ジャイプル旅から戻って、早くも1週間が過ぎた。実質わずか2日間ながらも、濃密な時間だった。書きとどめておきたいことが多いときほど、時間には限りがある。
さて、今回のYPOリトリートが、この時期のジャイプルに決まった理由の一つは、年に一度の「ジャイプル文学祭」の開催時期だったからだ。2006年を端緒に、毎年開催されてきたこの文学祭。国内外の作家や文学者をはじめ、社会的に影響力のある知識人や活動家、著名人らが登壇しての講演や、テーマ別のパネルディスカッションなどが開催される。
文学、芸術、歴史、社会、外交、政治、国際情勢、戦争、環境問題、テクノロジー……と、さまざまなテーマによるプログラムが、広大な敷地内の複数の会場にて同時進行で開催される。その数、5日間の期間中に、なんと224! プログラムを眺めるだけでも、もう、頭の中がいっぱいになってしまう。
関心のある方は、ぜひ下記の文学祭ホームページにアクセスされたし。どのようなテーマが採り上げられているかを知るだけでも、今日のインド社会の傾向や趨勢を推察することができるだろう。特設の書店を一巡し、本の表紙を眺めているだけでも、強い刺激を受けた。
わたしたちは時間が限られていたことから、2つのセッションしか聴講できなかったが、いずれも興味深いものだった。特に113のDevdutt Pattanaikの話は、宗教的世界観、神話、精神世界と資本主義的社会における欲求の在り方、そして未来……と、日頃わたしが散漫と思っているところを、的確な言葉と表現で、立板に水の如く語られていた。爽やかなまでに腑に落ちた。
詳細に言及したいところだが、過去はすでに遠く、未来に生きねばならぬ。というわけで、文学祭の話題はこの辺にしておく。残る2日目の写真は、引き続き、残しておきたい。
(113) Tirthankar: Insights into Jainism : Devdutt Pattanaik introduced by Satyarth Nayak
(123) Fossil Free: Energizing India: Sumant Sinha, Malcolm Turnbull? and Arunabha Ghosh in conversation with Mridula Ramesh
(116)「Heart of the Matter: QUAD and the New IndoPacific Vision」のセッションでは、在インド日本国大使館の鈴木浩大使も登壇されていたようだ。
📗Jaipur Literature Festival
https://jaipurliteraturefestival.org/
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