多くの人種、言語、習慣、宗教が入り乱れて在るこの国が、機能しているだけでもたいへんなことなのだと思う。暮らしてみて、そのことを痛感する。
しかし、機能しているとはいえ、うまくいっているというわけでは、ない。
折に触れて、潜在的にある歪みが露呈し、諍いが勃発し、何ら関係のない人々が巻き込まれて死す。
夕べ、ヴァラダラジャン家に到着したころ、午後6時すぎから1時間以内に、デリーの繁華街など数カ所で爆弾テロが起こった。30名が死に、100名以上が負傷したとのこと。
ニューデリー在住の義父ロメイシュからはすぐに電話があった。現場に近い繁華街に出かけていて、戻って来たばかりのときにテロが起こったとのことである。
折に触れて書いているが、この国において「テロに気をつけて生活をする」など不可能に近い。テロを起こす人々を強く憎むが、しかしなにをどうすることもできないのが現状である。
ただ毎日を、大切に生きる。
できるのは、それくらいのことなのだ。