バンガロールに暮らす海外の女性たちによって組織されているOWC (Overseas Women's Club)。このブログでも何度か紹介して来たが、バンガロール生活の便宜を図るための情報提供やネットワーク作りの場を提供したり、各種イヴェントを主催している。
加えて、地域社会へ貢献するべく、25のチャリティ団体を支援している。今日は、その慈善事業の実情を知るべく、年に一度のミーティングがThe Windorで行われた。
会場には各団体のブースが設けられ、ミーティングというよりは、エキシビションといった趣。
自分自身がどのような組織に携わるかはさておき、チャリティ団体の存在やその活動については関心があったのに加え、OWCの日本人世話係を担当していることもあり、英語の苦手な方の便宜を図ろうと、早めに会場へと赴いた。
9時半の会場だったが、インドらしくブースはまだ半分ほどしか埋まっていない。徐々に準備が進められる様子なので、すでに「開店」しているブースから順に話を聞いてゆく。
孤児院をはじめ、盲学校、聾唖学校、ホスピス、身体障害者施設、HIV罹患者の施設、職業訓練施設、スラム内の学校など、その内容はさまざまだ。
一つ一つを訪れ、活動内容を聞き、写真を見せてもらい、あるいは孤児院の子供たちや職業訓練施設の人々が作る工芸品など眺めたりする。
予備知識があったとはいえ、いかに児童就労が多いか、教育を受けられない子供たちが多いか、ということを、目の当たりにして途方に暮れる思いだ。
子供たちばかりでなく、誰かの助けを必要としている人が、どれほど多いことか。桁外れの数字である。
日本人マダム有志が「折り紙教室」を行っている聾唖学校のブースもあった。あの学校の子供たちは、中流階級の家庭の子どもだとの噂を聞いていたのだが、実際はさにあらず。
いずれも低所得者層、貧困層の子供たちで、みな無償で教育を受けているとのこと。宿泊設備はないため、子供たちはオートリクショーを相乗りしたり、親の二輪車で送り迎えをしてもらうなどして、通学しているという。
どの組織も、チャリティ活動を受け入れている他、もちろん金銭的な援助も歓迎している。
資料に目を通せば、スポンサーにインドの大手企業ほか、なじみのある欧米企業の名が連なっている。
米国では、企業の社会貢献は非常に一般的である。大企業が慈善事業団体を立ち上げて、福祉への取り組みをしている例は多い。
たとえそれが税金対策にせよ、社名のブランドイメージを高めるためにせよ、実際に恵まれない人々にお金が届き、教育の場、生活の場が与えられ、未来への道筋が準備されているとしたら、それは意義深いことである。
1時間半ほど、ゆっくりと周り、時に、胸が詰まるような思いに苛まれながらも、自分自身がここでできることについてを考えさせられるいい機会であった。
あいにく日本人会員の姿は見られなかったので、引き上げようとしたところ、約1名、道に迷いつつもたどりつかれたマダムがいらした。何らかの形でヴォランティア活動をなさりたいとのこと。英語が苦手とのことだが、英語が堪能でなくてもできることはたくさんある。わたしも来た甲斐があったと、早速ご案内する。
聾唖学校でヴォランティア活動をしている女性が他国に赴任することになったとのことで、週に一、二回、幼稚園児を対象に塗り絵などをして遊んでくれる人を探している、との話を聞いていたので、そこなら好適であろうとお連れした。
彼女も非常に関心を持ったようで、早速、お手伝いをすることになったようだ。
実際に動けない人でも、金銭の寄付ならできる。使わなくなった衣類などを寄付することもできる。彼らが作った作品を購入することもできる。
わたし自身、どのような形で、日頃お世話になっているこのインドという国に対して貢献できるかを考えつつ、たとえささやかなことであれ、少しずつ行動に移して行きたいと思っている。
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バンガロール在住の方へ
OWC会員に限らず、バンガロールにおけるチャリティ団体について、また慈善活動について関心のある方はご連絡ください。今回、手元に集まった資料などを参考に、簡単な日本語の資料を作成し、希望者を募って講習会を開く予定です。開催日時などは、追って個別にご連絡しますので、こちらへメールをお送りください。
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