旅を重ねた昨年。翻って今年は意識的に、バンガロールで過ごす日常をも、大切にしようと心がけている。年を重ねるにつけ、一年がどんどん短くなっていく気がしてならない。5年前も、10年前も、30年前も、ついこの間のことのように。
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日曜日は、昨年末、デリーで開催されたIndia Japan Forumでお会いした日本人の方がご来訪。現在、開催されているAERO INDIA 2025を観覧すべく、デリーから出張でバンガロール入りされている。カンファレンスや会合で多くの方々と出会い、言葉を交わす。ご縁がある方とは、通じ合うものがあり、その後もお会いする機会に恵まれる。
もちろん、夫とも面識があったので、三人でしばし語り合う。興味関心の対象に類似点が多々あり、話は尽きない。わたしがランチの準備をする間、二人は夫の書斎で「瞑想」をする。
2020年に義父が他界したことが契機となり、それまで全く関心を持っていなかった「精神世界」への探究を始めた夫。彼もまた、普段からヨガや瞑想をされているとのことで、夫と学びを共有し合うなど、静かに穏やかに、過ごされる。
かつては何でも食べるノンヴェジタリアンだった夫が、ここ数年、精神世界の修練に伴って、ヴェジタリアン味を増している。魚介類は食べるが、牛肉、豚肉、鶏肉などの肉類を食べなくなったがゆえ、わたしの得意だったパーティ料理である「丸鶏のグリル」や「豚塊肉のグリル」などの出番は激減。一方で、この頃は「野菜の揚げ浸し」が、マイブーム。ご飯が進むのだ。
一時帰国時に、福岡の岩田屋で購入した柴田慶信商店(秋田県)の曲げわっぱの飯切。大中サイズを揃えているのだが、これがもう本当に、すばらしい。当初はちらし寿司などを作り、盛り付けていたが、このごろは、白米だけでお出しすることが多い。天然杉の香りが本当にやさしくて、ごはんが冷めても、むしろおいしく感じられる。
大人数ならば肉料理も作るところだが、3人なので、エビ・フライとサーモン&アヴォカドのマリネなど、魚介類でまとめる。エビは、「開き」にして揚げる。我流のつもりだったが、ネットを開けば、同じようなことをされている人もいて、そこそこ普通なのだろうか。この方が火の通りが早いし、サクッとするから好きなのだ。
食事のあとも、話は尽きず、『月光ライブラリ』に入ればもう、浦島太郎状態。気づけば日が傾き始めている。旅の話は尽きず、静かで豊かな時間を過ごす。
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そして昨日、月曜日。AERO INDIA 2025の開幕に伴い、会場となるヤラハンカ空軍基地にほど近い新居をオープンハウスにした。数名の友人と、子どもたちがご来訪。360度の視界が広がる屋根に登って航空ショーを楽しんだ。昨日、動画をアップロードしたが、轟音に包まれてリアルの迫力たるや!
航空ショーの合間、またも『月光ライブラリ』で子どもたちにも語るひととき。過去の本や記録を一瞬で手に取ることができるこの場所は、時間旅行の空間でもあり。ここに身を置くと、記憶回路が速やかに流れて、脳内が活性化されて饒舌が加速する。背表紙があって、手にとって、ページをめくることができる「紙の本」は、まさに「神の本」のごとく、ありがたみが染みるのだ。
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