あっという間に日曜日だ。金曜の夜、バンガロール着。今回は、空港についた途端に「風が涼しい」と感じるよりも、「ん? 暑い?」という印象だった。バンガロールは盛夏だ。
さて、ムンバイでの記録、まだまだ書き尽くしてはおらず、しかし残しておきたいものを取り敢えずとどめておこう。
表ブログにレポートしていたOM CREATIONS TRUST。訪問の後、一気にコラバまで下りて、おなじみINDIGO DELIでランチ。
毎度おなじみのピザを食すが、なんだか味が落ちた気がする。というよりも、チーズが多すぎる気がする。
これが好きだったのかなんだか、自分でもよくわからないまま、チーズを除去しつつ食べる。
ショーケースに並ぶケーキ。確かにおいしそうではあるが、この値段。本当に昨今のムンバイ、いやインド都市部の物価の格差は、著しさを極めている。
チーズケーキ。ひとつが約600円。輸入のフィラデルフィアチーズを使っているから高いのだろうが、今や国産ブランドが次々にクリームチーズを生産している。
そっちを使ってもおいしいものができるのでは? と思うが、ムンバイは特に「フィラデルフィア・チーズケーキ」と銘打つチーズケーキが「ハイカラ」なのである。
食後はコラバ界隈をふらふら散策。久しぶりにセレクトショップ、BOMBAY ELECTRICへ。
すてきなインド・デザイナーズの衣類があれこれと。訪れるたびにお洒落な品揃えで、訪れるたびに高くなる。
上の写真はオーガニックコットンのシリーズ。ブランド名は忘れた。素朴で素敵なんだけど、本当にお高い。
同じくオーガニックコットンでMASALA TEEというオーガニックTシャツブランドの商品もそろっている。
肌触りもいいし、デザインもすてき。欲しい! と思うが、先日ニューヨークでTシャツを何枚も買ったばかり。ここでは衝動買いの衝動を抑える。
やっぱり、ムンバイって都会だわ〜。と、しみじみ。今年後半はムンバイ訪問率が上がりそうなので、あちこちを開拓したいと思う。
最後にSOMAへ立ち寄るが、店舗がなくなっていた。ムンバイのSOMAは古い住居を利用した、高い天井の広々とした店で、店そのものの雰囲気がよかったのだ。
店舗によって品揃えも微妙に異なるので、一応、立ち寄りたかったのだが、閉店とはショックである。サイトを確認したら、ムンバイ店が消えている。フェニックス・モールの中にもあったはずだが、どうしたのだろう。
しからば、今日はホテルへ戻ろう。しかし、海沿いではなく、なぜかフォート、つまり町中を通過したいという衝動がわく。
海沿いの道は確かにきれいで速やかだが、町中を走る方が、街の様子が見られて楽しいのだ。
ドライヴァーにわざわざ迂回してもらい、ライオンゲートの方から北へ目指す。……と、車窓から気になる看板が目に飛び込んで来た。
ルドラクシャーとジェムストーン(宝石)の写真。車を止めてもらい、その怪しげな店へ入ることにした。
それはもう、いかにもムンバイらしい、怪しげにもほどがある感じの、古びたたたずまいのビルディングである。薄暗い階段を上ると、狭い店舗があり、お兄さんが対応してくれた。
狭い部屋いっぱいに、鉱石(ミネラル)がひしめいている。ここはルドラクシャーや鉱石、宝石の卸店らしい。
インドでは占星術に基づいた「守護石」を身につけるのが一般的だが、わたしは自分の守護石を知らなかった。きちんと資格を持っている人に見てもらいたいと思いつつ、今日まで来ていた。
対応してくれたお兄さんは、ファミリービジネスでこの仕事についているらしく、子どものころから石に親しみ、かつ学校でGEMOLOGYを専攻した宝石鑑定家。もちろん、占星術の知識もあるとのこと。
入り口に「相談無料」とあったのは、守護石を教えてくれるのに違いないと思い尋ねたところ、見てくれるという。
ともかくは、店内をあれこれと眺めたあと、自分の守護石を見てもらうことにした。
右上。化石で作られたタイル。化石は光を通すから、テーブルトップにして下からライトで照らしたりしてもいい感じだろう。
欲しい! と思ったが今回は見送ったピラミッド。瞑想のときに見つめるとよいらしい。
さて、あれこれを見せてもらった後、階下の事務所に通される。まずは、自分の守護石をみてもらうべく、誕生日と生まれた場所、そして生まれた時間帯を告げる。
お兄さんがコンピュータにデータを入力すると、チャートのようなものが出て来る。そこに、いろいろな専門用語が記されている。
そこにいきなり守護石の名前が書かれているのではなく、星の動きや傾向などが現れていて、それを元に、彼が相応しい石を教えてくれるのだ。
といっても、目的によって石は異なる。
たとえば、わたしの場合。心の平穏、内省的な事象に対して、助けになってくれるのは真珠だと言う。一方、自分を有効利用すべく仕事に対しては、エメラルドがよいという。
ちなみに真珠は、「養殖もの」ではだめで、天然の真珠でなければならないとのこと。
いまどき、天然真珠など、殆ど市場で手に入らないと思うのだが、この店には、あった。しかも少量で形がよくないものだが、なにしろ天然である。
小さくても、形が悪くても、効果は変わらないという。ジュエリーというよりはお守り感覚である。真珠だけが大半だったが、サンプルのペンダントヘッドがあった。
お兄さんの指と比べてわかるとおり、非常に小さい。小さいが、やさしげで、愛らしい。月を思わせる真珠。
マットが汚いのは、見逃してくれ。
ちなみに真珠はシルヴァーと組み合わせる方が力を発揮するとのこと。ゴールドではなくシルヴァーで指輪やペンダントを作るといいらしい。
指輪は「小指に」するように言われた。
真珠だけを買って指輪を作ろうかと思ったが、今日のところは、そのペンダントヘッドに引かれて買うことにした。エメラルドに比べてお手頃だということもある。
インドでは、養殖真珠がかなりリーズナブルなため、この大きさでこの値段は高いかも、と思ったが、冷静に考えたら安い。興味のある方は、下記のサイトに値段が書いてあるので、ご覧いただければと思う。
■RUDRA BLESSINGS (←Click!)
○Astro Gemstones
ロハンという名のお兄さん。インターネットを駆使してのビジネスを目指しているようで、ネットでの販売も海外へ向けて行っているという。
サイトもかなりきちんと仕上がっている。Facebookを開くや、あっというまにわたしを見つけて、お友達リクエストメールを送っていた。
ともあれ、それなりに信頼できそうな店でもあり、なにより、「卸値」が魅力的。
ちなみにアルヴィンドは、ビジネスにおいて赤珊瑚がいいらしい。
かつては「男が指輪なんていや」と言っていたが、打診したところ、
「ミホがしろというならする」
と、軟化しているので、この際、お守り気分で赤珊瑚の指輪を作ってもらおうかとも思う。その前に、自分のエメラルドか。
そうそう、肝心のこの店のウリであるルドラクシャー。これは、菩提樹(金剛菩提樹)の実で、数珠などに使われるもの。
このルドラクシャー。インドでは非常に重要な「守護グッズ」であり、その形状や入っている筋の数によって、多様な効用があるとされている。
一覧表を見せてもらいつつ、ふむふむと興味深い。
■Rudraksha (←Click!)
筋の数によっては非常に希少価値が高いものもあり、数十万円で取引されるものもあるとか。この梅干しの種みたいなのが? と思うが、なめちゃいかんようだ。
というわけで、わたしは梅干しの種、いや菩提樹の実を2つ購入。一つは「夫婦円満」。もう一つは夫のため。自分は真珠を買ったので。
これらは、欲しいと思っていたものなので、衝動買いOKである。まあ、こういうものは、信じる信じないは本人次第。
効果を期待するというよりは、お守りを持っておく、数珠を持っておくことで安息を得られるかも、というところである。
エメラルドや真珠に関しては……。お守り以上に「身に付けていてうれしい」気分が満点だが。
これは夕べの写真。久しぶりにスジャータ&ラグヴァンと共にITC WINDSORでディナーを共にした。
早速、天然真珠なペンダントをつけてみたが……。ちっちゃ!
インドのゴテゴテ存在感満点なジュエリーを見慣れた目には、最早、肉眼では確認できぬ。というのは大げさにしても、小さい。
ペンダントがよく見えるように写真を大きくしたら、お肌のシミやらシワやらまでもが拡大されるので、これが限度やね。
見えんし。
が、まあ、これはこれでよし。お守りだもの。
ちなみに、スジャータの守護石も真珠らしい。
「天然真珠はなかなか手に入らないから、持ってないの」
という彼女。今度、彼女のプレゼントに天然真珠を贈ろうと思う。
それにしてもムンバイ。アンテナの感度を上げて巡れば巡るほど、いろいろな発見があって楽しい。インドの尽きない魅力をひしひしと感じつつの3泊4日であった。