過去十数年に亘って実施してきた『インドでの食生活と健康管理』のセミナー。特典は、60ページにも及ぶ実用的な資料だ。ライター&編集者であり、リサーチャーでもある自分の特技を活かしすぎて、何の資料を作るにしても、充実度が高まりすぎる。資料というよりはガイドブックだ。
そんな自画自賛はさておき。😅
最後にセミナーを実施してから3年半。久しぶりにファイルを開いたら、その情報の「古さ」に愕然とする。従来は、数カ月に一度開催していたから、改訂も少しずつですんだ。
しかし、今回ばかりは軽い改訂ではすまない。パンデミックの間に、インドの、バンガロールの食生活や日用消費財(FMCG)が、どれほど進化したかが、一目瞭然だ。加えて購入手段の激変。Eコマース、各種デリヴァリー・サーヴィスの拡充。支払い方法の変化……。資料のページを増やさざるを得ない。
その一方で、「昔ながら」のキラナも健在。キラナとは、個人経営の零細商店。インド的、超コンビニエンスなストアだ。間口が狭く、雑然としているようにみえて、人々が日常、必要とするものが多彩に揃う。ドラえもんのポケット並みの深みだ。そのあたりの新旧の混在っぷりもまた、インドの特徴であり、双方の存在を知っておくに越したことはない。5、6年前から、キラナにテクノロジーを投入すべく趨勢も見られている……といきなり話が長くなる。
🇮🇳
さて、昨今のわたしはプレゼンテーションの資料作成に際し、PowerPointではなくKeynoteを使っているから、自分の中で編集機能を統一したく、移行が必要。すると当然、フォーマットが崩れるので、全体的にフォントを変換(このごろは汎用性の高い「メイリオ」を頻用)しつつ、変換によって乱れたデザインを調整しつつ、全面改訂の作業中だ。
手間はかかるが、過去の文章を読み直して推敲するのも大切な作業。当時の「昨今では」が今では「昔は」になっているケースも多々あるからだ。
それはそうと、インドに暮らして数年にも満たない状況で、インドのライフや傾向をして「最近のインドは〇〇」とか「このごろ、インドでは**」といった表現をする人を見かける。人の言動に対しては極力干渉しないよう心がけているが、しかし、発信力や影響力のある方におかれては、そのトレンド、趨勢を語るに際して、本当に最近のことなのか、5年前、10年前、さらには20年前はどうだったのか……ということに、少し思いを馳せてほしい。
先日、バンガロールのIT産業の実態をして「20年前に書いた記事か?」と思うような、近視眼的な描写がされた記事を読んだこともあり……。
日本では、海外では報道されていないところで、インドは動き続けている。過去を検証した上で現在を見ることは大切だと思う。日本的な先進国化の道を、この国は辿っていないし、辿る必要もない。土壌も価値観も違う……ということを書き始めるとまた横道に逸れて熱くなるので割愛。
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スピリチャルな旅から戻り、のんびりしたいところだが、ここ数日は、このセミナー資料作成をはじめ複数プロジェクトのデスクワークに精を出している。昨今は、インドの企業や団体側から日本の文化やライフスタイルを知りたいとのことで、プレゼンを依頼されることが増えた。わたしにとっても、「日本再発見」の好機である。都度、資料をしっかり作成しておくと、別の機会にも再編集してプレゼンできるのでよい。
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来月にはまたしても、日本へ一時帰国。さらには何かと気ぜわしいインドのホリデーシーズンがはじまる。諸々、立て込んでいるはずだが、幸いにも心の安寧は保たれている。最近ようやく、自分の心、精神の扱い方の「コツ」のようなものを、つかめてきた気がする。深呼吸。深呼吸。
焦らず、急がず、詰め込まず。そして昔から心がけていることだが、よく食べ、よく働き、よく遊び、よく寝ることが、大切。今回の旅では、睡眠の偉大さを、改めて悟った。寝なければ、だめだ。魂も磨かれない。健やかに、最善を尽くそう。
それにしても、新旧混沌とはいえ、インド生活。本当に変わった。そしてこれから益々、変わる。変化の渦に巻き込まれないよう、自分の軸、芯をしっかりと持ち、しなやかに風に吹かれながら、しかし毅然と在ろう。
😼
さらっと書くつもりが長くなった。モニターの前にいるのは次男JACK青年。非常にかわいいけど、非常に邪魔。キーボードを踏まれて気づいたらページが消えていて、大変迷惑でもある。でも、かわいい。どうしたもんだ。
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