。普段は常に込み合っている目抜き道路、夕方のラッシュ時だというのに、両車線とも走っている車が一台もない! みな、早退したのだろうか。車が走っていない瞬間をついて撮影したのだろうとはいえ、大渋滞が日常茶飯事のインドで、やっぱりクリケットの重要な試合の日にはみな、「テレビにかじりつく」のだということを再認識した。
●安倍さん:日本の新総理のニュースは、こちらのメディアでももちろん取り上げている。なにしろこの間、安倍さんがインドに来たばかりだったから、メディアもより敏感なのではなかろうか。尤も、インド外遊が体調悪化の決め手となったことは、多分インドのメディアでは触れていないだろう。ところで安倍さんは、「ドルーピー」にとても似ていると思う。
●福田さん:福田さんの言葉が、新聞に引用されている。 "I'm not highly educated or talented, and I don't have much experience. But despite that, you have chosen me as party president. I am moved." 引用の後に、"with traditional Japanse humility"と、日本の伝統的表現であるところの「謙遜で」と注意書きがあるものの、変な感じだ。日本語で聞くと違和感があまりなくても、英語に訳すると、奇妙なコメントである。そんなに学も才能も経験もないなら引き受けるなよ、と突っ込みたくなる。ブッシュ大統領の底なしの厚かましさとは対極だ。同じ地球上の人間なのに、どうして国によってこうにも表現方法が異なるのだろう。
●引っ越し後の片付け:3月31日に強引に引っ越しをして、強引に荷物を片付けたが、クローゼットなどにともかくは押し込んでいて「あとから仕分け」と思いつつ、4月は米国、その後は義理両親の来訪、友人の来訪、母の来訪と続き、クローゼット類をひっくり返して掃除をする機会がなかった。今週がそのチャンスである。その他、細かいあれこれ(装飾物のためのポールなどや、背の高い脚立や、ガーデンバーベキューセットや、タッセルや……)を買いに、街へ出る。こういうときは、やはりローカルの商店街「コマーシャルストリート」や「ラッセルマーケット」に行くしかない。
●汚すぎるラッセルマーケット:久しぶりのラッセルマーケットだ。界隈を、少し歩いた。相変わらず地獄の沙汰だ。禁断のビーフ市場の隣に、見つけてしまったラクダ肉売り場。やっぱりラクダ肉も食べられるのか。ちなみにムスリムの人々が食べると聞いた。ビーフはクリスチャンが食べる。その近所にはペットショップ。セキセイインコやウサギが見られる。まさか食用ではなかろう。布がかけられた籠から、聞き慣れぬ生き物の、ものすごい奇声。いったいどんな生き物なんだ? 界隈の子供たちと一緒になって「見せてよ」というそぶりをするのだが、見せてくれない。なんだったのだろう。写真では伝わらない、阿鼻叫喚の巷。
●スリランカより帰国:すっかり熱も下がり、インドの勝利にご機嫌で、夫はスリランカから戻ってきた。フライトわずか1時間余りの近場とはいえ、そこは異国。免税店でチョコレートやワイン、セイロンティーなどを買って来てくれた。帰宅後は、早速テレビをつけ、昨日のクリケットマッチのレヴューを見ている。最後の勝利の瞬間を、ミホも見ろとうるさい。一応、インド人を家族に持つものの責務として、5分ほど観戦につきあった。