昨日は、ウガディと呼ばれる南インドの正月であることはどこかで記した。
その正月セールの広告で、気になるサリー店を見つけた。タッサーシルク、オーガニックシルクなどを扱う店が、コマーシャルストリートの近くにできているようなのだ。
早速、BODY CRAFTでマッサージを受けたあと、訪れたその店はJHARCRAFT。クラフトなご縁である。
以前は別のサリー店が入っていたそこに、昨年8月にオープンしたという。ジャールカンド州の政府公認の工芸品店らしい。
看板の文字に、たいそうそそられる。今日はあまり時間がないので、取り敢えずニューヨークの友人へのお土産の、ストールだけを購入しようと思うのだが……。そうは問屋が卸さないのである。
やっぱり、あれこれと、見ずにはいられないのである。
あ〜もう、なんてきれいな色! この色の組み合わせがもう、たまらん!! タッサーシルクの上品な光沢が生きたサリー。肌触りも柔らかく、軽やかで……。
「今日は、時間がないので、ストールだけを買いたいんだけど……、あ、あれも見せて。それもいいわねえ」
と、急いでいる割に、次々に広げてもらい、写真まで撮らせてもらい、なにやら落ち着きのない客である。
タッサーシルクやエリシルクの、素朴な織のサリーのほか、カンタ刺繍が施されたサリーも豊富にそろっている。これはもう、見ていてはきりがないほどだ。
カンタ刺繍はコルカタのある西ベンガル地方の刺繍だと思い込んでいたのだが、ジャールカンド州のものらしい。
「ジャーカンド州は、東インドですよね。コルカタに近いのですか?」
「いいえ。カンタ刺繍はジャールカンド州のものです」
店のお姉さんと、話がかみあわない。
「ジャールカンド州は、MSドーニーの故郷です!」
クリケットのヒーローの故郷とは。そりゃすごい!
だからって、「ああ、あそこね〜!」とわかるわけもなく。
家に帰って地図で調べたら、西ベンガル州の西隣の州であった。近いじゃん、コルカタから。まあ、バンガロールからチェンナイくらいの距離感はあるにしても。
サリーを見ていてはエンドレスなので、ストールを探すことにする。そらもう、カラフルなシルクのストールがたっぷりと。
お土産を選んでいるはずなのに、またしても「自分にも」な衝動が沸き上がり、あれこれと羽織る。
日本円にして1000円未満という、リーズナブルさがまた、購買意欲をそそる。
サリーやドレスマテリアルのほか、普通の布も販売されている。好みのシルクを見つけて洋服を作ることも可能だ。
布以外にも、ジャールカンド州の工芸品があれこれと置かれている。
紀元前からの歴史を持つメタルワーク(ドクラ)も、あれこれと飾られていた。
我が家にもいただきものが一つあるが、あまり好みではないこともあり、かなり「無碍に」扱われている。もうちょっと、丁寧に飾るべきか。
購入時、小冊子をもらった。ジャールカンド州の手工芸品に関する情報誌だ。こうして見るにつけ、インドの手工芸品の歴史の深さ、幅の広さを、改めて感じずにはいられない。
今後も、こういう店で買い物をしたいと思わされるのであった。また、改めてゆっくりと赴こうと思う。
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