先週、デリー近郊の新興都市、グルガオンで日本式の鍼灸治療院「ありあけ堂」を経営しているJUNKOさんからメッセージが届いた。ソーシャルメディアを通して、お互いの存在は知ってはいたが、今回、初めて言葉を交わすことになった。彼女曰く、近々バンガロールでも鍼灸のサーヴィスを考えていらっしゃるとのこと。
今回、バンガロールへ出張されるということで、ヤラハンカの新居にお招きしたのだった。日本で鍼灸師の国家資格(然るべき養成施設で3年以上の勉強が必要)を取得されたスタッフのKEIさんもご一緒だ。
互いの自己紹介に始まり、現在に至る経緯などをお聞きするうちにも、瞬く間に時間は流れる。生きる上においては、「食生活と健康管理」がいかに大切かを3人して力強く、語り合う。孤軍奮闘が一般的な海外生活においては尚更だ。
どんなにすばらしいビジネスプランを携えていても、どんなに夢や希望を描いていても、元気でなければ仕事はできない。食品添加物がたっぷりの「工業製品」ばかり食べていたのでは、心身の健康を保つのは困難だ。そのことは、我が半生、身を以って経験してきたからこそ力説する。
ところで、写真のチーズケーキは、日本人、インド人問わず人気のお気に入り。バンガロール発のチョコレートブランドBlissから誕生したショコラティエ「SMOOR」のケーキのひとつだ。これもフードデリヴァリーサーヴィスのSWIGGYで注文すれば、20分程度で届けてくれる。
これまで何度も注文したが、毎回、クリームの一部が潰れているなど見た目は不完全であった。ゆえに、フルーツをトッピングして誤魔化していたが、昨日は完璧な状態で届いたため、記念撮影。挽きたてのコーヒー豆、Monsoon Malabarと共に味わえば、よりいっそう幸せだ。
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昨日は、KEIさんの施術により、鍼灸を体験させていただいた。時折、記しているが、わたしは中学時代にバスケットボールで腰を痛めて以来、社会人になってからも慢性的な腰痛に悩まされていた。日本在住には整体のお世話にもなった。ニューヨークに移住してからは、カイロプラクティックに通うこともあったが、痛みは年々、増すばかり。
特にニューヨークやワシントンD.C.の冬は冷え込むことから、ギックリ腰の頻度が増え、回復にも時間がかかっていた。30代の終わりごろには、坐骨神経痛も発症したことから、ワシントンD.C.では中国人の鍼灸医のもとに通っていた。移住直前、数カ月暮らしたカリフォルニア州のベイエリア、サニーヴェールでも、台湾人の鍼灸医のお世話になった。
最終的には、インドに移住してアーユルヴェーダのオイルマッサージを受けたことで、我が腰痛はかなり改善。ギックリ腰やひどい腰痛に悩まされることもなくなった。しかしながら、このところ、アーユルヴェーダのトリートメントを受けておらず、仙骨あたりの凝りが気になっていた。
KEIさんの施術は、とてもやさしく丁寧で、鍼の痛みを感じることはほとんどない。部位によって、少しチクッとする程度。しかし、痛みのある部分は、ズンと重く、軽い疼痛を感じる。一方、鍼と同時に施されるお灸は、右半身の方が熱さを感じない。これは熱さを感じない方が問題があるようだ。
身体の裏面の施術のあと、表面の顔や頭にも鍼を施してもらう。
ベイエリア在住時、近所の鍼灸院から夫が帰宅した際、昆虫の触覚の如く、額に鍼を1本残したまま帰ってきたことを思い出して、笑いが込み上げる。確かに夜だったし、鍼は細いし、見えづらかったのだと思うが……本人、気づけよ! と18年前の出来事を回想しつつ、肩を震わせた。
KEIさん曰く、わたしは顎からエラにかけての部分が、かなり凝っているとのこと。そうなのだ。わたしは歯軋りもしているようなのだ。昔から「歯を食い縛りがち」らしい。リラックスしよう、落ち着こうと思ってはいるのだが、こればかりは睡眠中につき、コントロールが難しく、奥歯もかなりダメージを受けてきた。ゆえに昨今は、マウスピースをつけて寝ている。
わたしは、鍼灸のツボの、基本的な知識は持ち合わせていたが、久しぶりにそれを体験することで、改めて「古(いにしえ)の叡智」に思いを馳せた。鍼のコンセプトは古代に発祥したとの記述もあるし、少なくとも数千年の歴史を持つようだ。それはアーユルヴェーダも同様である。
なるたけ薬に頼らず、食生活と生活習慣で、心身の健康を保ちたいと改めて思うのだった。
ちなみに今朝は、ゆっくり眠れたせいか、目覚めがすっきりだった。睡眠は、質が大切。睡眠時間は毎日、7〜8時間と十分にとっているつもりだが、夜中に目覚めるなど、熟睡できているとは言い難い。今後、また鍼のお世話になろうと思う。
🇮🇳ありあけ堂鍼灸治療院
https://www.ariake-do.com/
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