■Flipkart's Bansals nearly as rich as Infosys co-founders(←Click!)
つい4、5年前までは、インドでオンライン・ショッピングなど、信頼できるに足らなかった。
2008年、ムンバイに住んでいたころ、パルーシー料理店を一人で探検していたときに、たまたま相席になった若い女性と言葉を交わしたことがあった。彼女はe-Bayに勤務していた。インドにおけるオンラインでの商品販売の難しさを具体的に語ってくれ、精神的背景についても説明してくれたものである。
あれは、2010年のことだったと思う。
夫の母校関連の会合で出会った老齢の男性と話をした。彼の息子が、友人と会社を立ち上げ、オンラインビジネスを始めたばかりだという。アマゾンのインド版のようなものだから、ぜひ利用してやってくれと言われた。それが、インドのオンライン・ショッピングのパイオニアと言われる「フリップカート Flipkart」だ。
当時、まだ20代だった彼の息子と、その友人によって立ち上げられたフリップカート(※彼らの名字は同じ「バンサル」だが、親戚関係ではない)。起業する前、二人はアマゾンに勤務していた。
以降、フリップカートは瞬く間に成長。同業者は、雨後の筍のような勢いで、次々に萌芽し成長している。わたし自身、ここ2、3年のうちに、オンラインで買い物をすることで、どれだけ時間的にも労力的にも助かっているかわからない。
多様性の極みであるインドでは、小売りも現場もまた混沌だ。階級差、地域差など、あらゆる面において「差」だらけの国に在って、たとえば、望む商品を望む店でいつでも購入できるという確証がない。わざわざ買い物に出かけたにも関わらず、品切れで徒労に終わった例は枚挙に暇がない。
小売店は在庫を抱えすぎないようにすることから、一旦品切れとなると、次に入荷されるタイミングが図りにくい。店の人は必ず、「2、3日後」とか、「1週間後」とか、言って来るが、それはなんとなくの、かけ声のようなもので、ほとんど信憑性がない。流通面にも大いなる問題があるからだ。
そんな中、オンライン・ショッピングは、インドにうってつけのビジネスであったということを、実は消費者自身が実感しているように思う。わたしとて、そうだ。
現在、オフィス周りの商品は、ほぼ90%フリップカートに頼っている。その他、自分の目で一旦確かめたいものに限り、インディラナガールのSTAPLESで購入。
オーガニックの日用品、手工芸の衣類や小物、家具、キッチン用品、インテリア雑貨など、このごろでは日常的に、オンライン・ショッピングに頼っている。朝、注文すれば夕方配達してくれるスーパーマーケット的なサーヴィスもあり、これもまた、買い物に出かけられない時などに便利だ。
特にキッチン用品などは、欧米からの輸入物も種類豊富で、値段もさほど割高ではないところが大きな魅力だ。
支払いに「着払い」の選択肢があるのも安心できるポイント。配達日、配達時間もまったく問題ない。常に携帯電話のSMSにメッセージが届くので、状況を把握できるのだ。
話がそれたが、今日の記事。そのフリップカートが29日、新たに10億米ドルの資金調達をしたという話題。インフォシスのナラヤン・ムルティやナンダン・ニレカニらと並んで、30代の若さでバンガロールの「テック・ビリオネラー」の仲間入りをした。
日本語の関連記事を見つけたので紹介しておく。
■印ネット通販大手フリップカート、10億ドル追加調達 アマゾンに対抗 (←Click!)