ツアーから戻り、ホテルで身支度を整えたあと、ディナーの会場であるTurf Clubへ向けて車を飛ばす。ムンバイもまた、渋滞の町だ。昨今はバンガロアの渋滞が何かと取り沙汰されるが、ムンバイは町が大きい分、移動にもより時間がかかる。
ホテルから1時間近くもかかってたどり着いたそこに、建物は見当たらない。屋内でのイヴェントかと思いきや、競馬場横の広大なエリアを用いたオープンエアのパーティーだ。前方には巨大なスクリーンと特設ステージが見える。
すでにカンファレンスの会場から直行していた夫と合流し、しばらくは会場の一隅で、参加者と語らいながらのカクテル。やがてテーブルに着席し、コメディアンのトーク、ダンスや音楽などのエンターテインメントが披露されるのを眺める。
ここでもまた、多くの人々と言葉を交わす機会を得た。
詳細を記せば尽きないので割愛するが、自分の母校でもないのに、すっかり自分の同窓会に出席してるかのような、打ち解けた気分のひとときだった。
わたしは、アルヴィンドと出会ったことによって、自分の過去からは育まれることのなかった現在を、あたかも自分のもののように、享受している。面白いものだ。
日本と米国とインド。この三つの祖国を主成分に、今のわたしができていることを、日増しに強く、感じている。