ただいまデリー。ここもまた、わたしたちの帰る場所。これから1週間、デリーの人となりて。まずは、パパが買い置きしていたワインで乾杯。
今回のデリー滞在は1週間。義父の他界後、諸々の手続きに追われている夫に同行しての旅。今回は短期間なので、抜本的な片付けは後日にし、わたしはゆっくりと過ごす予定だったが、実家に到着するなり、「片付けたい……!」との意欲が盛り上がる。つくづく、じっとしていられない性分だ。
それよりもむしろ、混沌とした空間を、自分なりに快適な場所に変化させるべく片付けることが好きなようだ。昨年の福岡実家の帰省時もそうだった。しかし、今回はスケールが違う。ダイナミックな「こんまり」ならぬ「さかみほ」と化している2日間。
使用人に任せきりだったキッチンの大掃除は、例のURBAN CLAP(最近名前が変わってURBAN COMPANYになっていた!)のサーヴィスを依頼。マッサージだけじゃない。本当に便利なサーヴィスがあれこれあるのだ。キッチンの大掃除を「数千円」程度でやってくれるのだから助かるにもほどがある。アプリで時間指定するだけ。電気の取り付けやペンキ塗りなども。その利便性の高さについての詳細を語れば尽きぬ。
インドのアプリを活用したサーヴィスの劇的成長ぶりを、最早、日本の人に理解してもらうのは困難かもしれないとこのごろは思う。ここに住んでいても、知らない、あるいは使う必要のない人も少なくないわけで。
昨日、今日と、ランチタイムはSWIGGYで近所のヘルシーなレストランから注文。高評価の店「SALAD DAYS」を選んでみたところ、そのサラダ&コールドプレスジュースのおいしさに驚く。もう、マンハッタンよりも、イケている気がする味わいだ。
実家勤続数十年の、やたらとさばける使用人たちの手を借りて、不要なものが満ち溢れていたキッチンが、たちまち片付いていく。そのうち、ダイニングルーム、ベッドルームまでも片付け始め、もう、誰にも止められないモードとなりて、ダイナミックな断捨離の高みに至る。
気をつけるべきは玉石混淆。見落としてはならぬ、古くても味わい深いものがあれこれと紛れている家につき。
リネンや、食器類、そしてアルコールを飲みたくならずにはいられない、各種グラス類なども、あちこちから出てくる。それらをきれいに洗ってもらい、食器棚に並べていくときの気分のよさ。かと思えば、ロメイシュ・パパのクローゼットから未開封のアルコール各種が出てきたりもする。
「ミホ。デリーでもお友達を呼んで、ここで飲みなさい」という、パパの声が天国から聞こえてくる本日、月命日。
今日の午後は、久々にカーン・マーケットへ赴いた。2001年7月、ニューヨーク在住時、結婚式を挙げるために初めてデリーを訪れた。空港からこのマーケットに直行し、テイラーに立ち寄って婚礼衣装の採寸をしてもらったことを思い出す。さまざまな店舗がひしめき合う混沌のカーン・マーケットは、デリーにおいては、昔から大切なショッピングエリアなのだ。
今日はファッションブティックなどを巡る余裕なく、家電店で新しい洗濯機やギザ(湯沸かし器)、室内の照明などを購入。ショッピングモールなどの量販店ほど選択肢はないが、昔ながらの店の方が、いざという時のサーヴィスが確実なのだ。
新旧のサーヴィスを駆使しつつ、わたしのインド生活も、すっかり長くなってしまったことよ。
新しいスイーツ店を眺めつつ、明日はヴァレンタインズデーだと思いつつ、スターバックスでカフェラテを飲む。
空気はかなり、悪いのだけれど。今日のデリーの空、悪くないぜ!