火曜日に調達した品々は、昨日水曜と、明日金曜の2日間にわけて、各方面から届くことになっている。昨日は家電だった。本日は、家電の取り付けや説明。明日は家具が届く。
本日も、Samsungのスタッフ、浄水器取り付けスタッフ、水道管工事人、大家のお母さん(老婦人)と、人々の出入りが多かったものの、実質作業は3時間ほどで終了。昨日のトラブルはほとんど解決し、一安心である。
部屋の掃除や片付けなどは、明日、家具が届いてから、掃除人を数名雇って行う予定なので、本日は4時前に新居を退散することができた。
ホテルへ戻り、Taj系列のサーヴィスアパートメントTAJ Wellington Mews内にあるスパに予約をいれる。例の、呆れるほど高い賃料を請求するサーヴィスアパートメントである。
ここには、アーユルヴェーダのドクターが待機するスパがあり、The Taj Mahal Palaceよりも設備が整っているのだ。上の写真がそれである。
水着を持参し、まずはジャクージーでリラックス。先客のご婦人と世間話をしつつ身体をほぐした後、まずはドクターからコンサルテーションを受ける。
アーユルヴェーダと一言でいっても、ドクターによって傾向が異なる。これまで10名近いアーユルヴェーダの専門医からコンサルテーションを受ける機会があったが、アドヴァイスにもそれぞれ特徴があり、興味深い。今日のドクターは、オイルの調合に関して熱心に説明をしてくれる人であった。
さて、トリートメントルームの雰囲気はよい。ニームの木(肌によい)のベッドも情趣がある。施術師の接客態度もとてもよく、まずは簡単なプージャ(儀礼)に始まって、トリートメントが開始される。
髪用、ボディ用、顔用とそれぞれに調合されたオイルには、ほのかにミント系の香りがし、非常に爽やかだ。
しかしながら、条件はかなりいいにも関わらず、施術師の技術がいまひとつだった。もう、何人もの人たちからマッサージを受けて来たが、こればかりは技術というよりも、先天的なセンスかもしれない。
一生懸命やっていても、手にパワーのない人からのマッサージは、ピンと来ないのだ。今ひとつ「不器用な感じ」の彼女ではあったが、しかしとても丁寧にやってくれるので、もちろん気持ちはよい。
今のところ、バンガロールのLeela Palaceの「大きい二人」が一番だなと思いつつも、ずいぶんリラックスさせてもらえた。
トリートメントを終え、スチームサウナでひとときを過ごし、シャワーを浴びて、ラウンジでくつろいでいるうちにも午後7時。The Taj Mahal Palaceのロビーでアルヴィンドと待ち合わせ、徒歩数分の場所にあるINDIGO DELIへ。
アルヴィンドもまた、予想していたよりも雰囲気のよい店内に満足そう。数日前にも記した通り、メニューもまたなかなかに充実している。
本日のお勧めピザ、チキンのグリル、それにサイドディッシュの野菜とマッシュルームを注文。ピザはフワフワとスナックのように軽く、今まで食べたことのない食感。非常においしい。
イタリアでこのようなピザに出合ったことはないが、いったいどこのレシピであろうか。イタリア全土を巡った訳ではないからわからない。どこかの「郷土レシピ」かもしれない。もしもこの店のオリジナルだとしたらすばらしい。
尤も、オーソドックスなピザとはまったく異なる食感なので、別の食べ物として捉えた方がいいかもしれない。
チキンのグリルは、大振りのもも肉と胸肉が盛りつけられ、ヴォリュームたっぷり。付け合わせはマッシュドポテトとあったが、注文時にベイクドポテトにしてほしいと頼んでおいた。これもまた美味。
全般に「家庭的な味」で、ヘルシーな味わいである。店内は、まさにニューヨークにいるのと変わらないムード。欧米人の姿も目立つ。インド人にしても元NRI(非インド在住インド人)的なムードが漂っている。バンガロールとは異なる、やはりムンバイは都会だ。
生活基盤を整えるのは厄介ではあるが、やはりムンバイやデリーなど、インドの主要都市に拠点を持つことは意義深いと、レストランで人々の様子を見ているだけでも、その背景に広がるさまざまに思い巡らせ、痛感するのである。
明日は早朝起床でFM熊本の収録である。7時からなので、6時には起きて声の調子を整えねばならない。毎月第二第四金曜日、ちゃんと続いているのである。これまで十回以上放送されたが、きちんとラジオ的に話すというのは、とても難しいものだ。
プロデューサーの方に無理を言って、毎回音声データを送ってもらっているのだが、自分の話し声を聞くにつけ、「いかんいかん」と思う。いかんと思う箇所は直そうとしているのだが、なかなか向上しない。
向上しないと言えば、英語。このごろは、発音がよりインド人化してしまい、ときどきその露骨さに、自分でも笑ってしまう。
英語はさておき、ムンバイで過ごしているうちに痛感するのはヒンディー語の必要性。バンガロールでは英語がかなり通じるが、ムンバイはデリー同様、ヒンディー語が世間を席巻している。
ヒンディー語表記の看板を読んだりするなど、ヒンディー語になじもうと地道に努力はしているが、店名や地名をヒンディー語で読めたところで、コミュニケーションにはほとんど役に立たない。会話を勉強せねばならないのである。
人と関わることが多ければ多いほど、ユニークな出来事に遭遇する。喜怒哀楽の振幅は相変わらず激しいが、それもこれも生命力が漲っている感じがして、いいものだ。と思うようにしよう。
明日、予定通りに家具が届きますように……。