再びの木曜日で、今日もまた、OWCの集まりに参加するためLeela Palaceへ。当初は、頻繁に出かけるつもりはなかったのだが、意外に楽しいのである。
今日はタイ人夫人ご一行とおしゃべり。日本人同様、タイの女性も若く見えるせいか、「夫人」と呼ぶよりも「ガールズ」と呼びたい、キュートな面々だ。
彼女らの伴侶はまた、フランス人、オーストラリア人、イギリス人、米国人と、それぞれに異なる。数カ月前に米国から来た人あれば、来週、フィリピンに赴任する人あり、昨年、7年間の台湾赴任を経てインドに来た人あり……。
集うこのライブラリーバーを、わたしたちは、それぞれの人生の流れの、「ほんの小さな通過点」として、すれ違いざまに出会っている気がする。
さて、いつもなら正午あたりには退散するのだが、タイ人女性の一人、ポンにランチを誘われた。タイ人の友達数名に加え、コリアンの友人と共に、コリアンレストランへ行くから一緒に行きましょうと声をかけられたのだ。
午後は別段、用事もなかったし、コリアンは久々だったこともあり、参加することにした。
主に同国人の集いとなると、母国語での会話が優先されがちである。座がタイ語での会話になりがちなところを、ポンはわたしに気遣って英語で話しかけてくる。
おしゃべりで快活。一見したところは「のりのいい、イケイケなお姉さん」という印象のポン。学生時代に英文科で学び、流暢な英語を話す彼女は、今、バンガロア(バンガロール)で英語を教えている。
以前、夫が赴任していた台湾では自らマンダリンを学び、ここではヒンディー語に関心を寄せている。
ショッピングやスパなどの、カジュアルな話題の合間に、彼女は自分が毎週木曜日の夕方2時間、必ず孤児院を訪れているのだと告白した。わたしと同様、子供に恵まれなかった彼女は、思うところあってか、移住した当初から欠かさずに通っていると言う。
「数回、訪れるだけの人はたくさんいるの。でも、わたしはこれから先、6年間はここに住んでいられるとわかったから、きちんと責任を持って子供たちに接することができると思ったの。
「夫と二人で、15人の子供たちを連れて映画を見に行ったりもするのよ。
「時々、裕福そうなインド人がわたしたちに声をかけてくるの。わたしたちがやってることに感心してくれて、手助けをしたいって言ってくれるの。だから必ず名刺を渡すんだけどね。
「誰一人として、そのあと連絡をくれた人はいないのよ。
「また来週来るからね、と子供たちに言っておきながら、来ない人の方がずっと多い。だから、わたしが欠かさず訪れるとわかったとき、子供たちは泣き出したの。気まぐれで訪れているんじゃないってことが、わかったんだと思う……」
彼女とはまた、ゆっくりと話をしたいと思った。