今朝、9時50分発の便でバンガロールを立ち、11時前にはチェンナイに到着した。実は仕事は明日からなのだが、せっかくの機会だから1日早めにチェンナイ入りをして、街の様子になじんでおこうと朝早い便で訪れたのだった。
インドは今、お祭りシーズンのまっただ中であることは記した。なにやら覚えきれぬ祭りが、次から次へとやってくる。インド生活も3年目だが、真剣に覚える気持ちがないため、毎年忘れる。過去、さも知ったふりで書いたことさえ、忘れる。
空港への車窓から、祭りの準備の様子が目に飛び込んでくる。お供えに使うバナナやヤシの実などの果物の屋台。デコレーション用の花の店。
バナナ、日本の皆さんにお送りしましょうか? とでも言いたくなるほど、あっちこっちに山積みだ。
右の写真は黄色いマリーゴールドで飾り付けられたトラック。そもそもインドのトラックは塗料も鮮やかに派手なものが多いのだが、お祭りどきは、よりいっそうである。これでは前が見えなくて、運転ができないというものである。
さて、バンガロールからチェンナイまではわずか45分ほどのフライトだが、インドの航空会社は律儀なので、必ずスナックか食事が出る。
こんな短時間のフライトですら、スナックを出す気らしく、水平飛行に入る前にカートが登場。二人でカートを押し引きしながら、しかし後方の人の負担が大きいのが見ていてよくわかる。
時間がなさそうな割に、あらかじめのリクエストに応じて「フルーツプレートをご注文の方」を確認しつつ、2種類のスナックを出している。悠長である。リクエストを出していない人には、クッキーとマフィン、そしてコーヒー、紅茶がサーヴされた。
そうして乗客が食べ終わるや否や、大急ぎで片付けて、まもなく着陸態勢。
4年ぶりのチェンナイ。空港の様子は4年前と変わりないようだ。政府公認なプリペイドタクシーでホテルまで赴くことにした。
いきなり、シートカヴァーが「使い古し」なバスタオル製。一瞬、固まる。が、OKOK。むしろ「洗濯しやすい→清潔なのだ」と判断する。なかなかな肌触りである。
車窓からの風景。バンガロール同様、正月の日本同様、しめ縄ならぬ葉や花で飾り付けられた車や、バナナの葉を携えて走り去るバイクなど、あちこちで見かける。工事中の、心もとなくなるほどの危うい光景はまた、全国共通。
さて、今日から5泊するホテルは、偶然にも4年前に宿泊したホテルと同じTAJ CONNEMARA。
チェンナイのローカルなショッピングモール、SPENCER PLAZAのすぐそばだ。
こぎれいで快適なホテル。
何かとホテルに泊まることの多い我が人生だが、「自分の仕事のために、心地の良いホテルに泊まる」というのは、プライヴェートでの旅行や、夫の仕事に同行とは全く異なり、うれしさが増す。
外は暑いし、プールでひと泳ぎしたいところだが、幸い(というか当然)水着は持って来ていないので、視察に出かけることにする。効率よく巡るために、英語が話せるドライヴァーが必要だから、ホテルの車を手配してもらう。
以下、今日巡ったところを、自分のための覚え書きの意味も込めて、簡単にピックアップしておく。
チェンナイの新しいショッピングモール。LIFESTYLEなどのデパートメントストアも入っている。上の大きな写真はルーフトップレストランからの眺め。
食事をしたわけではないのだが、オープンエアのレストランはあまりにも暑くて昼間は誰も食事をしていないので、勝手におじゃまして、景色を眺めさせていただいた。
ベンガル湾の水平線が見える。心地よい!!
一応、視察の意味を込めて訪れたが、個人的に新しいショッピングモールは、さほど興味はない。なので、ぐるりと一巡して、退却する。「クレープ ワッフル」と日本語で書かれたスナックショップがあった。あれはなぜ、日本語だったのだろう。
コロニアル様式の心落ち着く空間:AMETHYST
初めて訪れるここを、とても気に入った。バンガロールでいうところのRAIN TREEのような場所。緑豊かな住宅街の一画、古いバンガロー(邸宅)を改装して作られたブティックの集合体だ。
緑に包まれた庭にはカフェレストラン。ここでランチをとった。建物は、マイソールのGREEN HOTEL(←文字をクリック)と非常に似ている。わたしが好きなコロニアル様式の建築物だが、母と赴いた際、母には「怖かった」らしい。
しかも白人ばかりで、まさにコロニアル的といっては、語弊があるか。
食事の後は、花屋をのぞいたり、ブティックでインド・デザイナーズブランドの衣類やジュエリーを見る。
上階にはまた、コロニアルスタイルの家具も売られている。
主にはティークウッド(チーク材)製の、重厚なもの。
好みのものがあれこれとあり、欲しいが、家具を買っている場合ではない。
ここはまた、改めてゆっくりと訪れたいと感じる、とてもすてきな場所だった。
チェンナイの表参道。のような通りをゆく
ナンガムバッカム地区の、KHADER NAWAZ KHAN ROAD沿い。新しいブティックが、ぽつぽつと、点在している。車も少なく、静かな界隈だ。
この辺りのブティックを眺めつつ、AUROVILLEのブティックに長居する。
チェンナイの南、ポンディシェリーという久しくフランス領だった街がある。
ここに、オーロヴィルと呼ばれるコミュニティがある。詳しく書きたいところだが、長くなるので興味のある方は各自検索して情報を得ていただきたい。
このオーロヴィルで作られているものが、この店で販売されている。わたしは、「衣類の健康を保つ」ための、ハーブ入りの防虫剤を大量購入した。レモングラス、ラベンダー、シダーなど、どれも爽やかな香りである。
店内には、ベイカリーもあり、素朴なクッキーやパン、手作りジャムなども売られていた。
その後、ISPAHANI CENTERという、やる気のないショッピングモールで、しかし毎度おなじみRITU KUMARでブラウスを購入。
昨日バンガロールで訪れたCALONGEも入っている。本店はバンガロールだがチェンナイ工場があるのだ。品揃えはバンガロールの方が豊かだった。
チェンナイならではの濃厚モール:SPENCER PLAZA
さて、いったんホテルに戻り、一段落して、夕方ホテルそばのSPENCER PLAZAへ。
このこてこてローカルなショッピングモールは4年前とほとんど変わっていない。
しかし、以前はなかったデパートメントストアが増えていた気がする。
土産物屋やジュエリーショップ、テキスタイルショップなど、非常にインド的な店が多く、個人的には新しいモールを歩くよりもよほど興味深い。
興味深いが、土産物屋でいちいち
「マダム、パシュミナ!」
「マダム、カーペット!」
と声をかけられるのは鬱陶しい。
外国人だから、仕方がないとはいえ。
チェンナイとスリランカは目と鼻の先。
ここでスリランカものがすぐに入手できたとしても不思議ではない。
不思議なのは、その一画だけが「整然ときれい」なこと。まるで治外法権。
非インドは、なぜこうも、整然としているのだろう。
さて上の写真は、わたしもお気に入りのDANKOTUWAの陶磁器店。さすがにスリランカ直営店だけあり、品揃えが豊富であった。欲しくなるが、しかし今、陶磁器を買っている場合ではない。
と、今度はセイロンティの専門店を発見。インドはお茶の国でありながら、このようなお茶の専門店が極めて少ない。こんなふうに整然と紅茶が売られている店は限りがある。
従っては、わざわざセイロンティを買うこともないのに、つい勢いで買ってしまう。
味は知らぬが、お土産にも好適である。
右側の5箱入りは、セイロンティの代表的な5種類らしい。味見のために小さいパックを購入した次第。
その他、ジュエリーショップ数店をのぞいてみる。細工がインドものより繊細で、小ぶりのものが多い。
一般的な日本人には、こちらの方が人気がありそうな気がする。
人々が食べているチャート類が非常においしそうに見えたので、試すことにした。
巨大な風船風揚げ菓子の上のほうに穴をあけ、そこにゆでた豆やジャガイモを入れ、さらにベビースターラーメン風スナックなどをちらし、ヨーグルトやタマリンドソースなどをかけたもの。
味は我が好物のダヒ・バタタ・プリと似ており、非常においしかった。
そんなこんなで、夜。クライアントの方々とホテルで合流し、夕食をとる。今までも何度か(何度も)インドでお仕事をしている顔なじみの女性たち。しかしみなでチェンナイに集うのは初めてだ。
明日からまた、発見の多い日々が始まるだろう。楽しみだ。
4年前のチェンナイ旅をご覧になりたい方は、こちらからどうぞ。(←文字をクリック) SCENE: 26からチェンナイです。スペルミスやら誤字脱字が散見されますが(今、ざっと読み直して気がついた)お見逃しを。