先日、Facebookにシェアした新型コロナウイルス感染世界マップ。これをして、「一帯一路に沿っている感じですね」と友人がコメントしてくれた。なるほどと思い調べてみたところ、確かに重なっている気がする。
一帯一路の正式名称は「シルクロード経済ベルトと21世紀海洋シルクロード」。2013年に、中国の習近平国家主席が初めて打ち出した構想で、アジアと欧州を陸路と海上航路でつなぐ物流ルートを作り、貿易を活発化させ、経済成長につなげようというもの。古来シルクロードの現代版だ。
一帯一路については、幾つかのサイトで詳細が説明されているが、以下は地図も添付されていて、わかりやすい。
●NHK 就活応援ニュースゼミ
このページを読み進めるだけでも、ユーラシア大陸における中国の存在感のすさまじさが伝わってきて、もはや、震える。深呼吸が必要になる。
現在、COVID-19の感染者が多いイランやイタリア。中国にとっては両国ともに、戦略上、欠かせない重要なパートナーだという。イランとは2016年1月に、イタリアとは2019年3月に、「一帯一路」で協力する覚書を交わしているという。
●イタリアが「一帯一路」構想に関する覚書に署名 (JETRO)
それにしても、なぜイタリア、特に北部イタリアが端緒となり、これほどまでに感染者が増えたのか。
医療制度の問題や、ハグやキスなどのボディタッチが多い国民性だから、といった理由だけでは、どうにも納得できず、調べてみたところ……。
このサイトを見つけた。戦慄した。「一帯一路」以前から、イタリアには、中国人が大移動していたというのだ。
「中国人がいないとイタリアの米作りは成り立たない」
「イタリアにおける中国の首都はミラノ」
「多くの中国人が非合法で入国」
「中国系企業が集中している地方は西北部のロンバルディア、中部のトスカーナ、東北部のヴェネト、北部から中部に広がるエミリア・ロマーニャ……」
知らんかった……。
最近でこそ融和傾向にあるものの、そもそもから政治、外交、経済に至るまで、何かと敵対してきた中国とインド。他国に比べると、中国人の流入は少なめである。
この文脈でいえば、COVID-19の初期感染が少なかったのも、納得がいく。とはいえ、インドは欧米に近い。わたしたちもそうだが、欧米にビジネス拠点、家族親戚を持つ人も多く、二次感染が懸念される。それがゆえの、鎖国、鎖州の事態が加速しているといえよう。
ともかくは、以下の記事、ぜひ読んでみてほしい。