日曜の夜、ニューヨークに到着した。
およそ1年ぶりのマンハッタン。
少しずつ変わり続けている街だという、
その変わりなさが、心地よい。
ちょうど十年前の今頃だ。
初めてこの地に降り立ったのは。
朝、ホテルを出た瞬間、十年前の初めての朝が、
鮮明に脳裏を過った。
グラマシーパークのホテルで、地図を買った。
ピンクや白の、木の花が咲く道を、歩いた。
甘くコーティングされたピーナッツの屋台の、匂い。
鋭くまばゆい、銀色の朝日が降り注ぐ。
すべてはこの街から始まった。
改めて改めて、幾度も幾度も、噛み締める。
大切な時間を過ごしている。
食べたり、飲んだり、歩いたり、
しゃべったり、歌ったりしながら。