2012年に開始したミューズ・クリエイション(慈善活動)もさることながら、2013年に始めたミューズ・リンクスのセミナー(ビジネス)も、このごろは頻度を高めに実施している。
多くの人にインドの有り様の一端を伝えることは、非常に意義深い。できる限り偏見なく、多様性の国の実態を伝えることで、当地に暮らし働く人たちが、理解を深めてくれればと願う。
火曜日は、日本から3週間の予定でインターンに訪れている大学生を対象に語った。インドに来てインターンをする、という時点ですでに、1歩も2歩も前に進んでいる彼ら。積極性や好奇心、行動力なくしては実現できない。そんな彼らの可能性は、計り知れない。
学生たちが自己紹介をする際や、質疑応答の際に、いつも思う。自分が大学生のときの、時間の流れ方、世界との距離感が、現在ではもう、まったく違うということ。
書店や図書館へ足を運ばずとも、その気になれば、遍く世界の情報を即座に得られる。インターネットを通して、知りたい情報をすぐに得られるということの偉大さを、今の我々にとっては、当然のことであるその状況を、自分の若かりしころを顧みて、敢えて噛み締める。
9時から10時半までは、我が半生の体験談を通しての、暑苦しい話題を。そしてお茶休憩を挟んで11時から正午まではインドの話を。以前よりも長めに計3時間も取ってもらっているのだが、話が終わらない。特にインドの話は尽きず、特に若い人たちには、もっともっと、伝えたいと思う自分の欲望もあり。
ところで拙宅でのセミナーをはじめとする諸々のイヴェントには、必ず「ティータイム」がついてきて、手づくりのお菓子が供される。前夜、ロールケーキを焼こうと思ったところ、いつものオーガニックの砂糖が切れており、ジャガリ(天然の無精製の素朴な糖)しかない。
若干、コクというか癖のある糖でもあるのだが、それを使ったところ、ふんわりというよりは、しっとりのロールケーキとなってしまった。夜、真剣に「これじゃだめだ」とつぶやきながら味見をし、「ん? 結構いける」などと気を取り直し、いやいや肝心なのはセミナーだ、おやつではない、と自分に言い聞かせるなど、ついついおやつには力をいれてしまう。
ともあれ、みな、喜んで食べてくれたので、よかった。
午後は、現在開催中のDASTKAR主催、NATURE BAZAARへ。インド移住以来、バンガロールに来ているときは毎年、一時期、拠点のデリーでしか開催されていなかったが、そのときにも、デリーの拠点となるバザールへ、毎度足を運んでいた。
ミューズ・クリエイションのメンバーにも、毎回、お勧めしているバザールゆえ、わたしも期間中に足を運ぶことにした。数名のメンバーも同行だ。
ざっと、写真を掲載しておく。食の記録同様、インドの手工芸品バザールの情報も、どこかでひとまとめにして検索しやすいよう、過去の記録を整理したいものだ。
上品な色合いのブルーの絣。オリッサのイカットだ。このパターンは珍しく、本気で欲しくなったが、絣系は立て続けに購入しているので、ちょっと保留。
こちらはグジャラートのパトラ織り。先日わたしも購入して、着用したばかりゆえ、ご記憶の方もあるだろう。艶やかなピンクやブルーなどのなか、この黒地にハートのような模様のパトラ織りがかわいらしかった。
同行したメンバー2名、それぞれに、ご購入。このお店は、今回のDASTKARで初めて見かけたヴェンダーだったが、個人的にお勧めである。以前はバナラシ・シルクなど、サリーほかテキスタイルの店が多く出ていたが、今回は少なめだった。しかし、すてきな1枚、2枚が見つかれば、それでいいのだ。
そのファッションをして、「ラジャスターンからいらしたのですか?」と尋ねたら、「カルナータカ州に住んでます」とのこと。
ウールや混紡のストール。パシュミナでなくても、質のよいすてきなストールやショールはたくさん。
ここ数年は、すてきなデザインのインディゴものが増えた。FabindiaやAnokhiでも、よく見かける。わたしも、いろいろと買いすぎた……。
ふわふわキルトのブランケットも大小様々に。ここでもインディゴの布を使ったものが目立つ。
昨年、ここの「サンタフェ風」な大きめのラグを購入した。洗濯機で丸洗いしても傷まず、丈夫。
絞り(バンダーニ)とハンドブロックプリントが一体化したサリー。
インドに来たばかりのころは、「50代になったら、しっとりと上品な、こういうサリーを着こなしたい」と思っていたが……。
60代になってからにしようと思う。
手紡ぎ手織り、天然色のロウシルクに同系色の糸でチカンカリ刺繍。こういう上品なストールもすてき。
自然派石鹸の宝庫、インドでは、値段の高い安いに関わらず、「これはよさそう」と思った石鹸はまとめて買っておく。消耗品につき。顔も身体も、同じ石鹸を使用する。たまに、「これはいまいちだな」と思ったら、夫に使ってもらう。ノープロブレム。
それはそうと、ミューズ・クリエイションのオリジナルポロシャツ、先日、サンプルが届いた。ポロシャツの色合いなど大まかなコンセプトは、サロン・ド・ミューズでお茶の時間に、みんなで意見を出し合いつつ、大雑把に決めたが、ディテールは、美術系を専攻されていたメンバーと二人で相談して決めた。
みんなの意見を取り入れすぎても、ややこしいことになってしまうので、そこは、彼女とわたしに任せて欲しいということで、進めた次第。
細々したものよりも、超ありがちだが「ハート」などをアレンジした、シンプルで目にとまりやすいものがいいと思ったりもしつつ、でもやっぱり、花? というアイデアも出たり……。
蓮の花、はインド的にありきたりだし、日本人だから桜かなあ、ということで、桜をモチーフにすることを決めたところ、アートな彼女が花びらをハートにするというナイスなアイデアを出してくれ、こんなかわいいマークを作ってくれた次第。
裏の文字は、「ミューズ・クリエイションってなんですか?」と尋ねられた際、おたおたと説明せずとも、背中を見せればコンセプトをわかってもらえるという、非常にプラクティカルなものにした。書体も極めてシンプルに、Times New Roman.
表も裏も、しっかりと刺繍。ポロシャツの生地もしっかりとした良質のもの。デザインは、ポロ・ラルフローレンのものを参考にしつつ、袖を短めに、裾の部分にスリットを入れるなどのアレンジも。
自分としては、かなり気に入っている次第。即メンバーに報告メールを送ったのはもちろん、Facebookにも載せたところ、ご帰任された旧メンバーからも、欲しいとの声をいただいた。
今後、あれこれとオリジナルのポロやTシャツ、ダンガリーシャツなど、作りたくなってきた。
ちなみにサンプルを受け取ったのは月曜日。うれしくて、翌日のセミナー時に早速着用。その後、洗濯をして、色落ちなどの具合を確認したが、ノープロブレム。月末には、メンバーの分も完成する。
9月11日のチャリティ・バザールは、このポロシャツでお迎えいたします♥