ロメイシュ・パパとウマに誘われ、本日の午後はショッピング。ウマが友人から勧められたというケンプスコーナー界隈の店舗を数店巡る。
特筆すべきは、「絞り」のサリー専門店だった。かなり精緻な絞りによる色柄も豊かな数々のサリー。あまりのすばらしさに、今日のところは時間が足りないと断念。後日ひとりでゆっくりと訪れることにした。サリー店のレポートは日を改めるとして、本日は刺繍製品。上の写真がそれである。
「日本へ帰ったときのお土産に」
と、多めに購入してしまったが、さていったい、いつ日本へ帰国するのであろうか。そして帰国する前に、自分が使わずにいられるのだろうか。
ともあれ、探していたチビクッションのカヴァーも見つけられて、非常にうれしい。
ところでこの刺繍製品、ご記憶の方もあろうかと思う。過去、バンガロールのSVISTIで見つけ、ブログに写真を載せたところ、「あのバッグが欲しい」との反響を各方面から得た「人気商品」である。
そのバッグをはじめ、壁掛け、クッションカヴァー、サリーやブラウス、スカートなど、さまざまな商品が狭い店内を埋め尽くしている。
創業1969年の、SHRUJANという名のこの店。グジャラート州のカッチ (Kutch)という地方の伝統工芸である刺繍製品を販売している。現在カッチにおける約100もの村の、3500人にのぼる女性たちによる、16種類の技法でもって生み出される刺繍製品を取り扱っているとのこと。
SHRUJANはこの伝統工芸を守るべく、技術訓練の機会を設け、商品製作を指南するなどのバックアップを行いつつ販売を手がけているようである。
これまでも幾度となく記してきたことだが、インドの伝統的な手工芸には底知れぬ広がりと美しさが秘められている。それらが大切に守られ、引き継がれていくことはとても大切なことだと思う。
洗練されたブティックで高価な値がつけられた商品を買うのもいいだろうが、個人的には、良質の素材から作られた、手作りの温もりが伝わるこのような製品を、なるたけ買い求めたいものだと改めて思う。村の女性たちが、一針一針丹念に、刺繍を施すその姿を思い浮かべながら。
100%自分の好みと合致しなくても、それはそれでよいとさえ思うのだ。