穏やかな日曜の午後。久しぶりに夫と二人でUBシティのAngsana Spaへと赴き、トリートメントを受ける。そしてこれまた久しぶりに、Toscanoで早めの夕食。
トリートメントの途中、まどろみの中、激しい雨音で目が覚めた。目を閉じる前は青空が広がっていたのが、窓の向こうは曇天で、大粒の雨が降りしきっている。
スパを出ることには上がっていた雨が、食事中にまた激しく降り出した。日本を離れて久しいが、日本とは異なる種類の、激しい雨だと思う。
暑い国の、高原の、雨。雨がやめばたちまち気温が下がり、緑を含んだ風がいつものように心地よく。
27日、小さく父の七回忌を行った。思うところは「キレイなブログ」に書いたので重複するが、ともあれ、亡き人を思うことは、なにもその人のことのみに集約されるわけではなく。
家族や親戚縁者との連なりの存在に思いを馳せること。
ほどけかけた絆の糸を結び直すこと。
自分の来し方を思うこと。
ここに在る自分の縁(えにし)を省みること。
行く末について思いめぐらすこと。
ぐるぐると渦巻くような日常であっても、
ひととき歩みをとめて、空を見上げる。
そのようなものだと、思った。
■父の七回忌と釈迦の祝祭日@満月 (←Click!)
それにしても、日々は渦巻き、心を配ろうと、心を配るまいと、目を見開いていようと、目を閉じていようと、等しく小さな一人の人間の思惑など踏みつぶしながら、こともなげに、流れる。
今月は、上旬にムンバイへ赴いた以外は、ずっとバンガロールだった。友人らにもしばしば会い、社交的な日々でもあった。
夫は先週、ムンバイへ出張に出かけ、またしてもアルフォンゾ・マンゴーを1ダース仕入れてきた。悔しいことに、前回わたしが「東奔西走」して購入したマンゴーよりもかなり美味。シーズンがピークのせいもあるが、彼曰く、
「カフパレード(以前住んでいたところ)の、僕の行き着けのテンポに行ってね、高品質のものを選んでもらったからだよ」
と、非常に得意であった。そのマンゴーも、モンスーンの到来とともにシーズンが終わる。今のうちだ!
夕べは久しぶりに、拙宅で小さなパーティ。義姉スジャータ&その夫ラグヴァンと、友人夫妻3組を招いて。懐かしのモハンのレシピを再現すべく、昨日の午後はキッチンに立ち、あれこれと懐かしのメニューを作った。
黙々と、無心のようであれこれ考えながら、みじん切りをしたり、混ぜたり、炒めたり……料理をするひとときは、大切なもの。
飲み物、食べ物、会話……は尽きず、いつものように、気がつけば深夜。
「アルヴィンドさん、眠そうだからそろそろ……」
と、なぜか日本人のゲストを招くと必ず言われる台詞。
お気遣いいただき、恐縮なのである。
確かに夫は、お酒が入ると格別にスローになるのだが、本人は「眠たくない!」と言い張る。
それが証拠に、ゲストが帰られても、しばらく起きて本などを読んでいる。
むしろわたしが眠たい。
何かとミステリアスな男である。
さて、ゲストのみなさんから喜んでいただいた北インドの家庭料理。作った甲斐があった。うれしかった。
これもまたあっちのブログに書いているので、ご興味のある方、ご覧ください。
■薬膳的北インド家庭料理でおもてなし (←Click!)
さて、再来週から新しいプロジェクトに関わるとのことで、その前に4、5日休暇をとりたいと行っていた夫。
モルディヴにするか、ご近所カルナタカ州の高原リゾートにするか、あるいはケララかゴアかなどとあれこれ考えているうちにも行き先決まらず、ついにはモンスーンも到来で、結局「バンガロールでゆっくりする?」のノリになりつつあり。
今だって、十分若くて元気なつもりではあるけれど、旅先を決めるに際してのインスピレーション、衝動、好奇心、その他諸々、間違いなく鈍っている。
旅は若いうちにたっぷりしておくべきだと思うし、自分が20代、30代と旅の多い日々を送ってきたことが、どれほどの心の糧になっているだろうかということを思う。
衝動が、熱情が、こみ上げて来る時には、その本能に従って、旅に出よ。
取り敢えず、明日は植物園まで小さな旅。マンゴー祭りへ行ってきます。
インド発、元気なキレイを目指す日々(第二の坂田ブログ)(←Click)