※飲食中の方は、お読みにならない方がいいと思います。
トイレで新聞を読んでくれるなかれ。と思うが、とめられない、夫の朝の習慣。さて、今朝のこと。
バスルームから出てくるなり、
「ミホ! 僕の今日のトップ記事はこれ!」と夫。
彼の差し出したる記事を見る。
「蛇口から汚水? インドじゃ珍しいことじゃないじゃん。」
「単なる汚水じゃないんだよ。う●こ(なぜかここだけ日本語)が混じってたんだってよ! しかも人間の!」
うげげ〜。新年早々、なんてニュースだ。記事の冒頭に目を走らせる。
Andheri (ムンバイのとある町)のJPナガール在住の1600人を超える住人は、新年早々、無数の疾患に見舞われた。この地域の住宅の水道の蛇口から、茶色く濁った、悪臭を放つ汚水が流出したためだ。
20棟を超えるビルディングの住人は、年末から年始にかけて5日以上、汚泥と人糞 (human excreta)の混入した水道水を供給され続けていた。
なんということか。実は去年の6月にも、この地域において、同様のトラブルが発生したらしい。理由は排水設備や水道管など、インフラストラクチャーの不備であることは明白で、その原因や対策が、記事後半に記されている。
それはさておき、わたしが関心を寄せたのは、住人らの証言だ。写真の女性は、汚水によって、吐き気と頭痛に苛まれ、夫や子供たちも下痢や腹痛などで病院にかかりっきりだという。
他の住人は、、「水はひどい臭いで、バケツにためると表面に白い膜が張った」とか、「浄水器が機能しなくなった」とか、「何度か沸騰させてみたが、だめだった」といった証言をしている。
で、みなさんも、多分、同様のお考えだろう。なぜに、そんなにも見るからに汚れた水を、体内に摂取してしまえたのか、ということだ。貧民街ならまだしも、記事の内容から察するに、中流階級の人々のようである。
そこまで汚い水を「浄水器」に通してどうする。「沸騰させて」どうする。考えただけでも、頭が痛くなる。
ああ、なんなんだ! いったいこの国は!
「ミホ、だから言ったでしょ。浄水器じゃだめなんだよ。インドはこういう国なんだから。僕があの日お腹を壊したのも、ひょっとしたら水のせいかもしれないし。だからさ、飲料水は、ボトルの水を買うようにしようよ」
わかった。わたしが悪かったよ。我が家が導入したのは、フィルターに加え殺菌効果のある「最先端な浄水器」なんだけどね。もう、自信がないよ。
まあ、バンガロアはムンバイに比べれば、遥かに清潔だとは思うけれど、なんら確証はない。五十歩百歩かもしれない。浄水器の水は、野菜を洗ったりなんかに使うとして、これからはボトル水を買おうと思う。
[DNA(新聞)/ Mumbai]