ピラミッドといえば、巨大な四角錐の建造物を思い浮かべる。中でもスフィンクスと調和するギザの三大ピラミッドが有名だ。しかしながらエジプトには、ナイル川に沿い1500km以上もの広範囲に亘り、形状が異なる大小のピラミッドが130以上も点在しているという。
我々グループは、早朝、ナイル川の東岸に位置するカイロを出発し、橋を越えて西岸に位置するギザのピラミッドに程近い大エジプト博物館(GEM)を見学。その後、ギザのピラミッドへ立ち寄る前に、西岸を南下してサッカラ(Sakkara, Saqqara)を目指した。
小高い丘の上に立つこの「ジェセルの階段ピラミッド」こそが、エジプト最古のピラミッドだという。今から4600年以上前のジェセル王(Djoser)時代に建造されたもので、「現存する世界最古の石造建築」でもあるそうだ。これ以前の王墓は、日干しレンガを主な材料としていたそうだが、ジェセルのピラミッドには、堅牢な石灰岩が用いられている。
ピラミッドは周壁に囲まれ、中庭や礼拝堂などを備えた複合施設になっている。堅牢な門をくぐり、列柱室を通過してピラミッドの内部(地下)に入る。埋葬室や王の部屋、倉庫、後世の盗掘者が掘った通路が全長約5.7kmにわたって混在し、迷路のような塩梅だ。
あれこれと、記録に留めておきたいレリーフなどもあり、写真をたくさん撮影した。編集者としては、ばっさり取捨選択して絞るべきところ、これは個人のソーシャル・メディアにつき、やや多めに2回に分けて写真を残しておく。
なお、エジプト旅行前に日本から数冊の情報誌を取り寄せた。その一冊がエジプト考古学者の河江肖剰氏によるものだった。同氏のYoutubeチャンネルでピラミッドについて少しばかり予習をしていたこともあり、旅先ではイメージを掴みやすかった。
尤も、旅行前と旅行中は時間的な余裕がなく、予習は最低限で、理解度が浅かった。しかし現地を訪れてピラミッドを目の当たりにした今、諸々の情報を理解、吸収しやすい。これからも勉強させてもらおうと思う。
【参考資料】『古代エジプトの教科書』(河江肖剰監修/ナツメ社)
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