昨年は、なにを血迷ったか「ダイエットプログラム」などを選択し、終始地味な食事に徹した。しかしながら成果はほとんど得られなかったことから、今年は「通常モード」に復帰。
そもそも、朝昼晩、滋養に満ちたおいしく健康的な料理が供されるというのに、それを食さないというのは、いかにも愚かであった。ダイエットをするのなら、なにもここに滞在している間ではなく、他の359日のいずれかで、やればいいのだ。
そんな次第で、アーユルヴェーダグラムの料理を満喫している今回。2年越しのせいか、料理が格別においしく感じる。一応は、食べ過ぎないよう「おかわりをしないこと」と、決めていたが、決意虚しくおかわり三昧。なにしろ、朝からおいしいのだ。
ギー(精製バター)は控えめに、しかし香ばしいペーパー・ドサ。今朝のドサは野菜やタマネギが入ったもの。ほかにもイディリ(米粉の蒸しパン風)ほか、南インドの典型的な朝食が楽しめる。加えてケララ料理に欠かせないのはココナッツ。ココナッツミルクにココナッツオイル、その香りは強すぎず、素材の味を引き立てている。
ピーナッツと発芽したひよこ豆を塩ゆでしたものは、噛めば噛むほど味わいが増す。今朝は好物の「蒸しバナナ」が供された。これはホクホクのサツマイモのようでもあり。やや酸味と粘りが強く、おやつにも好適だ。ちなみに、このバナナは市井でも手軽に入手でき、簡単に作ることができる。ちなみにケララ州の「大きくてツンとした形」のバナナだ。
必ず添えられる具入りスープのようなものは「サンバル」という料理で、南インドにおける「味噌汁」のような位置づけだ。そうそう、今日のランチのカボチャが、格別においしかった! 日本の「西洋カボチャ」に勝るとも劣らぬホクホクさだったのだ。
10年ほどまえ、一時期、ナムダリーズという青果店で「ジャパニーズ・パンプキン」の名でまさにこんなカボチャが売られていたのだが、2年ほどでみなくなった。一般には水っぽい、所謂「和カボチャ」風のものが多いのだ。
このカボチャは、界隈の農家から卸してもらっているらしい。見せてもらった。見た目じゃ、わからない。どこか我が家の近所で買えないかしらん。農家の連絡先を尋ねてみよう。
プクプクとしたケララの赤いお米。毎食事に出されるクミンを煮だした「ジーラ・ウォーター」……。カレーリーフやナッツ類など、使われているハーブやスパイス、薬味の話しも含め、料理ひとつひとつの解説をしたいところだが、今日は目のトリートメントを受け、その後「目のヨガ」のプログラムに参加して、目を休めたく。このへんで。