本日は「シルクマーク・エキスポ」を見学すべく、パレス・グラウンドへ出かけました。
インド政府の機関であるシルクマーク。純粋なシルクを用いた製品にそのタグが与えられます。
日本で言うウールマークのようなもの、と理解していただければいいかと思います。
インド全国各地からの絹製品業者が一堂に介しての展示会。これが行かずにはいられましょうか。いられません。
数日に亘って開催されるイヴェントの、今日が初日。11時から開場ということなので、敢えて遅れて2時ごろ赴きます。
というのも、インドでの展示会その他。数日に亘って開催される規模のものは、初日は「準備中」であることが多いのです。とはいえ、初日の方が品揃えが豊富なのも事実。
さて、テキスタイルのブースを巡る前に、まずは入り口近くに設営されている政府機関の展示物を見学しましょう……と、いきなり!
いや、蚕です!
生きてます!!
"Wow! Amazing!!"
と感嘆しながら、「写真を撮らせてください!」と騒ぐわたしに、おじさんはご機嫌。
「手を出しなさい」と言うが早いか、蚕をわたしの手のひらに載せようとします。
「ちょっと待って! 心の準備が」
というわたしに、
「大丈夫、柔らかくて気持ちがいいよ」
と蚕にチュ~をする始末。 いやいや、チュ~はいいですから。
というわけで、緊張しつつ手を差し出しました。
確かに。ふわふわとして、かわいい感じ! 表面も滑らかで、やさしげです。
この蚕がせっせと繭を作って、その繭で糸を紡いで絹糸を作り、それを織って絹布ができるのよね……と、しみじみとするまもなく、おじさん、
「違う種類の蚕もいるんですよ」
と更に2匹を手のひらに!!
手のひらがもぞもぞします。指先が緊張してます。しかし、こうして触れてみると、不思議と愛情(?)が沸くものですね。なんだか、蚕がかわいく見えてくるから不思議です。
こちらはまだ小さな蚕。せっせと葉を食べて、大きくなるのでしょう。
蚕蛾の卵に始まり、卵が孵化し、蚕が誕生して、繭を作り、成虫となる行程が、写真で展示されています。
蛾は苦手な昆虫ですが、絹製品を愛好するからには、蛾への敬意を示すべきでしょう。しっかりと眺めます。
繭の形にもいろいろあります。上は野生の蚕、下の形のよいものは養蚕の蚕だとのこと。下の養蚕が生産量の8割を占めているそうです。
こちらは代表的な繭(絹)の種類。一番下のMUGA SILKが最も高品質なのだとか。アッサム地方でしか生産されていないとのこと。黄金色の光沢をたたえています。
これがMUGA SILKで織られた布。自然そのものの風合いが、素朴ながらも上品な印象を与えます。
蛾、ならぬ蝶のように、サリーのマテリアルを広げてみせるお兄さん。
「本題」のシルク製品については、明日、改めてご紹介します。
■SILK MARK ORGANISATION OF INDIA(←Click!)