今日は夫のオフィスに同行する。彼の新オフィスは、転職前に利用していたのと同じオフィスビルディングだが、部屋そのものを移動することになっていた。我が家からほど近い、カニンガムロードに面した場所にある。
今日は要請していたインテリアの改装などがすんだかどうかの確認をしに行く日。改装前にも同行し、改善すべき点を担当者に告げておいたのだった。
カーペットの張り替え、パーティションの移動、防音装置の設置、クローゼットの清掃、トイレの便座取り替え、ソファーや額の交換、観葉植物の設置……とリクエストは十数項目に上っていたこともあり、完璧な仕上がりではなかった。
それでも8割は整っており、一両日中には夫もオフィスで仕事ができるそうだ。以前の部屋(夫曰く鼠穴)に比べると広くて快適なので、少々安心。
さて、一通りの作業を終えて、オフィスから徒歩数分のHatworks Boulevardへランチを食べに行くことにした。以前もこのブログに書いたことのあるおしゃれなブティックが入ったショッピングプレイスだ。木陰のテラスのテーブルが心地よい、Fresco'sという店へ。
この店は、欧米人の姿ばかりが目立つ。見覚えのあるOWCのメンバーもちらほらと。さて、夫が勧めるチキンバーガーとチキンのサンドイッチを注文してシェアする。味はそれなり、であった。ところで写真の右側に写っているのは、「マイ水筒」である。
わたしは外出時、自分の水を持参する。おしゃれなレストランなどは別として、カジュアルな食堂やらカフェであれば、ボトル水を注文せずに、自分の水を飲むのだ。
けち? じゃないのよ。エコノミカルなのよ。ちなみにこのボトルは先日ニューヨークのWhole Foodsで買ったもの。シリコンヴァレーのアップルコンピュータのショップで買ったオレンジ色のもあるのよ。そんなことはどうでもいいのよ。
ああそれから、このマダムヤ〜ン(楊婦人)なブラウスは、中国製じゃなくてインド製。毎度おなじみAnokhiで購入した。同じ柄のサルワールカミーズも買った。最近はコットン100%ばかり愛用している。それもこれも、洗濯してすぐにアイロンをかけてくれるモハンがいてくれるおかげ。
我が日常着がJ. CrewのTシャツから卒業できたのも、アイロン嫌いなわたしに代わって彼がアイロンをかけてくれればこそ。そんなことも、どうでもいいのよ。
さて、食事の後、数少ない店舗をふらりとのぞく。ファミリーフレンドのマリアム(CMモデル)が経営しているジュエリーショップOne-gにも足を運ぶ。
それから、裏庭の方に回って、先週の金曜に開店したばかりのHybiscusというガーデニングの店へ。ちなみにこのHatworksの敷地内は、埃っぽい喧噪のカニンガムロードに面しているとは思えない、緑と花が豊かなところで、プルメリアの花(上中央)その他、名の知らぬ南国の花が咲いている。
ちなみに下の写真中央の赤い花は、今、バンガロアの町中で見られる夏の花、グルモハル。遠目には赤く見えるが、近寄ってよくよく見ると濃いオレンジ色をしている。スジャータ曰く、デリーなど他の土地にも咲いているが、バンガロアの方が色が濃いのだとか。
さて、夫は新しいオフィス用に何か植物を買いたいという。植物そのものは、植物園Lal Bagh内にあるナーセリーの方が種類も豊富だし値段も安いけれど、ここにはきれいな鉢もおいてあるし、高いと言っても高価な物ではないので、ここで買うことにした。
夫がその名前を見て、即、気に入ったのがこのMoney Tree。正式な植物名はパキラ(Pachira)であるが、「幸運のお金の木」と聞けば、関心をそそられずにはいられない夫。ハイビスカス色のサルワールカミーズを着た店主に説明書きをもらい、読む。
中国では幸運の木として知られているらしく、中国歴の正月の折や、新事業を始める折に飾られるのだという。風水の上でも好まれている植物なのだとか。
「これは、新しいオフィスにぴったりの植物だね! ねえミホ、そう思わない? これにしよう、これ。鉢も、僕が選ぶよ!」
なんだかたいそうな張り切りようである。いくつかの鉢植えの中から、羽振りならぬ葉振りのよさそうなものを選び、きれいな鉢に植え替えてもらい、霧吹きで葉を掃除してもらった。
「鉢に植え替えたら、見違えたねえ〜! これ、すごくいいよね。どう思うミホ? ぼくのオフィスにぴったり!」
非常にうれしそうな夫。調子に乗って、
「この植物が幸運を招くっていうのは、保証付き?」
と店主に問えば、
「人生、何事においても、保証なんてないわよ」
と、まっすぐに返されて、しかしニコニコご機嫌なハニー。
幸運の、お金の木。お金は大切。お金も大切。わたしたちの人生を、より豊かにするために。
がんばっていこうぜ。
妻は帰りに、フェイシャルに寄って行くよ。