2004年の5月27日に他界した父の、今年は三回忌である。当時も記したが、諸事情から「無宗教」な葬儀を執り行った次第で、三回忌もとりたたて法要を行わないことにしていた。
でも、何もしないというのも何だわね。ということで、今回母娘3人が集ったのを機に、三回忌をしようということになった。といっても、Leela Palaceでブッフェランチを食べつつ、父親の話でもしようという程度で、別段、線香を上げたり花を添えたりするわけではない。
「今日は、お父さんの死後の節目を偲ぶセレモニーをやってくるから」
そう夫に告げたら、
「なんでLeelaでランチを食べることがセレモニーなの? 本当ならテンプル(寺)に行くべきでしょ?」
と最もらしいことを言われる。図星である。が、ヒンドゥー寺院に詣るというの、妙と言えば妙だろう。ま、食べることが好きだった父のために、ナンやらパンやらを食べようというまでだ。
そんなわけで、毎週木曜日、Leelaのライブラリーバーで行われるOWCの集いに顔を出したあと、庭などを散策して、ランチ。
我々夫婦がインド移住計画を練り始め、実現に向けて動き出したのが、ちょうど父が亡くなったころだった。
インドから米国に戻って来た日に、父が危ないとの知らせを受けて、至急日本に帰国したこと、でも持ち直して一旦米国に戻ったかと思った矢先に、また病状が急変したこと。
そばで見守っていた母や妹のことを思い、あのときの怒濤のような日々を思い、しかし、こうして笑いながら話せるときがきて、本当によかった。
さて、母の作文シリーズに引き続き、今日は妹によるインド滞在レポートを。
●妹のインド滞在レポート(1)
皆様こんにちは。妹の亜由美です。いつも姉のサイトを見て楽しんで下さっている皆様へ、日本の一般ぴーぷるなわたくしより、バンガロールの日常を「軽く」お伝えしたいと思います。
まず、姉とは久々の再会でした。空港まで迎えに来てくれた姉には、いつものように黄色のオーラを放出していて、すぐに見つけることが出来ました。パワーあふれる人です。そして、家族の誰よりも博多弁を流暢に話します。
20年以上離れて暮らしていても、なぜか笑いのつぼが似ていて、大笑いすることが多々あり、嬉しい不思議空間を楽しんでいます。(感謝)
現在の気候は、日本の初夏のようです。直射日光が厳しいので、日除け対策としてスカーフなどが必需品です。インドの服はまさに理にかなっている、という感じでしょうか、長いスカーフで日差しを避け、蚊を追い払い?ひらひら舞う裾が涼しさを演出!
家の中では、天井のファン(回転プロペラ!)を回せば、意外に涼しく、冷房なしで過ごせます。但し、ファンを最高に回すと、タケコプターのように飛んでいってしまうのではないか!という勢いになるので、注意が必要です。
日本でも最近はファン付き照明が店頭に並んでいますよね。自宅の照明も早速ファン付きに替えようかと検討中です。日本の夏:キンチョー蚊取り線香は、蚊を追い払い、尚且つ、遠い昔の祖母の家を思い出して感傷に浸ることも出来る優れものです。
夕暮れ時から、蚊は出没し始めますので、頃合を見計らって、足や手など、出ている部分にシュッシュシュッシュと虫除けスプレーをかけます。ちなみに、母は強靭な肌らしく、スプレーをかけなくても蚊に刺されることはないようです。
食事は、使用人がいてくれるお陰で、朝、昼、夜と、何の苦労もなくおいしい食事をいただいています。なかなか日本の一般人ではあり得ない状況です。昔の住み込みお手伝いさんという感じでしょうか。
「家政婦は見た!」な感じでもありますが、大きく違うところは、今もなおインドは、はっきりとした階級の差がある、ということでしょう。しかし、インドで暮らすには、郷に入れば郷に従えで、受け入れるしかないようです。
それをなかなか割り切れない私は、思わずフレンドリーに話しかけ、近づき、しゃべり(ほとんど通じないけれど)、親しくしようと思ってしまいます。日本に生まれ育った者としては、非常の複雑な心境です。
さて、インドの食事は・・・というと、「カレー」ですが、色んなカレーがあります。 グリーンのほうれん草などのカレー、豆のカレー、ジャガイモのカレー、マトンやチキンのカレー・・・とにかく「うまい!!」の一言です。
日本人はカレー大好き国民ですよね。インドに来て、食事に困ることは、ほぼないと思います。きっと日本人の味覚にマッチするはず! そして、小麦粉製品がとにかくおいしいです。
ナン、チャパティ、ドサ、パンケーキ、パン・・・などなど。もっちりしています。日本でももっちり系がはやりましたよね。ヨーグルトや米粉でもっちり感が出ているようです。
前回の姉の結婚式で滞在したときの父の口癖「ナンは、ないね?」(博多弁で)
よく食べる父でした。
外の景色は、緑が多く、南国っぽさを感じます。高地なので、もっとあっさりしているかと思っていたのですが、意外でした。
空気は乾いていて、乾季の今は、雨もあまり降らず、車やバイクの排気ガスで鼻がやられそうです。緑の木々はとにかく大きく、のびのびしています。大きな木は横に広がるのが特徴です。
車で街中を走っていると、突然車の天井に大きな音が響き、驚きましたが、どうやら木の実が落ちてきたようです。道路を覆うくらいの木々、ということです。紫の花が咲く木があります。一瞬日本の藤のような雰囲気ですが、とても綺麗で目を見張ります。
他には鮮やかなブーゲンビリア、黄色い花、とにかくカラフルです。
視線をおろすと、歩道のような?壊れかかったような歩道を歩く人、座る人、しゃべる人、とにかく人がたくさん!あふれていて、浮かぶ言葉は「余剰人員」です。その壊れたような歩道は現在工事中らしいのですが、日本のように「工事中」の看板も、立ち入り禁止の赤いコーンも何もない状態で、埋まっていたレンガや石を掘り起こし、そこいらに積み上げて、更にスコップ等を使って土を掘り・・・
完全手作業で、ブルドーザーなどは見当たりません。土や瓦礫を、男性に交じって細い小さな女性が頭の上のかごに乗せて運んでいます。一体いつになったら完成するのか、納期はあってないようなものでしょう。
ということで、第一弾レポートはこれにて終了です。「軽く」書く予定が長くなってしましました。明日は、リゾートスパレポートをお届けします。それではごきげんよう!